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人界黙示録  作者: 橘渚月
2/11

転機

「よし、全員居るな。」

 渋い中年男性の声が響く。


「はい」

 一人が答える。


「今日は新しい仲間を紹介するぞ。」

 男がそういうとその場にいる三人は視線を交わす。


 机に突っ伏していた一人、ユキが顔を上げ目を輝かせ、聞いた。


「新しい仲間…ですか!?」


 新しい仲間が来たことなんてここしばらくなかった。

 最後に入ってきたのは三年前、彼女らが十三歳くらいのとき。

 どうやら久しぶりの新しい仲間で嬉しいようだ。


 男はユキの反応に困惑した様子だったが、すぐに咳払いをして続けた。

「お、おう、仲良くしてやってくれな。じゃあ入ってこい。」


 すると扉が開き、(ほが)らかな声が響く。

「はじめまして〜、よろしくお願いしま〜す」


 その場の空気が凍る。


「え…っと…え…?この人は…?」

 思わずユキが声を漏らす。


 彼らはなんとなくではあるが、相手が一目でその人物がどのような存在であるか感覚でわかる。それが普通の人間か、自分たちと似た存在かということが。

 しかし、目の前の人物からは何も感じられなかった。


 特に気にした様子はなく男は顔色一つ変えず続ける。


「とりあえず自己紹介してもらっていいか?」

「あ、は〜い、わかりました〜」

 謎の人物はそう言ってこちら側へ向き直る。


「えっと、ボクは一応人間…なんですけど…まず性別がはっきりしなくて…自分でもよくわからなかったり…」


(中性…?無性?)


「中性というよりは両性…?無性というかと言われると日によって変わることもあって…」


 四人全員が心で思ったことに対して回答をする。


「あと今みたいに人の心が読めるってところですかね〜?自己紹介は以上でいいですか?」


 男は先程と同じ様子で返事をする。

「おう、これから先一緒に過ごしていく新しい仲間として仲良くしてやってくれ。

 よし、じゃあとりあえず今日はここまでだ。俺は別でやることがあるんで失礼する。お前らも自己紹介しとけよ。」


 そう言うと男は部屋を出ていく。

 人数は五人となり、ぼちぼち1人ずつ自己紹介していくことになった。

若干改稿しましたが、それほど重要ではないので物語に支障は無いと思われます。

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