あくる飽きまで地地雷雷
神戸の某大学に傲岸不遜と鎮座する二回生の真波は、心の友であり兄弟であり、寂しい夜を幾度となく共に過ごしてきたもはや家宝と呼ぶべき純潔をはっきり言って持て余していた。真波は仲間を巻き込み、同じ社会学部の同胞である横水が彼女を作るという背叛行為がきっかで、兼ねてより求めていた夜の街、飛田新地へと向かった。嵐のようなその戦場中で、桃色の情欲に燃える真波の頭には仲間にも秘密にしている己の彼女の存在が何度も頭をよぎるも、風俗街の魅力に囚われ春の兆しに思い高ぶり、足を踏み出した時、彼は思わぬ地雷を踏むこととなる……
序章 童の風、雷雲の兆し
2025/11/13 21:45