第43話 ママに会ったよ!
あのリアル凸配信から数日、ボクはまた事務所に来ています。
「お疲れ」
「あ、六条さん!お疲れさまです」
《《いつも》》の部屋に行こうとすると六条さんが声をかけてくれた。
「今日はどうしたんだ?」
「実は父さんから呼び出されてて...」
「内容は聞いていないと」
「はい」
こめかみのあたりに手を当てる六道さん。...父さんがほんとすいません.....
「俺が聞いている話だと、ゆうき君の3Dに関しての話し合いだった気がするぞ。はるさん来てるしな。案内するからついてきな」
「ありがとうございます!」
六条さんに連れられながらボクは思った。
(そろそろ父さん叱ってもいい気がしてきた)
◇◇◇
「はる先生、入りますよ」
六条さんはそういいながら部屋に入る。
「ちょっと、ちょっと。返事を待たないのはどういうことなんだい?」
「はる先生だから別にいいかと」
「それは心外だ」
中にいたのは名前から想像できる通りの女の人ではなくて、スラっとした外見の男性だった。
「まったく...昔は《《お姉ちゃん》》ってかわいかったのに...」
「え?」
今お姉ちゃんって言ってたよね??
「ていうかそこの子はもしかして」
ボクの存在に気が付いたのか近寄ってきてまじまじとボクの顔を見てくる。
「あ....あの、」
「おい姉さん。ゆうきが怖がってるだろう?」
「おや、これはしっけい」
「まったく、紹介しようここにいるのは....」
「氷柱ゆいのモデルイラストをやってる六条陽彩だよろしく!」
そこにいたのはボクのママでした。
◇
「ていうか、『はる』で名乗らないのかよ」
「ん?ああ、はるって名前でフリーのイラストレーターもやってるぞ」
「なんでネットで活動しているのにペンネーム忘れるんだ...」
頭を抱えながらに話す六条さん。今日は頭を抱えてばっかりだけど大丈夫かな?
「身バレしてないんだからいいだろ?」
「それが不思議でしょうがないんだよ....」
「あ、あの...陽彩さんは六条さんのお姉さん?何ですか?」
「ああ、そうだよ。いつも弟が世話になってるね」
「い、いえ!なんならボクの方がろくじょ...弘人さんにはお世話になりっぱなしで...」
インパクトは強いけど、少し話しただけでもわかる暖かさを持った人で、お姉さんというよりも姐さん感が強い人だった。
「しっかし、この変わり者だらけのセカプロにこんなにいい娘が入って大丈夫なのかい?」
「姉さん。言いたいことはわかるが、ゆうきくんは...」
「男だってことは知ってるよ」
「な、ならどうして...」
ボクが男だと知ってなお娘と言う陽彩さん。恐る恐る聞いてみると意外な言葉が返って来た。
「氷柱ゆいには性別設定がないんだ。だからどうゆう風にするのかは自由だってあたしは考えるけど...あ、嫌だったかい?だったらごめんな?」
「ええっと別にそれは大丈夫なんですけど...《《ボク》》って性別なかったんですか!?」
またボクには知らされていなかった情報が明らかになり、今回こそ文句の一つでも言ってやろうとそう思った時、扉は開いた。
「そろってるか〜?」
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