パラレルワールド?
ついに従兄の名前とや素性が明らかになります。
「あの…貴方が私の従兄とはどういう意味でしょうか…?私に従兄なんていません…。ましてや、一緒に住んでる人もいませんし、貴方の名前も顔も知りません。何故私の名前を知っているのですか?」
怖い…怖い。目の前にいるこの男性がとても怖い…いきなり私の部屋に入ってきて一緒に住んでるとか従兄とか言う人間だ…いつ態度が豹変して何を言われるかわからない…だけど、はっきり聞いておかないといけない。
「俺の事を忘れちまったのか…?俺は羽曽部海斗。桜の従兄で、不本意だが、桜の幼馴染みの嵐とアイドルを…Dawnというユニット名でアイドル活動してる。なぁ…本当に覚えていないのか…?」
この男性の名前は海斗さん?しかまアイドルをしてるって言った?待て待て待て!それより新しい人物の名前がでてきたぞ!?幼馴染みの嵐!?私に幼馴染みなんていないが!?
でも…私の両手を優しくそして震えながらも握りしめて、傷ついた顔をしながら私を見つめてくるこの人が嘘を言ってるとは思えない…
でも、何でこんな事になってるの…?もしかして…
海斗side
一ヶ月間全国ツアーで家を開けてて寂しい思いをさせちまったからドッキリをしかけて驚いたあと、いつもの笑顔を見せてくれるだろうと思って、桜の寝室に入ったのに、桜は起きてて…俺の事を泥棒とか言うから最初は俺にドッキリをしかけてるのかと思ったが、怯えた表情で声を震わせながら俺が誰か聞いてきた桜を見て、これはドッキリではなく桜は本当に俺の事を覚えていないんだとわかった。
今握りしめてる手も怖いと思ってるのかいつもより震えてるし、どうして桜は俺の事を忘れた?嵐の名前を出しても怯えてるようだったし。
「あの…一旦手を離してくれませんか…?少し確認したいことがありまして…」
「ああ…わかった。」
俺は静かに桜の手を離した。あんなに怯えた桜の顔を見るのはいつぶりだろう…?というより確認とは?
そう思ってると桜は鏡を見始めた。
「顔も声も髪の毛も同じ、体も特に変化はない…?異世界転生したという考えはなくなった…」
異世界転生?何を言ってるんだ…?桜が好きな漫画に異世界転生物があったからそれの事を言ってるのか?でも、ここは現実だぞ?
そういえば、前に嵐が言ってたな…この世界と同じようで違う世界がある、いわゆるパラレルワールドと呼ばれる世界があると。
そこには確か俺の父も行ったことがあるって…
もしかしたら今、目の前にいる桜は…
「なぁ、桜。桜の過去や家族構成や何で一人暮らしだと言ったのか話してくれないか?」
桜side
私が鏡を見て考え事をしていると部屋に入ってきた男性、海斗さんがいきなり過去の話をしてくれと言ってきたので私は自分の過去の話や家族構成、何で一人暮らしだと言ったのか説明をした。
本来なら見ず知らずの人にこんな話をするべきではないだろう。だけど…何故か話しても言いと思った。何でかなと思ったら思い出した…昔、中学生の頃公園で泣いてた私を慰めてくれたお兄さんとこの人は似ているんだ…
一通り話し終わった後、沈黙が続いた。やっぱり可笑しな話だよね…
「桜が何で俺の事を覚えていないのか漸くわかった。桜、ここはお前が住んでいた世界とは別の世界、つまりパラレルワールドだ。」
………何言ってるんだ?この人は?
はい、ということで、桜は自分がパラレルワールドにいると言われました。これからどうなるんでしょうかね?




