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腐女子と女装娘とプロレズラー  作者: 桂虫夜穴


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27 ヨッシーの寿退社…えっ⁉︎

[ 本郷 尚樹・尚の場合] 


 今日はヨッシーの引退試合だ。三年と短い選手生命だったけれど、彼女もこのところコスチューム制作の方が忙しくなっていたようだし良い機会だったかもしれない。

 最近は多方面からも注文が来ていたようだ。コスプレ用にゆるキャラ。ヒーローショー用コスチューム。その他いろいろ。

 しかし試合と他の選手のコスチューム制作で手一杯だったので、お断りしている状態だった。

 これからは、制作に集中する事でヨッシーの制作意欲も増す事だろう。

 

 会場は満員だ。最終試合がヨッシーの試合になっている。座席はヨッシーがリング最前列の席を二人分予約してくれた。

 ナミちゃんは、まだ来ていない。早めに来て控え室に激励に行ったようだ。

 選手紹介のパンフレットを見ているとナミちゃんがやってきた。

 手を振って合図した。彼女も気がついて手を振った。

 今日はナミちゃんとも久しぶりだ。最近はお互い忙しくて会えない事が多い。

 僕もモデルの仕事を始めたし大学も後一年ある。彼女も漫画家デビューして大事な時期だ。会えない事は止む終えなかった。


「尚君、待ったぁ?」


「ううん。今来たところ!

 ヨッシーどう、緊張してなかった?」


「うん。それは、なかった。いつも通り…

 リラックスしてた。

 それより、いきなりお説教されたよ。

 もっと尚君の事、見てやりなさい、だって!」


「えっ!どう言う事?」


「尚君の事、ちゃんと気にして

 もっと会う機会持ちなさい。…だって…」


「ハハッ!ヨッシーらしいね。心配症なんだから…

 忙しかったからね。お互い。ここのところ…」


「うん!気にしてくれてるんだよ。

 いつも私達、二人の事…」


「そだね!」


「そだね。じゃないでしょ!

ちゃんとしよう!」


「そだね。」


「尚君(怒)!」


「あっ!ごめん!」


その声をかき消すように大きな歓声が上がった。

いよいよヨッシーの入場だ。

モデル級美女レスラーの登場。

彼女にとって、これが最後の試合だ。

リングアナウンスが始まった。


「これよりぃ。本日のメインイベントォ!

 キューティー早乙女の引退試合を行います。

 まずは、選手の入場ーっ!」


''パパパパーン♪パパパパーン♪


ウエーディングマーチが鳴り響いた。

場内入口にスポットライトが当たり

ヨッシーが現れた。

凄い歓声だ。人気絶頂で引退なのだ。

泣いているファンも一杯いる。罪作りな事だ。

ヨッシーが歩き始めた。

純白のコスチュームに

フリルがいっぱい飾ってあってカワイイ!

超長いベール付きだ。

本人は故ダイアナ妃を

イメージしているつもりらしい。

スタッフにタキシードを着せて腕組みして

ゆっくりリングに向かった。

ナミちゃんがボソリと言った。


「悪趣味だね。」


「そうだね。」


「コスチュームのデザインはいいのにね」


「演出がね....」


「ダサいね!」

 

「寿退社と勘違いされそうだね」


「そだね!」


二人は冷めた眼をしていた。

キューティーコールが場内に響いている。

ヨッシーはロープの間からリングに上がり

観客に応えて手を振った。


「映えるね!」


「やっぱね!」


「カッコいいね!」


「そだね!」


二人共、ハンカチを手に泣いていた。

ヨッシ一の晴れの門出だ。


「でもさぁ、何で

リングネームに義父の苗字をつけるかねぇ?」


ナミちゃんはその事がどうも引っかかっていたようだ。


「もう許したんじゃないの…」


「…って、言うかさぁ。

 ヨッシーさぁ、お養父さんの事

 初めっから一度も恨み事言ってなかったよね。 

 優しいとか魔が刺したとか…

 後、バレたらお母さんが可哀想だから

 なんとか辞めさせたかったとか。

 両親の事ばっかり気を使ってたよね。

 怒って逆上してたの私らだけだよ。

 いつも他人の事 ばかり心配して…」


「そうだよね。二人の事も今だに

 心配してくれてるしね。

 ヨッシーがいなかったら僕達未だに

 自分の夢掴めてなかったよね!」


「あの日

 ヨッシーが根気よく私達を説得してくれて…

 最後に覚醒させてくれたんだよ!」


「ヨッシーのおかげだね。ぜーんぶ!」


「そだね。良い娘だね。」


「うん!イイ娘だ!」



続く

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