第88話 マネちゃんマジック
<ゆ い>『やっぱりいつも一緒だからなのかな?シロ先輩の生姜焼きはクロ先輩のとよく似ているや』
シロが作った生姜焼きを頬張りながらそう言った。
<シ ロ>『私に料理を教えたのはクロですからね。似ていても不思議ではないですね』
<ク ロ>『その代わり僕は数学を教わってたっけ?懐かしいなぁ』
<シ ロ>『私たちの得意不得意がいい具合に嚙み合っていたから教え合い出来ましたからね』
【コメント】
:もっと聞かせて!
:ゆいちゃんといると柔らかくなるんだよなぁみんなさ
:俺らは苦手なもん全部一緒だったww
<ゆ い>『次はラムネ先輩のを頂こうかな!』
ラムネが作った生姜焼きを手にしようとしたその時、待ったがかかる。
<マネちゃん>『私もできたよ!』
<しゃちょー>『オレもできた!』
<マネ・しゃちょー>『さあ、食べてみてくれ!』
滑り込むように出てきた二人はゆいの前に完成した生姜焼きをドンと置いた。
<ゆ い>『で、でも、先にラムネ先輩が作ってくれたやつを食べないと...』
ゆいは自分が手を伸ばしかけていたラムネのお皿と目の前に出された二つの間で視線を泳がせる。
<ラムネ>『二人のを先にしても大丈夫だよ、ゆいちゃん』
<ゆ い>『で、でも...それじゃあ冷めちゃうよぉ』
<ラムネ>『私が作ったのは冷めてもおいしいものだから、ね?』
<ゆ い>『ラムネお姉ちゃん、ありがと』
:なんだこの空間
:てぇてぇ
:割り込み禁止
:でも割り込みのおかげでこれが見れた...
:いいぞもっとやれ
コメントとスタッフの視線が、何処となく居ずらい空気を二人に突きつける。
<マネちゃん>『た、確かに無理やり割り込んだこちらが悪いですけど....何なんですかこの空気!』
<しゃちょー>『う、うむ...譲ってもらえたし、食べてもらえるか?』
<ゆ い>『まあ、いいよ』
そう返しつつもゆいは口を少し尖がらせた
:ゆいちゃんお口
:ここまで表情差分あるのかよ!
:ママのこだわりすこ
コメントの反応をよそにゆいは先にしゃちょーの方を食べ始めた。
<ゆ い>『なんか、味の濃い焼きそばの味がする...じゃあ、マネちゃんの』
<しゃちょー>『なあ少し雑じゃないか?』
<ゆ い>『マネちゃんのやつ食べるね』
<しゃちょー>『お、OK』
:ご機嫌斜めなゆいちゃん
:草
:あれ?生姜焼き...?
:生姜焼きで焼きそばww
<ゆ い>『ん”ん?!』
マネちゃんが作った生姜焼きを食べたゆいは今まで感じたことのない味がした。
<ゆ い>『な、なにこれぇ..甘いんだけどすっぱくて、辛いのぉ』
<ク ロ>『な、なんだそれは』
<シ ロ>『私もいいですか?』
マネちゃんに確認を取りシロも食べてみる。
<シ ロ>『!?か、かなり独特な味ですね...』
<ラムネ>『し、シロにここまで言わせるなんて!ちょ、ちょっと私もいいですか?』
結局全員が食べたが、皆同じような反応を示した。
:な、なにいれたんだマネちゃん!
:料理下手確定?
:聞いたことがねえぞ?そんな生姜焼き
<マネちゃん>『おかしいですね...レシピ通りに作ったんですが...』
マネちゃんは本当に不思議そうな顔をして言った。
<しゃちょー>『俺も見ていたがレシピと同じように作っていたぞ』
<ゆ い>『じゃあ、なんでこんな味になるの?』
<マネちゃん>『さあ?』
<ク ロ>『さ、さあって』
:本人がわからないんじゃww
:味見しろ味見
:www
:マジックだこんなの
<ゆ い>『味を簡単に説明するとね?レモンの皮を被ったキムチのようなリンゴ...みたいな?』
:どんな味だよそれwww
:全く想像できん
:キムチのようなリンゴ笑笑
<ク ロ>『意味がわからないだろうが...本当のそんな味なんだよ』
この形容し難い独特な味で悩んでいるとまたカンペが登場してきた。
『なんなんですかこれ... レモンの皮を被ったキムチのようなリンゴみたいな味ですね...』
:だからどんな味だよそれwww
:わからねぇw
:草生えるわ
『いや、マジでそんな味なんですよこれ』
:分からん!
:怖いもの見たさで食ってみたいなそれ
:猛者がいるw
後日生姜焼きに再挑戦したマネちゃん、全く同じレシピで作った筈なのに、今回は濃厚で辛くて苦い味になった。
一体どうしたらこうなるのか、それは誰にも分からない。
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