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鬼畜外道より愛をこめて  作者: キノコ飼育委員
準備中!☆下拵え中!☆種蒔き中!
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その鉄拳に愛を込めて

その時カンストプレイヤー達、特に近接戦闘職の者達には世界がゆっくりと動いて見えた。


だがゆっくり見えるからと言って対処できるかは別だ。


直径二メートルにおよぶ巨大な弾丸は、砲身に刻まれたライフリングによって高速で回転、その貫通力をこれ以上なく高め長テーブルに座るプレイヤー達を一列丸々飲み込もうとしていた。


レキガンが巨大スパナを振るうより速く、ドシンが盾になるよりも速く、ミドルが呪文を唱えるよりも速く彼らを粉々にする




はずだった。




「(ラララァ、時の流れが見えます……つーわけで!)」


彼女は発射と同時にテレポート、飛び出した弾丸の前に現れ、ダン! と空を蹴り、腰を肩を腕をねじり、ギチィ!!と固めた拳を不可視の力で包み込む!!!!


そして固めた拳を思いっきり――――――


「衝撃のォッ!! サイコ・ブリッドォオオ!!!」


真っ正面からぶつけた!!


弾丸はその運動エネルギーを遥かに越える力に瞬く間に停止、変形し、逆に『銃面相』へととんぼ返りした!!


跳ね返ってきた潰れた弾丸は凄まじい速度で爆砕された扉の向こうに消えた。



『THE 委員長』サチ、非公式二つ名は『常識ブレイカー』『委員長と書いてバカと読む』『鉄拳委員長(バカ)』『ドーブツ委員長(バカ)』サチ『=バカ』。


間に合わないとか、奇襲とか、会議とか緊急事態とか命の危機とか全くもって意味がない。


何故なら彼女の思考はとりあえず行動、口より先にまず鉄拳。


脳ではなく筋肉が思考する。


それが―――


「知ってるでしょうが自己紹介! 私はサチ! 『THE 委員長』のサチです!!」


威風堂々、空中にて委員長(バカ)が名乗りあげた。


ちなみにスカートの中身はスパッツだ。


一方渾身の弾丸を跳ね返され隊列の乱れた『銃面相』の一味。


『くっ! このデリケートな時期に何て危ねぇ必殺を使いやがる!! オイお前らボサッとすんな攻撃だ!!人形は近場の敵から殺してけ!』


「「「「おう!」」」」

『『『『Yes,sir』』』』


「やらせると思ってんのかゴルァアアアア!!!!」


体勢を立て直しかけた『銃面相』の一味に身の丈ほどの巨大スパナが突っ込んだ。

『近衛騎紙』をなぎ倒し、黒服の幾人かを壁に叩きつける。


「てめぇら舐めたマネしてんじゃねえか……」


青筋を浮かべた『チタニウムヘッド』のレキガンがもう一本、さっきより大きな巨大スパナを取りだし、その火山のような怒気を飛ばしていた。


「戦闘系カンストプレイヤーだらけの会議によくテロを起こそうと思いましたねぇ……」


『ウィーク・シャドウ』クロロホルムが居合いの構えを取り呆れていた。


「殺人未遂、死刑確定だな」


『断罪者』ヒロトが愛剣『冥王の断末魔』を抜き即席死刑判決を下す。


「…………(ゴキッ)」


『進撃』のドシンがみるみるうちに硬質な岩に覆われ岩男となると、首を軽く鳴らした。


「委員長、ファインプレーです」


ムッシュ『こーめー』ミドルが魔導書片手に委員長を誉めた。


「フフーンもっと誉めたまえ、いやむしろ崇めなさい!!!」


一瞬で調子に乗る委員長(バカ)


ミドルはフーと溜め息をつきつつ眉間を揉むと、


「……委員長、後で話があります」


「調子乗ってサーセンしたぁあああああ!!!」


『撤収!!!』



「「「「「は?」」」」」


あっという間。


瞬く間に、蜘蛛の子を散らすが如くぴゅーっと黒服たちと『銃面相』、『近衛騎紙』がもと来た扉から飛び出しバタムと閉める。


後に残されたのは全力戦闘準備(カッコイイポーズ)を決め台詞とともにキメたカンストプレイヤー達とそれにえ? え? という視線を向けるその他大勢。


「や、野郎ォオオオオオオオオオオ!!!〈サモン・トリッシュ〉!」


立ち直ってすぐにキレたのは『断罪者』ヒロト。


手にした暗い紫の大剣を振り上げスキル発動、ヒロトの足元に魔方陣が展開され馬が飛び出してくる。


いつもの黒い天馬ではない、漆黒の毛並みに八本の脚を持つ『スレイプニール』だ。


「トリッシュ! 奴らを追うぞ!!」


トリッシュと呼ばれた『スレイプニール』は嘶きとともに走り出し、扉を粉砕、黒服と『銃面相』を猛然と追う。


「ええと……、とりあえず追いかけましょう! ミドリムシさん後ヨロ!!!」


「あ、委(ドヒュン!)員長!!」


すごくイイ笑顔でサムズアップし、姿がぶれるほどの加速で宙を飛んだサチ。


呆然とするミドル。


チロリン♪ とミドルの脳内に鳴る〈メッセージ〉着信音。


ミドルが開くと、


To:委員長

sub:お前には!

本文:速さが足りない!!



「(ブチッ)…………皆さん、とりあえずPKK関係のカンストプレイヤーの方は委員長を援護に行ってください。待ち伏せの可能性も警戒してください。それ以外の方々は今日は解散です。後日詳しい話を〈メッセージ〉、または『旅立ちの城』にてお話しします」


その立ち上る黒い怒気に、逆らえるプレイヤーは居なかったそうな。


何かおかしいって?


伏線、または誤字です!



だいたい誤字ですがorz



何はともあれ、感想お待ちしております。

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