No.11:試合形式
1日の授業が終わり、また練習が始まる。
村田『よっしゃ!早く行こうぜ!逸也!優太!』
酒井『お前今日授業ぶっ通しで寝てたな。』
原田『テスト前に教えてくれとかは勘弁だよほんと。』
村田『まあまあ!早く早く!』
酒井『わかったって!』
***
in 部室前
酒井『こんにちは!』
原田『こんにちは!』
村田『ういっす。』
川越『村田。』
村田『うい!』
酒井(あ、ヤバイ。)
原田(またタメ口…。怒られるか?)
川越『お前今日ずっとランニングな。』
村田『は?』
酒井(ワロタ。)
原田(うわぁキツそう。)
村田『ちょ!なんで?』
川越『授業中ずっと寝てたんだってな?聞いたぞ。そんな奴が野球ボールを触れると思うな。野球選手である前に、お前は1人の高校生だと言うことを忘れるな。』
村田『は、はあ…………。』
川越『野球部の学校での情報は常に俺の耳に届いてると思っとけ。』
村田『くわぁぁぁ!!!』
川越『さっさと着替えて外周してこい。』
村田『ちょ、マジで!?』
川越『行け。』
村田『…。はーい。』
原田『どんまーい。』
酒井『まぁ、自業自得だな。擁護できん。』
村田『ちぇっ!なんだあの鬼監督。絶対嫌われたわ。』
酒井『とりあえずタメ口はどーにかしろよ…。』
村田『いや、ボスには出来る限り使ってるつもりなんだけど。』
原田(確かにたまに敬語混ざるけど…。)
川越『村田!さっさと行け!』
村田『はいはい!!分かってますよ!!』
川越(ったく…。コイツは…。……。)
大場『おす。』
『こんにちは!』
『こんにちは!』
『こんにちは!』
大場『なんだアイツ?なんで外周?』
原田『授業中ずっと寝てたかららしいです。』
大場『なるほどね。』
酒井『まぁ、本人は納得いってなかったみたいですけど…。』
大場『ほー。』
村田(くっそー。なんで外周だけなんだよ…。ばっかじゃねえの…。)
***
川越『今日はサッカー部、陸上部が他校に合同練習でいない。グラウンドが広く使える。よって、』
『試合形式で打撃練習をするぞ!』
酒井『おっ!』
林『ええこっちゃな。』
長澤『アピールのチャンスってわけね。』
滝澤『やってやろうじゃん。』
川越『まず守備だが、ピッチャーは大場!』
大場『はいっ!』
川越『キャッチャーには西口!』
西口『はい!』
川越『他の守備は下級生中心で行くぞ!ファーストに森山、セカンドに滝澤、サードに長澤、ショートは涼太!レフトに平本、センターに小野崎、ライトに渡辺!以上だ!呼ばれてないやつは全員攻撃側に入れ!打撃陣は1周したら投手交代。次のピッチャーは原田!時間次第で氷室も投げる準備はしとけ!』
原田『はいっ!!』
(えっまじ?)
氷室『りょーかいっす!』
川越『待ってる打撃側の人間は後ろでトスバッティングなり、素振りなりして準備をしてろ。』
『夏に戦える人間を選抜するための第一歩だ。お前らは日々が戦いであるということをよく理解しとけ。』
『『はいっ!!』』
林『よっしゃ!打撃側やでぇ!』
原田『バッティングかぁ…あんま自信ないけど…。』
林『やったろやないか。優太。』
原田『そうだね!』
林『あれ…そいえばあのうっさいアホヅラは?』
酒井『あいつは授業中寝たペナルティで外周してる。』
林『なんやそれ!ホンマにアホやんけ!』
西口(ブルペンで50球くらい投げた感じだと、結構肩は軽そうだったし、正直1年じゃ今日の翔真先輩を打てるとは到底思えない。)
氷室『文哉先輩。いっちゃってくださいよー!』
慶野『そのつもりだよ。』
林(まずは大場サンのお手並み拝見やな。生ピッチングは初めて見るわ。)
酒井(いきなり3年生対決か。)
慶野(初球からガンガン振っていくぜ。)
西口(よし!初球はアレでいきましょう!)
大場(打ち合わせ通り、コレでいくぜ。)
大場がワインドアップモーションから、第1球を投げる。
ビュゴォォォゥゥッッーーーッ!!!!
原田(速っ!!)
慶野(外!ストレートは狙い通り!!)
西口(引っ掛かった!)
慶野(!?)
カーーン!!
西口『ショート!!』
島谷『オーライッ!!』
パシッ!ヒュッ!
原田(でも、慶野先輩も初球からあの速さの球についていった…。)
慶野(なんだ今の…。ツーシーム…?)
林(ツーシーム系のボールで先頭はあっさりと抑えてきよった…。)
藤武『お願いします。』
藤武が右打席に入る。
西口(フジに長打は無い。警戒すべきは…)
ビュゴォォォゥゥッッーーーッ!!
スッッ…
長澤(セーフティか!!)
西口(このセーフティバント!)
コンッ!!
藤武(少し球威に押されて打球が強い…?)
西口(少し強いけど、コースはいい!)
『サード!!』
長澤(わかって、ますよ!!)
ヒュッ!
滝澤(この人足速っ!!)
パシィ!!
『アウト!!!』
藤武『うそ!?』
西口『ナイサード!!今のは大きいぞ!』
長澤『あざっす!』
林(長澤はん、守備やっぱ上手いわ。今のも簡単ちゃうでぇ…。しかも本職はサードちゃうのに。)
藤武(もう少し打球を殺せてれば…。)
氷室『お願いしまっス!』
大場(来たねぇ。がきんちょ氷室くん。)
林(氷室サンってことは、俺は次やな。絶対打ったるでぇ。)
ビュゴォォォゥゥッッーーーッ!!
カキィィーーーッッンッッ!!!
西口(さすがに打たせ過ぎか…?)
島谷『センター!!バックだ!!』
小野崎(行けるか…?いや、風もある…!下がりつつ、あと2歩右に…!!)
パシィ!!
大場『おぉ…捕った。』
平本『ナイスセンター!!』
渡辺『ナイキャッチ!!』
西口(風もあるなか、あの打球を背走キャッチか…。あのチビっこい1年も使えそうじゃん…。)
小野崎(最後少し余裕がなかった。まだまだだな。)
氷室(翔真先輩、手加減してやがったな…。)
大場(まぁそんな怒るなって。氷室。)
氷室『こんにゃろ!!次は絶対打つからな!!』
林(大場サン、こんなポンポン打たれるか?ありえへんよな…。)
大場(最注目1年の林。来たな。)
林『僕には手加減無しでお願いしますわ。』
西口『ハハハ、1年のくせして敏感じゃねえか。悪くねえな。ま、安心しろ。1年には本気出す。』
林『ホンマですね。よろしくお願いしますわ。』
大場(高校野球は、そんな甘くないよ。)
林(念願の大場サンとの初対決。絶対に打ったるで…。)
酒井(大騎と大場先輩の初対決。見物だね…。)




