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一話大宮家の人々Aパート

お目汚しかも知れませんがお願いします。

 不動産業の営業をしていると、多様なこだわりをお持で、その様なお客様のニーズにお答えすべく、自社やネットワークを駆使し最適と思える物件をご紹介させて頂いているのですが。

条件やご予算の内容により、いわゆる訳あり物件と言うものも取り扱うこともありますし、何の情報も無く訳あり物件と知らずに紛れ込む物件も多数あるのです。

残念ながら全てをプロとして把握できないのは心苦しくもありますが、この業界で訳あり物件(出る)の噂には事欠くことないのも事実です。

「見えない人」の私には判断するのは資料からでしかなく、物件を見ても何も感じれないのですが、良くも悪くも助かっているんでしょうね。

 そんな不動産業を仕事にしている私と、「見える人」の大宮家の方たちが関わると色々あるのは想像していただけると思います。

これはまだ私が大宮家に加わって間もない頃のエピソードですが。


 春先だけでなく、年末年始が意外と忙しいこの業界の繁忙期。

業種を問わず繁忙期は残業も多く、帰宅時間も遅くなるのはサラリーマンの宿命でしょうかね。

 疲れた体を奮起させ、自宅に帰る車中でハンドルを握る私の両肩は重く、日中の物件案内の外回りと事務作業が、普段以上に疲労感や倦怠感をもたらすのだと思いました。

疲れは仕事の忙しさのせいだと思い、自宅への淋しい田舎道を急ぐのでした。

どんよりと重く感じる肩に、空調を無視するような寒気も感じはじめ、「風邪でも引いたか?」と思いながらも、美味しい義母の料理に妻の笑顔を思うと心が軽くなるのは不思議ですよね。

午後10時からの苦行を終え、車庫に車を止めると明かりの点いた自宅はとても温かく感じ、家族の居る幸せを感じるのは私だけじゃないはずですよね。

 疲労感と肩の重さは感じながらも、足取りは軽くアプローチを歩き玄関に辿り着くと、インターホンを軽やかに押す。

「はい!」天使の軽やかな歌声の様な返事を返してくれた妻に、一日の疲れを吐き出すように「ただいま、遅くなってごめんね。」と返すことで一日の終わりを実感するのですが、今日は違ったのです。


「ア~クン、おかえり♪すぐ開けるねー」

 元気な明るい声の後に、玄関越しにドタバタと聞こえる足音と、扉越しに見える影が大きくなるこの瞬間が結構好きなんですよね。

同士はキット沢山いるはずだと確信してるんですがね。


 カチャカチャと鍵を開ける音と勢いよく開く扉の向こうに、満面の笑顔で私を出迎えてくれるのは愛しの妻「伊藤 命(旧姓 大宮)」

「命」と書いて「メイ」と読む、私の2歳年下の今年23になる妻です。

身長:158cm、体重:秘密、スリーサイズは夫権限で極秘ですが、綺麗な黒髪のボブに、大きい瞳が眩しい元気一杯の美少女?と言った感じの童顔は本人も気にしてるようですが。

私の友達に妻を紹介したときは皆ボソッと「お、おまえロリ…ンだったのか?」なんて言ってたような気もしますが…私は全てスルーしましたよ?

外見はあくまで彼女の魅力の付属品でしかなく、新の魅力はその内面と行動にあるのですと、妻の魅力をお伝えするだけでこのお話しが終わってしまうのでそれはまたの機会に、楽しみにしててくださいね。

おっと、また話しがずれましたが戻りましょうか。


 笑顔で出迎えてくれた妻の表情が私を見た瞬間曇り、普段見ない様な険しい雰囲気に変わった事で、私はこの疲労感と肩の重さの原因を理解したのでした。

「あちゃ~ぁ、ア~クン今日は何所行って来たの?団体さん連れて帰ってきちゃってるよ。」


「本当に?肩が重いのは疲れじゃなかったんだ、物件案内で結構アッチコッチいったからね、ごめんねメイちゃん。祓ってくれる?」

見えない私にはよくわからないですが、付き合っていた時から彼女がそう言って祓ってくれると、不思議と体調が良くなるので半信半疑ながら頼りにしています。


「はぁ~い、チョッと待ってね、直ぐ終わるからね~」

そう言い私の背後に向かい彼女が手を振る度に、私の感じる重みが減るのですから、これはもう十分に信じていいのでしょうか?


「うぅーん、一人だけしつこい人が居ちゃってるね~、この女私のア~クンに憑くなんて身の程知らずなんだから!」

少し怒ったような声で背後を睨む彼女の頬は膨れ何とも言えない小動物的な可愛さに、私の胸はキュンキュンときめき、頬がだらしなく弛んでしまうのは仕方ないのです。


「あぁ、ちょっと離れた。えい!」

 

 掛け声と共に彼女が私の肩にパンチをすると、重さだけでなく寒気まで消えるのですから凄いですよね。

非力な彼女のパンチは痛くないですし、むしろ可愛らしいしぐさに眼福です。

ニコニコしながら彼女を見ていると、少し気まずそうな顔の彼女と目が会いますが、直ぐにとぼけるように逸らします。

何か失敗でもしたのでしょうか?と考えてると、

「力加減間違って消しちゃった、テヘペロ♪」

そのはにかんだ笑顔で今日も私は撃沈され、彼女に心奪われるのでした。


 終始惚気で説明できてませんでしたね…申し訳ございません。

嫁、妻LOVEごれが私の忍道ですから、わかるかた笑ってくれました?

Cパートで完結させてみようかと思っています。

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