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ボクはVtuberになりました!  作者: 雪代ゆき


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第98話 危ない橋

次の日、夏の鋭い日差しの中ボクはまたいつものように学校に来ていた。


「おはよー」


「お、ゆうき!きたか!おーい!みんなゆうきが来たぞー」


いつも通りに挨拶をすると昌くんが返してくれる。それに連鎖するように他のみんばとも挨拶をするのがいつもの流れなのだが今日は違った。


「えっと、み、みんなどうしたの?」


ボクの周囲をみんなが囲ってしまったからだ。


「まあ、そう大した話ではないんだけどな?」


代表するかの様にとある男子のクラスメイトが口を開いた。


「これってさ、ゆうきじゃないか?」


そう言って差し出された雑誌を見てみると、『今年の夏はこれで決まり!姉妹で友達で楽しむ夏コーデ!』という見出しとともに付いた写真。


そう、こないだヒナさんと撮ったあの写真だった。


「ど、どうしてこれを!?」


「その驚き方はゆうきでいいんだよな!」


「やっぱりー!」


男子は驚きの声で溢れ、女子は黄色い悲鳴で包まれる。


そんな時に教室のドアをガラリと雑に開ける音がする。


「おーいお前らー廊下まで声が響いていたぞー」


「せんせ!これ見てくださいよこれ!」


注意するために寄ってきていた先生にさっきの男子が詰め寄ってあの雑誌を見せる。


「...お前いつの間にモデルなんか」


先生のいつもはダルそうにしている目が今に限っては大きく開いてる。


「ご、誤解なんです!」


なぜか咄嗟にそう言ってごまかした。


「モデルさんやって誤解とかあるの?」


ごもっともな言葉で反論してくるクラスメイト達。


「実は...」



ボクはところどころ濁しながら事の顛末を説明した。


「なるほどなー」


説明をするとどうやら納得してくれた様子みたいだ。


「それにしても良く似合ってるよなぁ~」


そう誰かが呟くとみんなが頷く。


「そ、そんな事無いよ...ヒナさんの方がもっとすごいからね?」


「そりゃあね、あのヒナだもん」


「本職と比べるのはおかしいけど、いい勝負してると思う」


やはりファッションに対しては女子のほうが強いらしく、ヒナさんについて色々教えてもらった。


なんでもヒナさんは最近色んな所に引っ張りだこの超人気モデルらしい。


そんな人と撮影ができたって、京子さんはすごいなぁ


ここでボクは一つ、とんでもないことに気が付いた。


「そ、そういえばさ...雑誌っていつ発売されたの?」


ボクが恐る恐る聞いてみると、しれっとその子は答えた。


「いつって、今日だけど?」


「ええ!?」


どうやらボクは違うことをりすにい達に伝えてしまったようだ。


「ど、どうしよう...」


少しして、僕の頭には二つの選択筋が浮かんできた。


まずは、訂正して正しい日付けを伝えること。


これが本来の対応なのだろう。


もう一つはこのままにしておく。


あの時は失念していたけど、中の人の顔が割れるなんてVtuberとして禁忌に等しい行為をやってしまったわけだ。だったらこのミスにあやかるしか...


そう結論をだしたボクは黙っておくことにした。


本当にみんなには申し訳ないことをしたけど...これが最善策な気がするからだ。



「大丈夫?」


頭を抱えていたボクに心配げに声をかけてくれる。


「うん...大丈夫だよ」


ボクがそう言うとみんなが口々に謝罪の言葉を言い始めたのだ。


「ごめんね?そっちの事情を考えずに詰問しちゃって...」


「俺も、ごめん」


そう言って頭を下げてくれる。


「ほ、ほんとに大丈夫だって!」


オロオロしているボクをみかねたのか先生が助け舟を出してくれた。


「そろそろ時間がヤバいからHRはじめるぞ~」


まさに鶴の一声。簡単にその場を収めてくれた先生に感謝しかない。だけど後のことを考えてみると気が滅入ってしまうボクであった。



◇◇◇


学校が終わり、スマホを確認してみるとメールが一件届いていた。


『京子ちゃんから大体のことはきいた。この件に関しては配信とかでもう触れないでくれ。余計面倒を起こしかねないからな。日付のことに関しては京子ちゃんのミスらしいから気にするな。まあ、正直なところ今回はかなり危なかったぞ。次から気を付けるように。』


父さんの方でも動いてくれたらしく、もうボクが出る幕はないようだ。


お叱りは最もで、逆にこの程度で済んでいることのほうがびっくりだ。


情報について今一度気を引き締めないといけないと痛感した今日この頃だ。

読んでいただきありがとうございます!



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