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深海本屋。  作者: nanchin
2/5

味わい深い鰺。

開店が20:30。


閉店が03:30。


この、三十分に何の意味があるんだろ?



勤め始めた、゛本屋 深海魚゛は、深夜オープンという、珍しいスタンスをとる。


この本屋を例えるとしたらば、闇夜に浮かぶイソギンチャク?ふわふわと、柔らかなイメージ。なのに、毒も孕んでいるのだ。


僕は、今年大学三年目の幸福こうふく つよし。名前のわりには、普通の容姿で、至って普通の人生を送っていた。ある日、大学の帰りに、求人募集の貼り紙をみかけ、時給の良さに惹かれてこの本屋の面接を受けた。


深海魚のオープン一年前に、ここのオーナーらしきひとに会って、僕は面接を受けた。この面接の担当者は、゛柴さん゛という名前で、オーナーは新川さんという。


面接官の柴さんと色々と話をしていたところに遅れてオーナーが部屋に入ってきた時、ほの暗い底から出てきた魚のようにみえた。色白だし、折れそうな体つき。経営者としては表立って出てこない方がいいのでは?と思えるくらい、華奢でみていてこちらがはらはらするくらいで。


僕の向かい側に、テーブルを挟んで立ち。


「オーナーになる、新川です。」と挨拶したと思った次の瞬間。



そのテーブルに、頭を思いっきりぶつけてしまったのだ。



そんな出来事もあり、何となく不安だったのだが。その後、そんな懸念を払拭するようなオーナーと柴さんの手腕っぷりに。



僕は驚くこととなるのだが、その話はまた後に振り返るとして。毎日の日課になりつつある、看板を出していたら。ふと人の視線に気がついた。



さてはて、この、目の前のお客様をどうやって捕まえよう?



とりあえず、まあ。


簡単な挨拶でもしてみるとしよう。





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