No.33:修景
キーン・コーン・カーン・ コーン
『はい、残りは宿題ね!次回の授業の時に答え合わせと解説していくから必ずやっておくように!テスト範囲だからね!』
酒井『直政は授業中必死に白目むいてたな。』
原田『寝ないことに必死で結局授業聞けてないね。』
酒井『寝ないだけマシになったな。あ、大騎にこの数Aの教科書貸さなきゃいけねえんだった。行こうぜ優太。』
原田『おっけー。』
村田『ダメだ…死ぬ~。』
佳奈『直、また寝てたの?』
村田『お前は俺が眠いときに限っていつも話しかけてくるな…。なんだよ。しかも寝てないんだけど。頑張って起きてたし。』
佳奈『起きてたんだ。でもノート開いてるだけでペンも持たずに死にそうになりながら授業受けててもテストやばくない?期末テスト近いよ。』
村田『あ、お前さっきの授業のノート見せてくれない?睡魔との戦いでそれどころじゃなかった。』
佳奈『しょうがないなー。次からはちゃんと取りなさいよ。』
村田『わかってるわかってる!』
佳奈『夏の大会前でどうせ家で勉強なんてほとんどしてないんでしょ?少なくとも授業は聞きなさいよ。そんなんじゃわかるもんもわかんないよ。』
村田『はいはいわかってるって!』
佳奈『絶対わかってないでしょ。』
村田『わかってるよ!はやくかして!次の授業始まっちまう!』
佳奈『ねぇ、それが借りる側の態度なの?』
村田『すまんすまん!貸してください!』
佳奈『はぁ…。はい。汚さないで綺麗に返してね。』
村田『おー。綺麗なノートだな。案外そういうとこマメなんだな。』
佳奈『案外って何よ。』
村田『いやーなんでもないっすー。』
佳奈『ほんと失礼だね。』
村田『悪気は無いって。すまんすまん!ハハハ!』
佳奈『笑って誤魔化すな!』
(なんなのほんとムカつく~!)
***
授業後、グラウンドにて野球部はノック練習中。
カキーン!
西口『サード!!』
氷室『ふんぬっ!!』
西口『惜しいぞ!もっと足使ってけ!サードの三遊間の守備範囲は得点に直結しやすいぞ!』
氷室『わかってる!もう一丁!!』
***
at 校舎4階 窓辺にて。
??『佳奈。何見てんの。部活は?』
佳奈『部活は今日オフだから。暇だからグラウンド眺めてるの。早苗はどうしたの?』
早苗『あたしも暇だったから、誰か他に暇そうな人誘ってスタバにでも行きたいなーって。どう?』
佳奈『いいね。あっ、でももう少しだけグラウンド見てていい?』
早苗『なにか興味あるの?』
佳奈『野球部の練習。ウチ野球好きなんだよね。言ってなかったっけ?』
早苗『そうなんだ!初耳。あっ、そういえば佳奈ってたまにあの野球部の人と喋ってるよね。なんだっけ名前。』
佳奈『あー、直?村田直政?』
早苗『そうそう!村田くん。あの人ちょっとカッコいいよね!いいなー佳奈。あの人と仲良くて。』
佳奈『そう?全然そんなんじゃ無いけど。ムカつく人だよ。』
早苗『えーカッコいいじゃん!他の女子達からもカッコいいって評判だよ。でもちょっと近づきにくい雰囲気っていうか…。』
佳奈『結構酷いことグサグサ言ってくるしありがとうも言えない、そんなやつのどこがカッコいいのかわかんない。』
早苗『なになに?喧嘩でもしたの?』
佳奈『してないって。いつも心の中でイライラしてるだけ。』
早苗『でもいいな、カッコいい村田くんと喋れて。ほんと羨ましい。クラスの女子で村田くんと喋ってるのって佳奈と結衣くらいじゃない?』
佳奈『確かに直って他の女の子とあんまり喋んないかも。』
早苗『結衣は野球部のマネだしね。』
佳奈『うん。あ、そろそろスタバいく?ウチ最近出た新作飲みたかったんだ!』
早苗『あたしもそれ目当て!よし行こっか!』
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先輩紹介のコーナー
島谷 倫暁
右投げ右打ち:大学1年:遊撃手・三塁手
2年生の島谷涼太の兄。3年夏県大会では背番号6としてショート、甲子園では背番号5として主にサードを守っていた。打順は主に7番。
守備力は前チーム屈指。打撃はあまりよくない。
大学では野球をやらず、公認会計士を目指している。




