衝撃!!王妃様チート疑惑 by侍女
読んでて 合わない! っと思われたら逃げてー!超逃げてー!!無理はダメよー!!
わたくし、この国の王妃様にお仕えしている侍女でございます。
前世、地球でOLしていた記憶がある、 た だ の 侍女でございます。
前世のことを思い出したのは思春期で、思春期特有のそういう電波的なものを受け取り、私は選ばれた存在なんじゃ・・・!!とか一時期は混乱したのですが、前世の記憶があろうがなかろうが、基本的にコネと身分でお仕事が振り分けられているこの世界では何も変わりませんでした。
実力主義なんて、職についてから始まるものなのです。えぇ!!
ここで、職に就くまでの大変さや、学園で優秀ならば就職先が見つかるとか、そんなのひと握りというか数人というか、本当にできる人っていうのは大概大貴族様で下地が違うとかそういう愚痴を大いに語りたいところです が、
この世界に転生してから、一番驚いたことを叫ばさせてください。
実は王妃様って、チートなんじゃ・・・!!!
はい、まずはこの国の王様と王妃様について簡単にご説明いたします。
この国の王様、御年27歳で王様歴3年目です。
前の王様はナイスミドルで奥様とご一緒に仲良く老後を楽しむ! とか言って精力的に旅行をしているみたいです。
・・・旅行っていうか、不穏分子炙りだしているっていうか、抜き打ち視察? とか思わないでもない。
わたくしの主である王妃様とはもちろん政略結婚ですが、とても仲良く過ごされております。
まぁ、政略結婚と言いましても、貴族とのお茶会、他国からの使節に対するパーティ等に卒なく対応し、かつ国内の政治的流れや人間関係を把握でき、国内の貴族・他国に侮られない身分の女性がお妃様教育の下地をきっちりこなした上で、お互いの相性をみて結婚を決められたんですけどね!!
そんな選び抜かれたわたくしの主である王妃様。
この国のトップの女性!! ということで日夜わたくし共が磨かせていただいているのでそれはもう、お肌つるーん!真っ白ー!マッサージや食べるものの配慮にも欠いておりませんので、スレンダー!!
元からお胸が少しだけ、すこぉしだけ寂しい体型らしく、その話題を出すと頬を染められて拗ねてしまわれるところなど、とても可愛らしい王妃様なのです。
基本的におっとりとしたご性格で侍女たちにもお優しいこの王妃様。
何故チート疑惑が生まれたかというと、王妃様の住まわれているこの宮と呼ばれる王族の生活スペースには、昔から『聖獣さま』と呼ばれる聖なる獣がいるらしく、この『聖獣さま』は、王家に、ひいてはこの国を治めるに相応しいと思ったものには加護を与えるというのです。
今までにも、歴代の王族の中でここぞという命の危機に、説明し難い現象が起こり命を救われた など、『聖獣さまの加護』の話は言い伝えられてきました。
はいここでわたくしの主である王妃様の登場です。
王妃様、実は・・・
『聖獣さま』にとぉぉぉぉぉぉぉぉっても!!気に入られているようなのです!!
わたくしが初めて遭遇したのは、ご結婚され、王妃様となられてすぐの頃。
いつもの侍女仲間が風邪で寝込んだので、ピンチヒッターとしてやってきた他の担当の侍女と昼食を持って宮に入ろうと渡り廊下を歩いていた時です。
宮の入り口に立つ見張りの近衛兵の方に目礼しつつ入ろうとした瞬間、いきなり隣の侍女が変な転び方をしたのです!!
その転び方とは、まるで、顔部分に透明な板が設置されているのに気づかずに勢いよく突っ込んでしまったような転び方だったのです。
「・・・えっ?」
足を止める私。
ぽかん と見つめる見張りの近衛兵二人組。
な、何、何が起こったの?
倒れる侍女は顔をまるで板にぶつかったのかのように四角く痕がついていました。
驚いた近衛兵の片割れが抱き起こす途中、動きが止まりました。
彼女に何かあったのかと様子を伺うと、いきなり倒れている侍女の身体をまさぐりだす近衛兵。
変態っ!! と罵りつつ叫ぶその瞬間、彼女の服の中から現れたのは短剣でした。
何故そんな物が と、頭の中が真っ白になる中、短剣を発見した同僚を眺めていたもう一人の近衛兵が、じりっ と私に手を伸ばしつつ近づいてくるではありませんか!!
「わ、わたくしは知りません!!それにその侍女は臨時に他から回してもらったもので、い、いやっ、違います!!わ、わたくしは・・・」
身をよじり一歩二歩と下がる私。
じりっ じりりっ と手を伸ばしつつにじり寄る近衛兵。
「何をやっているのだ?」
呆れたような声で話しかけたのは陛下でした。
「こ、この者がわたくしの身体をまさぐろうと!!」
「ち、ちが、職務を果たそうと!!」
この後、陛下の登場で正気を取り戻した見張りの近衛兵二人組は応援の兵を呼び、少し落ち着いたわたくしは、先ほどの言動を謝り、改めて簡単な身体検査を受けました。
「変な意味じゃない変な意味じゃない変な意味じゃない・・・」
と何度も呪文のように唱えつつ、服の上からぽんぽん と身体を触る近衛兵さんの姿に笑いを噛み殺すのが大変でした。
結局、王妃様に不満をもつ貴族の仕業 ということでした。
下っ端貴族は捕まったみたいですが大元はまだ尻尾を出していないとか。
バレたら一族郎党死刑だというのに、よくやりますねぇ。
と、のんびり考えていたのですが、これは王妃様のチート疑惑の始まりでした。
シーツの替えを運び込もうとすると、またしても宮の見張りの近衛兵の方がいる前で、シーツだけが通れず、わたくしは何も妨害がなかったので、シーツを近衛兵の方に持っていただいてわたくし一人が通れば何事もなく通れ、これはもしやシーツに何か・・・! と思っていたのですがわたくしたちでは何も分からず、お医者様や薬師様の方へ分析をお願いしたところ毒薬が塗りこまれていてすぐさま触った私たちに解毒薬が処方されました。
宮から出ようとすると、見張りの近衛兵さんたちがちょうど交代のタイミングでした。
交代が終わってから移動しようと思っていたところ、交代に来たはずの近衛兵さんがいきなり ドガッ!! という痛そうな音をして歩いてきた体勢のまま身じろいでいました。
しかも、口は微妙に空いたまま。
まるで、歩いてきた姿勢そのままに、身体を見えない筒で固定されてしまったような・・・。
ちゃんと腕は歩いていた角度で斜めに伸ばされたまま。
少しは動くけれど、手首からはまた違う筒なのか動く範囲が違い、足も胴も別の筒なのか、口の中の空洞も、もしや見えない何かが入っているのか閉じることの出来ない口からは涎が垂れ始め・・・ うわぁ。
またですか? と言うように顔なじみになり始めた近衛兵さんと目を合わせた。
余談だが、この近衛兵さんはわたくしに変な意味じゃない と言いつつ身体検査した近衛兵さんで、ジェイドさんとおっしゃるそうです。
またも応援を呼び、どうやって連れて行こうか という話になったのですが、推察どおり、身体の各部分が見えない硬い物質によって固定されているようです。
口の中は、自殺防止だそうです。
それにしても涎垂らすとか、捕まるならもっとかっこよく捕まりたいよね?と平和ボケした頭で思ってしまいました。
宮への扉がいきなり大きな音を立てて開きました。
それを近くにいたわたくしは驚きとともに見つめました。
時刻は夜も更けた頃。
壁際に灯された魔石灯の柔らかな光の中、真っ黒な装束に身を包んだ二人組が宮の中に、今まさに入ってこようとするのを、ただただ見守ってしまいました。
賊が、宮への入口をくぐる際、頭を低くして走り入ろうとしたのを見て
あぁ、最初の短剣を持っていた彼女は顔の位置に不可思議な板が現れたから・・・
そんなことを暢気に考えた瞬間
ベチ―――ン!!
今回の不可視の物体は部分的なものではなく、入り口全体に壁のように設置してあったみたいです。
それは、とてもコントを思い出すような、見事な、体当たりでした。
思わず吹き出してしまったとか、えぇ、すみません。
全力コントってこんな感じかしら とか思ってしまいました。
でもわたくしの平和ボケした暢気さも、入口の隣で倒れているジェイドさんを見て吹き飛びました。
「じぇい、ど、さ・・・」
自分でもびっくりするような悲鳴があたりに響きました。
わたくしの悲鳴に気づいた人たちがこちらに近づいてくる足音を聞きながら、よろよろとジェイドさんに近づいて行きました。
「ジェイドさん・・・!!」
近寄ると、床に赤い液体が飛び散っていました。
入口の隣で倒れているジェイドさんはうつ伏せで倒れており、傷口はわかりません。
賊はぴくりとも動かずに倒れ伏していました。
呆然とジェイドさんに手を伸ばし、触れようとする頃には兵や侍女仲間たちが駆けつけていました。
「いきなり、扉が開いて、見えない板に、べちーんて、あの二人が、べちーんて・・・」
その後、落ち着いてから状況をもう一度詳しく聞かれ、そして気づきました。
あの場に飛び散っていたのは、見えない壁にぶつかった賊の鼻血だったと。
「ジェイドさん、心配損です。」
「ははは・・・。守り石がなかったら危なかったんだけどね?」
早々に復帰したジェイドさんに文句を言うと苦笑しながらそう答えた。
俺もいたんだけど・・・ という声が聞こえたけど自主的スルーをしました。
その後も不思議な現象は続き、ついに目の前で人が消えました。
「き、消え、消えました!!」
「これは一体・・・」
新しいパターンだぁぁぁぁぁ!!! などと心の中で叫びつつ、消えた人物を思い出す。
子供のことで悩んでいると話していた侍女仲間で、最近は特に顔色が悪く、仲間内で休みを取ったらどうかと提案をされていた人物だった。
決して、王妃様を害すような人物ではない と思いたい程、職務に忠実な侍女仲間を思い出して戸惑う。
「なんで、なんで・・・」
おろおろと取り乱すわたくしに、もはや慣れもあるのだろう。
応援の兵を呼ぶのも冷静でスムーズなジェイドに、肩を叩かれた。
わたくしが取り乱すことで王妃様にも心配をかけてしまう
ゆっくりと力強い言葉でそう諭され、段々と落ち着きを戻していった。
「侍女殿は!!王妃様の侍女殿は発見されました!!」
その連絡はすぐのことで、見つめ合う私とジェイドに伝えにきた兵は、恋物語が始まってやがる羨ましい!! とか叫んでいたけど、これも自主的スルーである。
私の目の前で消えた侍女は、なんと城に勤める者たちの相談役でもある薬師様の目の前の椅子へ、すとーん と送られていったらしい。
お尻も痛くなかったという丁寧な運び方だ。
実は、彼女の子供が人質に取られ、王妃様暗殺の片棒を担がされそうになっていたのである。
あたふたと持ち場に戻ろうとした彼女の顔色の悪さを気遣い、薬湯を出し、優しく問いただしたところ、ボロボロと泣きながら告白したそうです。
薬師のお爺様すごいです。
物理的被害はもちろん、精神的に影響が見られ始めた者さえも適材適所に判断するこの不可思議な現象は、絶対に『聖獣さま』のお力に違いない!!
そう噂が噂を呼び、王妃様は『聖獣さまの加護厚き王妃』と国内外に知れ渡っていきました。
ちなみに、王様の元へはこういった刺客が来ないかというとそうでもなく。
ただ、たまーに来るが、王様の元へ行く前に兵に見つかったり、王様の元へといっても控えている騎士や王様自身に処理されているらしいです。
王妃様は、刺客が目の前に現れることすら出来ないことから”加護が厚い”と判断されたのだとか。
やっぱり、王妃様ってチートなんじゃ・・・。
そう思っていた今日この頃。
わたくし、お城のご相談役・薬師様の前で座っております。
「おやおや、また来たんだねぇ。・・・おや?珍しい子が来たもんだねぇ。」
そう。ジェイドの目の前で、わたくし、消えました。
なんでわたくしなのぉぉぉぉぉぉぉ!!
しかも、ジェイドの前でなんて、わたくし、わたくし・・・
ボロボロ泣き出すわたくしに、おやおや と悠然と構えつつ、精神を落ち着かせる薬湯を渡し、話を促す薬師のお爺様に、手馴れていると思いつつも優しい眼差しに口を開いた。
「こ、近衛兵って、見張りする場所が、配属が色々と変わるみたいで、宮の入り口の見張りも、変わるみたいで、それで、この前・・・変わらないように、願いを出したって、ジェイドが、言ったんです。」
うんうん と頷く薬師のお爺様の絶妙な合いの手を受けつつ、その時のジェイドの顔を思い出す。
どこか真剣な顔でわたくしの方を見ていて
「それで、わたくしが、『王妃様のお美しい、お姿も見ることができますものねっ』って、い、言ったら・・・」
大きくため息をつき、どこか怒ったようなジェイドの様子に、何か変なことを言ってしまったのかと、何度も悩んだが全くわからない。
ただ、
「『本当に、何度も顔を見ることができて、ここから離れるなんて思いもしない、ね』って。」
その言葉だけが胸に刺さったまま抜けない。
もしかしてジェイドは王妃様に道ならぬ恋をしているのだろうか。
わたくしはそれを応援するべきなのだろうか。
でも、応援してどうするのだろう。
手の届かない想いだとわかっている恋をどう応援すればいいのだろうか。
下手なことをすれば王妃様にも、ジェイド自身にも、ジェイドの親族にさえも罰を受けなくてはいけない可能性すら出てくるのに。
そう思うたび、今まで通り、素直に王妃様の為にお仕え出来ていないような気さえしてしまい、侍女仲間はもちろん、王妃様からも心配そうな眼差しを度々受けていた。
「わ、わたくし、どうしたら・・・」
決定打のように、宮の前で消えたわたくし。
王妃様に対して二心があると思われても仕方がない。
ジェイドの目の前で消えたので、本人に誤魔化すことなどできない。
わたくしもその程度だったのだと、呆れられるのだろうか。
ジェイドがわたくしを冷たい眼差しで見つめる、そんな光景しか思い浮かばない。
「そんなに泣いたら、目が溶けてしまうよ?」
幼子に言い聞かせるような声で、頭を撫でてくれる薬師のお爺様の手はただただ優しくて。
バタバタと部屋の外から走る音が聞こえてきたと思うと、部屋の扉が叩かれた。
「すみません、こちらに王妃様の侍女殿が一人・・・」
「来てません!!」
食い気味で即座に答える。
涙が滲んだような声になってしまったが、取り繕うことなどできない。
「なっ、居留守を使うつもりか!」
「そうです!!いないんですわぁ!!」
「まぁまぁ。」
席を立った薬師のお爺様が扉を開ける。
「泣くほど辛いことが・・・あったの?」
「そんなんじゃ・・・ないですわ。」
「じゃあ、なんで俺に相談しないの。」
「そ、れは・・・」
「結構な頻度で顔を合わせてるのに、俺の前で、俺の目の前で消えるほど悩んでることがあるのに、なんで俺には何の相談もしないの?」
「だ、だって・・・」
ジェイドの口から、王妃様を諦められないなんて、聞いたら、わたくし・・・
辛すぎて死んでしまいそう 小さく、本当に小さく呟いた言葉は一言も聞き逃さないように耳をそばだてていたジェイドにはしっかりと聞こえたらしく
「俺がいつ王妃様のことが好きだって言ったの!!」
「え、お前、王妃のこと好きなの?クビにしていい?」
「「・・・・・・・・。」」
驚きすぎると涙が引っ込むという体験を初めてしました。
「へ、へ、へ、陛下!?」
「陛下っ、な、何故このような場所に、しかもクビって、男として好きなのは王妃様じゃありません!!」
「へー。じゃぁ、何として好きなの?」
「この国の王妃様として尊敬しておりますれば、異性への感情とは全く異なります!!」
「ふぅん。じゃ、異性としては誰なのかなぁ?」
にやにや。
陛下、お顔が完璧に悪者ですぞー と薬師のお爺様がつぶやいている。
「そ、れは、これから口説き落とすんで邪魔しないでくださいますか!!」
自国の王に対してこの発言。
「・・・あっ」
顔面蒼白なジェイドに、おろおろとするわたくし。
そして私たちを見て爆笑する王様。
「陛下、お戯れが過ぎますよ?」
しとやかに可憐な声音で爆笑し続ける陛下を窘めたのはお美しい王妃様で、思わず手を握り締めた。
「ふっ、ふふふ、いやぁ、うん。此度は不問に処すから、うん。気にするな。」
「陛下も困った方ですこと。」
未だ笑い続ける陛下に息を付き、王妃様がわたくしの方へと近寄る。
「まさか貴女がこんなに悩んでいるなんて、まぁ、こんなにも目を腫らして・・・」
優しく細い指で目元をなぞられ、うっとりと、心配そうに眉を寄せる綺麗なかんばせを見つめる。
「王妃、王妃。死にそうな顔の健気な臣下の為にもそのくらいに、な?」
「まぁ、わたくしの侍女ですのよ?いくら愛でても誰にも文句は言わせませ・・・・・あら。少しだけなら、控えて差し上げましょうか。」
王妃様の指が離れるその瞬間までうっとりと見つめる。
誰か酷い顔の人でもいるかと王妃様から視線を外すと、すごく、ものすごく悲愴な顔のジェイドがいた。
何も言わずに頭を下げたくなるレベルの顔だった。
「陛下、王妃様、この子達を二人きりにさせてはもらませんかのぅ。」
成り行きを見守っていた薬師のお爺様がわたくしとジェイドを二人きりにしてくれた。
「王妃様のことが、一番好きだって、前から、知ってたんだ・・・」
うつむくジェイドに、思わず手を伸ばす。
「少し位は期待してもいいかと思ったんだ。」
期待って、期待ってどういう意味なの?
「でも、まだまだだったんだ・・・な。」
ねぇ、ちゃんと言葉にしてよ
「俺のこと、もっと見てもらうように、頑張るよ。だから、」
もっと見てって、これ以上見ろってこと?そんなのわたくし・・・
「悩みがあったら一番に俺に言ってくれ。お願いだから。」
「一番・・・なの?」
「あぁ。」
「じゃあ、もっとジェイドを見るって、どういうこと?だって、ジェイドの好きな方って、王妃様じゃないの?」
「俺が好きなのは、」
じっ と見つめる瞳がとても真剣で。
「おま」
「押すなって」
「あら、わたくし押してませんわ~」
「陛下、王妃様。今いいところですぞ~」
扉から聞こえてきた声に視線を動かしていいのか戸惑う。
ぴたりと口を閉じたジェイドは、数秒後、すたすたとわたくしのすぐ前までやってくると、両手でわたくしの頬を包んだ。
「俺が、好きなのは、お ま え だ ! 」
何かを吹っ切ったような単刀直入の言葉に、思わず笑いと涙が一緒に出た。
どちらかにしろと言われたけど、無理で、そのまま涙はジェイドに唇でぬぐわれた。
王妃様は、やっぱりチートだと思います。
だって、侍女の恋まで解決してしまうんですもの!!
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
蛇足付けてあります。
残念仕様な場合もありますのでここで、それでもOK!な方だけお進みください。
以下、蛇足めいたQ&Aいきます。
Q 結局王妃様狙ってた黒幕って誰なの?
A その時の世情により多岐に渡るので、何とも言えません(ジェイドさん情報)
Q なんでジェイドのことを途中から呼び捨てに?
A 結構な率で不思議体験を一緒に遭遇しているので段々と仲良くなっていきました。
Q ジェイドの口調が安定してないんじゃ・・・?
A ごめんなさい。ほんっと・・・ごめんなさい。
ほ、ほら、初対面の人と仲良くなった人じゃ口調も多少変わるじゃないですかー(目をそらす)
Q お医者様と薬師様ってなんで二役もいるの?
A お医者様 → 魔石や魔法で主に外科的治療
薬師様 → 薬草を育てたり様々なものを調合して治す主に内科的治療
魔法は万能ではなく、薬もまた同じ。