表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクはVtuberになりました!  作者: 雪代ゆき


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/107

第54話 0期生・円

これは、セカンドプロダクションがまだ存在しなかったころの話。


「マスタ~」


そう言って抱き着く先にいるのは後のセカンドプロダクションに所属するはず《《だった》》Vtuber、名前はまどか


「どうしたんです?」


透けるような声音を持つこのVtuberの魂は薄々気が付いていると思うが現在の【しゃちょー】こと、水瀬りんとである。


<アイン>『マネちゃんが虐めてくれるのぉ~』


<マネちゃん>『何言っているんですか!?自分で決めた罰ゲームでしょう!?』


<円>『そうなのですか?自分が受けることも考えて決めないと...』


<アイン>「私は一位しか考えない女なの!ということで、私が優勝!」


<マネちゃん>「へりくつはやめにしてくださーい」


<円>「因みに罰ゲームは何なのです?」


<マネちゃん>「最下位が妹ボイス。だそうです」


<アイン>「いやだぁあああ!」


<円>「そんなに嫌なら、さっさとやったらいいんじゃないですか?」


<アイン>「味方はいなかった...」


このように少し天然が入ったような突っ込み兼ボケのような立ち位置で人気を博していた。現在のセカプロに至るまで、三人で頑張ってきた。...それなのに


◇◇


【最後】円、最後の放送です。

21,7万回再生


『これが、円の最後の放送です。釣りではなくて、本当に。三人で頑張ってきましたが、これから私は裏方として動くので多分、円はもう放送に映ることは無いでしょう。ここまで応援して下さったリスナーの皆さん、本当にありがとうございました。....さよなら』


◇◇


15分にも満たない放送を最後に円は活動停止。気が付いたころには個人勢としては当時トップクラスだった50万人近い登録者を持つ円のチャンネルも削除されていた。Vtuberが現れては消えを繰り返していたその時代でも確かに反響はあったが、気が付いたころには忘れ去られていた。


「さっきの放送はどういうことさ!」


ゲリラで行われたその放送を聞いた莉奈は荒々しく扉を開けて早々大きな声でそう言った。


「『そのままですよ。私はもう【円】を続けられません』」


「その...声」


少しやつれて顔色が悪くなったりんとから発せられた声は普段の【りんと】の声とは違う。だけど、【円】の時の声とも違う。しいて言うなら【円】と【りんと】の声が重なったような、そんな感覚。


「『この状態になってから一か月。だましだましでやってきましたがここが限界です』」


りんとの悲痛な表情を見た莉奈はこれ以上何も言えなかった。事情を知らない草薙には精神的なストレスが限界を迎えたと説明した。


それから病院に行ってみたが、なぜこのようになってしまったか原因は分からずじまいだった。


時間をかけながら徐々に元に戻って行ったりんとはこう思い返した。



自分の中の【円】と【りんと】が一つになろうとしていた。

潜在意識というべきなのか、それとも自己催眠というべきなのか。それは分からないが、特徴として【円】でいる間の記憶は【りんと】は薄くしか覚えていない。


一つになることはいいことに思えるかもしれないが、日に日に自分が自分で無くなる感覚を覚えて、最後には『【自分】は【自分】であって【自分】ではない』そう考えてしまった。


解決方法は


《《離れること》》。



それからしばらくして、宣言通り裏方として働きVtuber事務所のセカンドプロダクションの社長となったりんと。最初から活動していたメンバーを0期生とするつもりだったが、元からマネージャーであった草薙を除けばアインだけがタレントになる為、一期生とすることになった。

 0期生は裏方として働きながらも配信に出没するマネちゃん専用の称号となったのだ。

読んでいただきありがとうございます!



下にある☆を★★★★★にしていただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ