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好奇心の矛先。1

 夏休みも一週間が過ぎました。どうも、秋月ルカです。

 姉は学校へ文化祭の準備に妹は図書館に宿題を終わらせるために。………英語以外終わってしまった。

 暇です。英語は、お姉ちゃんに訊こう。前世で英語は壊滅的だったので、中学生の英語にすら拒否反応が出る。癒し効果と一緒でもないかぎり、頑張れない。

夏休みなので、私服です。白のシャツワンピとサンダル。勉強道具が入る大きさのトートバッグ。頭にはひまわりヘアピン。うん、今日もきちんと頭に花が咲いてるね……ち、違うもん。身を削ったギャグじゃないよ。ついでにお姉ちゃんも毎日、リンから貰ったシュシュを身に着けている。うんうん、ラブラブだ。付き合ってないけどね。ケっ。早く、付き合え。


「うーむ…」


 エアコンが利きすぎていて寒いなー。やることないけど、こんな炎天下に帰る自殺行為はしたくないので天使と悪魔を呼び出しました。念じただけなのにきたよ。怖い。今日まであった事を報告したらセラ様が、さっきから難しい顔をなさって私の真ん前にいらっしゃる。

 本日のセラ様は、ゲーム時と同じ十歳未満の子供の容姿だ。あと細かいことだが、白髪じゃなく白銀なんだって髪色。ついでにその隣に悪魔のアディー(って呼べと)が、エキゾチック美少女として座っている。私の希望だと云うことは特に記しておくことでもなかろう。ーー好きなんだ。太もも。ミニスカ万歳!しかし、一番は短パンだがな。あの女の子たちの短パンだからという、油断。一番、えろい気がする。……あ、同士は常に求める。私は変態じゃない。

 頭が大変なだけだ。


「ペナルティかもしれんな」

「え?セクハラとかじゃないですよ?」

「一度、お前の頭の中身をじっくり見物してみたいな」


 なにそれ、猟奇的すぎる。セラ様、言葉遣いがどんどん悪くなってる。何を学んでいるの?どこで学んでるの!?


「悪魔をこの土地から出そうとしただろう。そのせいで、災難が降りかかっているのかもしれぬ。……まあ、この者が元に戻る為に吸収する度合いを一気に増やしているせいかもしれぬが、」

「そ、それは…否定しないよ?」


 ギロッと天使に睨まれたのに否定しないんだ。悪魔。しかし、回復したな。もう、契約切っても良いんじゃないのかな?しかし、負の感情って、そんなに出したかな。私。


「だ、って…この土地は、お互いにじゃま、できないから…」

「え?そんな、情報を私に落としていいの?」


 随分、ペラペラしゃべるものだ。なんか裏があると感じてもよいはずだが、


「ルカは、おれの事をきらいだから、はやく離れたい。一線をこえてくれない。……めんどくさい」


 おい、私のせいじゃなく、お前が楽したいだけって本音が見えるぞ。

 一線?

 意味わかんないから、締め上げて吐かせたろうか。


「堕落してくれない。ルカの、意志で、堕ちる気がない。普通は、どんな人間でも、あるのに…」


 オドオドと、絞める前に答える悪魔。


「堕ちる気?」

「も、何度か、試したのに…」

「なんだと!?」


 ぎゃーっ、セラ様。お静かに!ギロッと周りに睨まれるのは、怖いんですよ。……図書館にはこれからもお世話になりたいので入館拒否とか困る。



「う…あ、相手がルカに依存する方法を、教えてるのに…いっつも『ないない』って」

「………努力してたんだね。アディー」

「誉めるな」


 しくしく、悲しそうにお願いだからたまには堕落しろって。いや、堕落したら終わりだろ。何を言ってんの?


「ああ、だから時々頭になんか響くのか」

「………報告をしろ」


 もはや、諦めたように私に話を促すセラ様。短い付き合いなのに私をよくおわかりで。


「頭で、あまーい声がたまに浮かぶんですよ。でも、あれだよ。アディー。私がもう少し口走ってもいいかなって台詞チョイスしないと絶対言わないぞ。もう少し、漫画とかあ、ギャグ漫画とか読んで、センスを磨きたまえ。私はいつでも、君の挑戦を待っている」

「待つな!そして、なんの助言だ!?」

「特に花の名前の局の法律に関するハイなドラマのDVDを全て視るんだ。あれは名作だよ。あのセンスには脱帽だ。ぜひ、視るんだ!いますぐに!!」


 ガシッとわざわざアディーの隣まで行き肩を掴み、揺する。アディーが、顔色を真っ青にし、こ、こわいっ…と怯えているが知ったことか。

 セラ様も、お前はどこの回し者だと…。いいじゃないか。好きなんだもん!

 セラ様が、はあ…と頭を押さえた。


「それを観れば、お前を何割かを理解できるのだろうか?」

「え?私を理解しても天使様には時間の無駄じゃ」

「人間の分際でざっくり私を切り捨てるな」


 おかしいなー。今回だけの関係なのにセラ様が歩み寄ってくれてる。


「貴様など取るに足りなく、見捨てて良いはずだというのに目を離した瞬間、とんでもない危険地帯に『行きたかったから!』とか暢気に頭から突進しそうなのが恐ろしい」

「せ、セラの評価ってそ、なの?」


 頭を抱えるセラ様にアディーが、意外そうな顔をした。この短い間にあだ名で呼びあってる関係になったのかな。

「…ルカ、は変に鼻が利くし、するどい、よ?他者には。あ、でも…自分にたいする、なにかは、欠けてる、かも?」


 うーん?と、

 首をかしげるアディー。欠けてるか。なんだか、その言葉はすとん。と納得できた。変でも、おかしいでも不思議でも馬鹿と言われても対して、傷つかなかったのになんだか、心になにか、小石程度だがのっかかった気がする。うん、さすが悪魔。人の心を重くする才能があるね。


「じゃあ、運を下げるのは止めて、ペナルティとアディーの嫌がらせで、アディーの状態をよくさせるとか」

「そうすべきだな」

「え?だめ、だよ」


 アディーよ。よくしゃべるな。そういえば、悪魔はなんでも主人公様に訊いて回るくらいの『質問魔』だった。


「駄目ってなんで?」


 そして、今は私が質問魔だ。


「え…と、セラの力で、運がさがってるから干渉できてるから、ここまで、回復したの。そのおかげ。セラの力が影響しなくなったら、おれ、干渉できなくなる。」


 なるほど、セラ様の力に便乗してたと。うん、しかし言いたい。


「姿形を変える事に力を使うとか、無駄消費してるせいじゃない?」

「るかの、希望でしょ!?」


 大声で叫ばれた。あ、周りに睨まれた。


「はいはい。静かにしようね。アディー。」

「う゛~…」


 涙目で睨まれてもね。


「まあ、そこまで言うなら仕方ない。まだ、しばらく助けてくださいね。セラ様」


 にっこり、笑顔で子供のセラ様を見つめたら、苦々しげに呟く。


「何故だろうな。本当に助けたくない」


 いい加減、傷つくからな。




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