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No.6:村田 直政 ─英雄の片鱗─

川越『西口!!防具を着けてブルペンに来い!1年の酒井も来い!』


西口『はい!』


林『おっ、逸也はん、ボスからお呼びがかかったでぇ。頑張ってきてや。』


酒井『おう!』





 ***



川越『今からこいつらのボールを受けろ。西口は村田のボールを、酒井は原田だ。』


『はいっ!!』



村田『ちぇーっ。逸也じゃねえのか。』


西口『俺で悪かったな。』


村田『ウチの逸也に負けんなよ?』


西口『うっせえぞ。入って早々先輩に喧嘩売って来る奴は初めてだぜ。お前こそ大口叩いて大したことなかったらマジ失望だからな。』


村田『心配しなくていいよ。』


西口『…来い。まずはストレートだ。』



 村田がノーワインドアップモーションからキャッチャーの西口を睨む。


川越(コイツは俺がスカウトしてきた訳ではなく、自分から望んでこの高校に入ってきた。さて、自信満々の様だがどんな球を投げるのか。)




村田(名古屋中央シニアでは別に伴野に負けて背番号10だった訳じゃねえ。)



(もともと実力では…)



(俺がナンバーワンだ!!!)





ビュゴォォゥゥッッッッ!!!!





川越『!?』


西口(速い…!)





ズバァァーーーッン!!!




西口(構えた所にしっかり投げ込んでるし、コントロールも悪くなさそう。そしてなにより…)



(このスピード…。翔真先輩には及ばんが、1年にしては十分すぎる…。直球の質に関して言えばそれこそ哲都のそれに似てる…。)



川越(感覚的には135キロちょっとくらいか?それでもこの春先の時期の1年としてはかなり速い部類なのは間違いない。夏には140くらいは出そうだな。)


原田(え…これが高校野球…なの…?)



西口『ナイスボール!いいボールだ!』



川越『原田!次投げろ!』




原田『はい!』



(エースの大場さん、それにこの…直政…。僕の居る場所は…?)



(場違いかも!)





ビュッッ!!!



酒井(なるほど。)



スパーン!!




酒井『ナイスボール!』




西口(この原田って子はやっぱ予想通り普通の中学上がりだな。翔真先輩のボールばっか受けてると異次元に遅く感じる。)


川越(ややサイドハンド気味で110km/h台ってとこか。とても中堅校より上には投げさせられそうに無いな。原田は時間がかかりそうだ。)


(だが、)



ズバァァーーーッン!!!



西口『ナイボール!』



村田『どや!』



原田(うわぁ…直政すごい…。僕…ここでやっていけるんだろうか…。)



スパーン!


酒井『いいよ!優太!いい球キテるよ!』




 ***


川越『西口、次は変化球を投げさせろ。』


西口『はい。』


村田『んあ?』


西口『お前変化球なに持ってる?』


村田『スライダーとカーブ。』


西口『ちなみにどっちが決め球?』


村田『スライダー。』


西口『おけ!まずはスライダーから!』

(変化球はヘボいとか、そーゆーオチは無しにしてくれよ。)



川越(………。)



村田(俺のスライダーをなめてもらっちゃ困るぜ。)



(俺のピッチングの肝はこのスライダー!)



ビュゴォォゥゥッッッッ!!!!




西口(どこで来る!?)



カクッッッ!!!


川越『!』




ズバァァーーーッン!!




西口(使えるぞ…コイツ…。)


川越(あのストレートとこのスライダー…。正直ここまでとは…。)


西口(翔真先輩の負担を大きく減らせるかもしれない…!こいつは本物だ…!)


『ナイボール!スライダーもいい感じだな!』


村田『だろ?見くびってもらっちゃ困るぜ。俺は大場からエースナンバーを奪うんだよ。』


西口『あとはそのタメ口をどーにかしてくれれば文句ねえからさっさと敬語使え。』



酒井(いい感じにアピールできてるよ!直政!その調子だ!)


村田『やーだね。』


西口(ちっ。ちょいちょいマジで腹立つな。)



川越(まだ実戦で投げてないからなんとも言えんが、これで計算できそうなピッチャーがもう一人目処が立ったな。)



 ***


 その後ブルペンで20球程投げ込みんで投球練習を終えた2人。初日ということもあり、軽い実力試しに過ぎないため少なめの球数。そこにランメニューを終えた大場が合流する。



川越『翔真。今日はブルペンは軽めで、遠投でフォーム修正をメインにして、自主練の時間に西口に受けてもらえ。ブルペンでも基本立ち投げだけで、今日は一貫してフォーム修正に時間を費やせ。』


大場『わかりました。』


川越『今週は日曜に練習試合がある。その日に先発する予定だから頭に入れておけ。明日からしっかりブルペンに入れ。』


大場『了解です。』




川越『お前ら二人は野手組に合流しろ。バッティングピッチャーをやれ。』


村田『ほーい。』

原田『はい!』



 ***




大場『どうだった?あの2人。』


西口『正直村田には驚きましたね。結構やれそうですよ。アイツ。』


大場『まあ、最初はそれが良いだろう。』

西口『?』


大場『いや、何でも。』


西口『あ、そうですか。』




大場『よし、キャッチボールの相手頼む。』


西口『了解です。』




大場(……村田…ねぇ……。)





____________

上級生紹介のコーナー

藤武(ふじたけ) 将希(まさき)

右投げ両?(右)打ち:外野手:2年生

昨夏は甲子園では代走、守備固めや、9番レフト、ライトでの起用が基本だった。地味だが最低限の役割は果たす仕事人。50m5秒9の俊足が売りの外野手。1年次は右打ちだったが、川越監督就任と共に俊足を生かすために左打席の練習もし始めている。打撃力が課題。

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