No.109:春のチャンピオン敗退
7月29日 岡崎スタジアム
ズバァァーーンッ!!!!!
『ボール!!フォア!!!』
堂金『くっそ…………。』
《ここも押し出しのフォアボール!!春優勝投手、堂金 竜星、この回なんと3つ目の押し出しフォアボール!!!》
カキィィーーーーーンッ!!!
《4番の新藤の打球も大きいーーーっっ!!!》
『『ウオォオオオォォオオォ!!!!』』
《右手を高々と突き上げた!!!4番新藤、なんとあの堂金から、この回8点目となるグランドスラム!!!》
堂金(ダメだ…………。今の俺じゃ……コイツらを抑えられない……。)
《瑞穂大瑞穂、春優勝校の亨神からなんと序盤いきなり8点リード!!!堂金から1イニングに4四球を絡めながら4安打の集中打!!!》
《今大会少々精彩を欠いていた堂金、強打の瑞穂大瑞穂に捕まってしまった!!》
……
……
カキィィーーーーーンッ!!!
《捕らえたがこれはセカンド杉崎の正面!!そのまま一塁へスロー!!!》
堂金(………………、くっそ………………、……。)
《愛知県大会準決勝、亨神高校vs瑞穂大瑞穂高校、両校ともに春のシード校であり、接戦は必至かと思われていたこの注目カード、》
《蓋を開けてみれば、なんとなんとコールドゲーム!!!春の全国チャンピオン亨神、強打の瑞穂大瑞穂の前にあえなく散る!!7回コールドで準決勝敗退!!!》
瑞穂|081 004 0|13
亨神|003 010 0|4
(7回コールド)
《春の甲子園では5試合全て完投し、45イニングを投げて2失点、防御率0.40の快投乱舞の堂金でしたが今大会全体通じて精彩を欠き、準決勝で3回途中9失点!!》
《明日決勝のカードは愛農大名林と瑞穂大瑞穂ということになりました!!》
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『竜星。ありがとな。』
『お前が居なきゃ春だって優勝できなかったし、夏もここまでこれなかったよ。』
『新チームでは俺達の代わりに勝ってくれよ。』
『すいません……。すいませんでした……。』
『泣くな顔を上げろ。』
『お前はよくやった。』
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西口『堂金、滅多打ちにされてんな。』
小宮『うん。3回戦の猿投東に7回4失点、4回戦の常滑学館にも8回途中3失点、準々決勝のシード校、穂丸との一戦もリリーフで4イニング投げて3失点。』
西口『どうも今大会のアイツはらしく無かった。』
小宮『研究されてるのは勿論だろうけど、それにしても打たれ過ぎてる。』
西口『……どっか怪我してるな。』
小宮『まず間違いないね。』
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川越(秋の予選は8月12日から。あと2週間ほど。)
ズバァァーーンッ!!!
西口『…………。』
『おい村田。サボってたせいでバラつきまくってんぞ。』
村田『わかってるよ。言われなくても直そうとしてるっつーの。』
西口『まるで3回戦の中断後みたいだ。イメージは中断前みたいな感じで来い。』
村田『はいはい。』
ズバァァーーンッ!!!
西口『今日はこの辺にするぞ。』
村田『は?なんで?まだ始めたばっかじゃん。』
西口『フォームがバラバラ。ホントにサボってたのか。少しは裏でやってんのかと思ってたら。立ち投げにすんぞ。』
村田『くっ……。言い返せねえ……。』
西口『お前はとりあえず打たれたり、思うような球投げられなくてももっと冷静にならねえとな。』
村田『わかってるよ。』
西口『分かってないから言ってんだろ。3回戦も中断でリズムが崩れたのは責めるつもり無い。だがリズム崩したあとに全く修正の余地がなかったのはホント馬鹿。ピッチャーが自分しか見えてなかったらあぁなるわ。』
(つっても、俺が何もしてやれなかったってのも痛いところかな……。)
村田『俺は理想を求めるタイプなの。』
ズバァァーーンッ!!!
西口(うーん……。なんか違うな……。サボってたせいで大会中とフォームが変わったような……。)




