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読み聞かせにもぴったりなオリジナル童話シリーズ

こどもバー ~なぞの ゆうかいはんをおえ!~

作者: 有馬 泉貴
掲載日:2026/01/21

   1

 ここは、こどもバー。


 ミルクのあじがわかる こどもだけがはいれる、おとなはしらない ひみつのバーです。


 かべいちめんには ピカピカにみがきあげられた ほにゅうびんが、ずらり。


 「マスター、こっちに きらきらミルクをいっぱい!」

 「わたしは、ふわふわミルクね!」


 「…かしこまりました」


 きょうも たくさんの あかんぼうで、おみせのなかは だいせいきょうです。


   2

 マスターとくせいのミルクをのみながら、あかんぼうたちが おしゃべりをしていると


 「マスター、たいへんだ!」


 そこへ、

 せいご さんかげつの じょうれんきゃく、ゆうたくんが かいいぬのゴロウのせなかにのって、あわ てたようすで とびこんできました。


   3

 「さんちょうめ に すむ まるちゃんが、ゆうかいされた!」

 「なんだって!」


 とつぜんのしらせに、みんなは びっくり!

 

 はなしをきくと

 さんじの おひるねの じかんに

 なぞの ぶきみな くろいかげが、まるちゃんを さらっていくのを みた、というのです。


   4

 ミルクをのみかわした なかまのピンチは、みんなのピンチ。


 「みんな、まるちゃんを たすけにいくぞ」

 「おー!」

 

 あかんぼうぐんだん、ここに けっせい。


 さっそく、まるちゃんをさがしに みんなで まちへ くりだしました。


   5

 ふかふかのおふとん、

 パンやさんのショーケース、

 こうえんのすべりだい、

 ミケのおなかのうえ。

 

 あっちをハイハイ。

 こっちをハイハイ。

 

 まちじゅうを ハイハイして さがしますが、どこを みても まるちゃんは みつかりません。


   6

 みんなが すっかり こまっていると、


「お~い、たすけてくれ~」


どこからか ちいさく まるちゃんのこえが、きこえてきます。


 「お~い」


 「こっちだ!」

 みんなが いそいで、こえのするほうへ むかうと…


   7

 「たすけて~」


 なんと、まるちゃんが

 きのうえにある とりの す のなかに

 つかまっているではありませんか!


   8

 「まってろ、いま たすけるぞ!」

 みんな、いそいで まるちゃんを たすけようとしますが…

 

 す は きのうえにあり、なかなか て がとどきません。


 「みんな、いまこそ あかんぼうのちからをみせるときだ!」


   9

 『ひっさつ! こうそくハイハイ!』


   10

 あかんぼうぐんだんは、ハイハイのしせいになると、ぐるっと おおきな わ をつくりました。

 

 そして、そのまま ぐるぐるぐるぐると、すごいはやさでハイハイしはじめたのです!


   11

 ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる!

 ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐる!


 あかんぼうぐんだんのハイハイは、かぜをまきおこし、やがて おおきな おおきな たつまきとなって まちじゅうに ふきあれます。


「あ~れ~」

「うわ~」

 あかんぼうたちのおこした たつまきは、まわりのいえやおばあちゃん、おじいちゃん、おかあさん、おとうさん、あかねちゃん、たいきくん、ミケ、ポチ と まちじゅうの みんなを まきあげました。


そして、ついに とりの す を うかして じめんへ おくことに せいこうしたのです!


   12

 「やった!」


 ぶじに、まるちゃんを たすけだし、

 あかんぼうぐんだん だいしょうり!


 みんなで わ になって、まるちゃんきゅうしゅつさくせんの しょうりを よろこびます。


 「まるちゃん、よかったね!」

 「みんな、ありがとう」

 やいのやいのの だいかっさい!


 みんなでかえろう と、

 ひとあんしんした そのとき!


   13

 どどどどどどどど。


 とつぜん、とおくのほうから おおきな じひびきが きこえてきます。

 

 「なんだ、なんだ」

 「なんのおと?」


 あかんぼうぐんだんが おどろいているあいだに、おとは どんどん おおきくなり…


 どどどどどどどど、ど~ん!

 

 「うわ~!」


 ひときわ おおきな じひびきとともに、

 まちじゅうの あかんぼうが たいぐんとなって、あかんぼうぐんだんへ おしよせてきました!


   14

 さきほどのハイハイでおこした たつまきで、あかんぼうぐんだんについた マスターとくせいミルクのにおいが まちじゅうに ひろがっていたのです!


 その あま~いミルクのにおいに つられて、まちじゅうの あかんぼうが あつまってきたのでした。


 「みなさん、まるちゃん きゅうしゅつさくせんの おいわいにミルクをごちそうします!みんなでバーへかえりましょう!」

 「わーい!」


 そのひ、バーは はいりきらないほどの おきゃくさまであふれ、みんなで まるちゃんきゅうしゅつさくせんの せいこうを おいわいしました。


   15

 ここは、こどもバー。


 ミルクのあじがわかる こどもだけがはいれる、おとなはしらない ひみつのバーです。


 きょうも、バーのなかは だいせいきょう。


 さいきんは、おいしいミルクをのみに、

 まちじゅうの あかんぼうが、あそびにきます。


 みんなで、なかよく ミルクをぐびぐび。


 きょうも、マスターのしごとがひかります。


               おしまい


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