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鬼畜外道より愛をこめて  作者: キノコ飼育委員
LO☆VE!!
36/77

ここが俺の階層ダ。

今回私の厨二病が大・爆・発!!





ビィーッ!!ビィーッ!! ビィーッ!!ビィーッ!!


「フェーズ401完了。続いてフェーズ402……」

「内蔵魔導機関、並びにコルドロンシステム順調に作動中」

「各種索敵システム、オールグリーン」

「魔導障壁、エネルギーシールド、問題ありません」「腕部、脚部ともに異常ありません」

「よろしいです。テストパイロット、聞こえますか」

「セヴンス様、第四階層から新型の催促です」

「無視してください。では新型のテストに入ります。博士の、フロスト様の悲願まであと少しです」



第三階層ボスの一人にしてDr.フロストの助手。

袖から手が出ないほどぶかぶかの白衣を着ている紅い目の少女。

白いとげとげのポニーテールを揺らしながら室内を見渡すと、てくてくとセヴンス・ゴートは無表情ながらも上機嫌にガラスに近づきそれ越しの実験場を眺める。





ここは第三階層。

のフロスト兵器研究所。

の新型兵器テストドーム。

のコントロールルーム。



東京ドーム五個分くらいの実験ドーム、その円周上に備え付けられているコントロールルームは、壁を這うように走るレールを伝って移動する。



モノレールのように静かに停止したそこ、凄まじい厚さのガラスから下を覗くと、そこでは一体のロボットが開いた隔壁から出てくるところだった。



「実験をかい(ビィーッ!!ビィーッ!! 侵入者デス 侵入者デス ビィーッ!!ビィーッ!! 侵入者デス 侵入者デス)…! 実験中止、各員武装用意、ここで待機してください。パイロット聞こえますか、その機体は機密の塊です。あなたの命よりも価値があります。命に代えても死守してください。あと、私が出たらここを封鎖、封鎖後は『T―Ⅲ』以外で戦闘試験が残っている試験機も防衛に回してください」



「「「「わかりました」」」」『了解しました』



その機体は隔壁から一歩踏み出しただけですぐに引っ込んでしまった。



コントロールルームにいた白衣のガスマスク達は次々に机の下に常備されているデカくてゴツい光線銃を取り出す。



もう一度、ガスマスク達である。


彼等こそ“リッチ”“ハイリッチ”“発明家”“科学者”“技術アンドロイド”“工作型オートマトン”等々をDr.フロストが『クリエイト』し、容姿考えるのが面倒という理由から白衣+色違いのガスマスクで外見を統一された第三階層研究員ズである。



ゴート・セヴンスの体がバチバチと発光し、雷を纏う。全身を蒼白い光に包まれたその姿は居並ぶ研究員達に神々しささえ感じさせた。



「では私は行きます。後は任せましたよ、実験室長」

「わかりました、セヴンス様もお気をつけて」



ゴートはコンソールの一つに手を置き転送装置を起動させようとしたところで、



『ピンポンパンポーン↑……先程の警報は、誤報でした。繰り返します。先程の警報は、誤報でした。 ピンポンパンポーン↓……』




「「「「「「…………」」」」」」『…………』



何とも居たたまれない空気。


「…………皆さん、聞いた通りです。通常業務に戻りましょう」


若干頬を赤らめて無表情にセヴンス・ゴートは戻ってきた。



「それにしても誤報なんて珍しいですね……」

「電脳体達が疲れているのでしょうか」

「……しかし交代要員には余裕があ(ピンポンパンポーン↑……)……今度は何です」



『フロスト長官がいらっしゃいました、現在生命科学研究所を視察中です。関係各者はお出迎えに上がって下さい。繰り返します……』





走る戦慄、固まる職員。



それから次々に激励の言葉をゴートにかけ始める。


「ご武運を」「お気をつけて」「この階層の平和はセヴンス様にかかっております」「なるほど……先程の警報はこれだった訳ですね」「いやはや納得納得」「してる場合ではないでしょう」「そうですよこの一大事に」「生命科学研究所の皆さん……お気の毒です」「いっそ長官をあそこのサンプルに(ドグシャッ!!)ッグギャアアアアア!!!」


余計なことを言ってしまった職員i、タイキックのように繰り出された蹴りがその身体を腰から真っ二つにし、蹴りが纏っていた蒼雷に炭化するまで焼かれる。

吹き飛び、ガラスにぶつかって砕け散ったそれの、頭が有った場所をわざわざもう一度踏みつけたのは誰あろう、セヴンス・ゴートその人であった。



雪の様な白髪はバリバリと逆立ち、無表情の中でもその紅い目は激怒の波動を十二分に伝えてくる。


スッとそこから離れ転送装置の前に立つ。


「それ、片づけておいてください」


コクコクと首振り人形と化した職員達。




「……行ってきますので人員を補給次第実験を続行してください」



そう言って今度こそ転送装置を起動させるのだった。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





装置を抜けた先は、雪国でした。



じゃないです!



何ですか雪国って!?


たしかここは広大な人工樹海実験場を併設した生命の神秘解明の為の研究所で培養室から漏れた菌類やら苔類やらが施設の至る所で奇妙な進化をしつつプラントを形成しさらに様々な実験生物が放し飼いにされててここの職員以外には非常に危険な――――――


いえ、博士には無用の心配でした。




「は、博士!待ってください!そ、そこはぁあ!!」


ゴキャアンッ!!


「ム?壊れタ」


「あぁぁ折角直したのに……」


「ふム、ここはどんな所だったカ(ピッピッピ……)」


「待ってください!!カードキーがありますからわざわざパス(ブブー、シンデクダサイ)ぎゃぁあああ!!」


「甘いなそれは残像ダ」


「ゴア゛ァァァ!!!」


「実験動物が逃げたぞぉお!! って博士!?」


「俺に任せロ!!」


「いえ結構です!お願いですからじっとし(ドグシャアッ!!)あぁぁ死んじゃったぁ……」




……いつもの風景ですね。

…………職員の皆さんがこっちに気づきました。

ガスマスク越しでも半泣きなのはわかります。


………………私が止めるんですか……まぁ、仕方ないです。



「んんっ!」


「ム? おぉゴートカ、探していたゾ」


「はい、何でしょう」


「……いや、後にしよウ。それより先に“餌やり”に行ク」


「では、お供します」


「よろしく頼ム」



“餌やり”……ということはまた壊したんですね…………というか出撃した二台のうち片方は精神感応式だったはずですが……ピンピンしてらっしゃいますね。


「それにしてもここは凄いナ!俺の放ったらかした研究をちゃんと続けてくれていたなんて感動ダ!!」


こちらとしては専門でもないのにこれだけ多種多様な研究の基盤をよく一人でと言わせてもらいます。


しかし、ふふっ。


目を輝かせながら尻尾を揺らすフロスト様。

子供のようで少し可愛いと思ってしまったのは不敬でしょうか?



「よシ、確かこの転送装置デ……」


「博士、それは実験動物用のシャワーです」


「……俺こんなもの作ったカ?」


「はい」


「……そうカ、まあいい。やっぱり視察も兼ねて歩くとしよウ」


「はい、ではあちらです」


「ウム」







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・








さて、俺の階層の解説をしよう。



俺の階層は「秘密基地」と銘打ってはいるが言ってしまえば「超巨大な研究都市」だ。



数十の研究ビルにそれぞれ専用の実験場、上に高く(五キロくらい)しかも地下(一キロくらい)まで完備!

施設の外は普通にコンクリート道路と電灯、その脇に警備員、背景は夜というよりは闇。だが空中には浮遊施設がある!故によくチカッチカッと光を放っていて闇を彩る!!

他には水中を再現した巨大プールとその底にある施設!!森!樹海!高山!砂漠と様々な環境を再現した実験場にそれに則した装備、ロボット、生物兵器の開発!!

さらにさらにそれらを量産する広大な工場!!

ちなみに『モンストロ』の兵器は全てMaid in 俺!!ホワイトナイツは工場は破壊できなかったようでお陰で修理も復興も楽だった!!巧妙に隠した甲斐があったな!!



「フハハハハハハ!!!」


「(ビクッ!) は、博士?」


「ン?あぁスマンスマン……この研究基地の素晴らしいできに我ながらつい笑いが漏れてしまっタ」


「そ、そうでしたか……」


ふむ、それにしてもコイツは実に優秀な助手だ。


常に俺の一歩後ろに立ちつつ俺の動きの補助をする。

例えば俺がパスワードを打ち込むより先に、というか俺が扉に近づく前に扉を開ける。後ろに立ったままで。

彼女が腕を軽く振るとパリッと電流が流れ、扉のロックが解除されるのだ。


途中途中で何故か俺が触って壊れた機械にも腕を振り、少し大きな電流を流す。


すると吹き飛んだ足や散らばった破片が蒼白い光に絡め取られるように集まり、元通りに直って動き出す。


確かに機械系モンスターは雷系の攻撃を当てると回復するが、こういったやり方で直すというのは斬新だ。


ム、そうこうしているうちに着いたな。



研究ビル群を抜け、しばらく歩くと舗装された道路と一定の間隔で立つ電灯以外何も無いところに出る。


さっきまで電灯とセットで立っていた警備員もいない。


道路脇に等間隔に立つ電灯は、周りの闇を晴らすには弱く、足元を照らすのみ。

さらに歩くと道路の両脇が崖に変わる。


だがそれも無視して歩くと電灯も無くなり―――――――




闇の中。




いや、後ろの助手がボンヤリと光り始めたから足元は見える。


さらに進むと道路が手摺の無い階段に変わる。


階段には黄色いライトが付けられており、闇から段差を浮かび上がらせている。


カツーン、カツーン、



長い段差を降りていく。



カツーン、カツーン、



カツーン、カツーン、



カツーンカツーンカツーンカツーン、



カツンカツンカツンカツンカツンカツンカツンカツンカツンカツンカツン



カカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカ!!!!!



「何故こんなに長くしタ!!」


「知りません」



途中から面倒臭くなってきたので全力で駆け降りる。


「ヌォォォ!!! ア、そう言えば俺飛べたナ」


隣を並走するゴートをひょいと小脇に抱え、


「……!?」


「飛ぶゾ」


バサッと広げた翼に“飛ぶ”というイメージを送る。


……いつも不思議に思うんだが羽ばたいてもないのに何故飛べるのだ?

この翼から出る光か?

まあいい、“加速”!!



グッと身体にGがかかるが大したものではない。

そのままどんどん闇の中を飛んでいき―――――


――――チカッチカッチカッ



点滅する二列の赤い光、その根本に向かって落下した。



ズッドオオオオオオンン!!!!!



しまったな、クレーターができるほどのスピードで突っ込んでしまった。

いつも着地でミスる。


まあ俺が抱えていたゴートも無事……ム?

ずいぶん顔が赤いな?

発光してるからよくわかる。

それに地面についたのに降りようとしないし……ああ、俺が抱えているからか。


「おっト、すまんナ」


「あ、いえ……」


? 妙に残念そうな顔だ。


……まぁ考えてもわからんことか。


さて、アレはどこに居るかな?確かこの辺に……



ぐるっと辺りを見渡す。


後ろの助手の光により辺りの様子がよくわかる。



残骸。


残骸。


残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸

残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸残骸、ハァ、ハァ、ざ、残骸……。



つ、つまるところ、ここは廃棄場だ。


フロスト科学研究所がモンストロの中心部にあるならここはモンストロの端、管制塔(コックピット)の更に後ろかつ下辺りに位置する。


ホワイトナイツにぶっ壊されたやつも俺が使っている時に何故か壊れたやつも混じっている。

よくよく見ると腕や足のような物が残骸の山からいくつも突き出ていたり、頭部のカメラレンズが光を反射していたりする。

他にも戦車の砲塔やよくわからない機械、戦闘機やロボット何かも混じっている。

だがこのエレベーター付近で一番割合が高いのはやはりSR兵器だ。

俺の造った失敗作の墓場だ。

別に俺はSR兵器しか作らないわけではない。

好奇心赴くまま気の向くままにいろいろ作っている。

で、そのうちもう使わなかったり気に入らなかったら破壊したりリサイクルせずにここに持ってきている。

理由は後ほど。


そんな山が幾つもあり、一種の迷路を形成している。

ちなみに今立っているのはさらに端。モンストロの壁の前だ。



そこに次の階層に行くための巨大エレベーターがある。


だいたい教室二つ分くらいの広さがあるエレベーターで約23キロの長さがある。



まさに巨大。


ちなみにエレベーターといっても一番上についたら自動で次の階層に転移?というかなんというか、まあ“場面が切り替わる”訳だが。



しかしいくら広いといってもしょせんエレベーター。

重量制限はあるし手すりなしの剥き出しのエレベーターではホワイトナイツを一度に運び切れるわけもなし。


実際奴らも三回に分けていた。



……クックックッ。


一番最後の方々はもれなく裏ボスと戦って貰うとも知らずにな…………。




――――Quoooooooon……


ム、来たか。



ガラガラと周りの残骸山が崩れる。


ドンドン崩れていき今度は集まってくる。

轟音が流れてくる。

洪水、いや瀑布のごとき残骸の黒い津波が闇の中をうごめき、こちらに迫ってくる。


瀑布は迫ってきて、徐々に形を成していく。


俺の前方右、そして左に集まり柱のように結集し、その二つが繋がるように塊になる。


メキメキと金属同士が擦れ、ぶつかり合体する。

ロボットが戦車が飛行機が宙を飛び、脚を、胴を成し、幾つものロケットブースターが纏まり尾を、大量の槍や剣は捻れた角を形取る。

頭は前に長く、角からして山羊。

だが目の部分は窪みしかなく、代わりに額にバスケットボール大のレンズがあり、血を垂らしたように赤い光が灯る。


だが実のところあれも目ではなくロボットの胸の辺りの極太レーザー発射口だったりする。

ちなみに身体中にセンサーを設置してあるから全身目だ。


塊は形を変え頭を、尾を、後ろ脚を、蹄を、そして捻じれた角を、山羊の形を取り――――



――――GARAGARAGARAGARAGARA!!!!




大きく声を上げた。


歯車と金属と武器とレンズがぶつかり合う音が鳴き声として聞こえる。


何百という機械が固まって一匹の化け物となっている。

さながらタ○リ神か真○ッターか。



「おはよう、ガラガラドンヨ」


――――GARAGARA……



手を掲げると、ゆっくりと頭を下げ、俺の手を舐めるように舌、のつもりだろうか?折れた剣を口から伸ばしてきた。


「餌を持ってきたゾ、『仁ー七号、君に決めた』、『テンパランスⅡ、君に決めた』…………解せヌ」


ぽいぽいっとカプセルを投げるとそこからガッシャンと二つのがらくたが転がる。


ソレに向かって嬉しそうに、



――――GARAGARAGARAAAAAAAA!!!!



口を開きかぶりついた。


ズラリと並んだレーザーブレードや肩についた角、銃剣や割れたガラスが口の中にびっしりと並ぶ。


さらにその奥、ギュルギュルと回転する粉砕機が待ち構えている。


ブチぶちビリリリボン!!


小規模の爆発や放電が血のようにあたりに飛び散る、



やがて粗方食べ終わったのか、残りを上に放り投げ、空中で飲み込んだ。


するとゴリゴリと何かを押し広げる音がし、肩から緑の球体、つまりはたった今喰われた仁ー七号だ。


……なぜ粉砕機を通ったのにそのまま出てくるのか?


…………造った俺もわからん。



さて、これこそ俺の創った機械系モンスターの最高傑作、『キメラ・コア』。


俺のペットという設定で名前はガラガラドンだ。


もとは周囲のガラクタ、機械の残骸、金属etc.を吸収、合体、自分の周りに纏い、それを使って攻撃してくるというモンスターなのだが俺が製作、強化改造するとなれば話は別だ!


俺は機械系モンスターを造るスキルを持っているわけだが素材からして苦労して集めた。

街を凍らせたり森を燃やしたり海を凍らせたり天界を凍らせたり魔界を凍らせたりその辺のプレイヤー脅したり略奪したり強奪したり簒奪したり。

そんな苦労の果てにようやく完成した傑作!!

激レア素材を使った特S級部品の『永久機関』『太陽炉』『超伝導コイル』『万物エネルギー変換機』『アブソープションシステム』『豪雷磁界シス~《しばらく省略》~『反転位結界』などなどを使い!!

もはや殲車だろうと真龍だろうと神族だろうと相手どれるオーバースペック!!!


攻撃力は取り込んだものに左右されるがそこでこの大量のSR兵器だ!

壊れているとはいえ内蔵された武器弾薬は無事なものも多いし動力炉がまだ動くものもある。

それら全てを吸収し無限に進化を続けるこのガラガラドンに死角は無い!!!!

しかしここまで大きくなるとは予想外だったがな。

ちなみに形は俺の趣味で雄山羊の姿だ。


実際ホワイトナイツもコイツは破壊できず、エレベーターが上に着くまで逃げ回っていた。

数人叩き落とされて食い殺されたようだがな!

もう一度言うが上まで23キロあるんでな!!

最後の連中がエレベーターを待つ間に出現し戦闘開始、エレベーターが降りてきてそれに乗ったら身体を手足の生えた蛇状に変形させ、後ろの方にロケットブースターを集め一斉点火!

壁を登って追撃戦開始!!

先回りしてのし掛かったり、エレベーターを掴んで止め、装甲体表の下から飛び出す重火器で掃射したり口から何十丁ものレーザー砲を発射したり、最終的にはバルカンやらビームやらミサイルやらロケットパンチやらを常にばらまきながらエレベーターを激しく攻撃。

耐えきったら勝ちみたいな勝負だが叩き落とされた奴とその場で倒そうとした奴は全員SRにつきものの“必殺技”×296体分で蹴散らしてくれたわ!!



「見ロ!人がゴミのようダ!!」


「(ビクッ!) は、博士?」


「……コホン、さテ、お前達この階層のボスを集めたのは他でもない。非常に大切な命令があるからだ」


「は、はい何でしょう?」


「Quuuun……?」



しっかりと俺に目を合わせ真剣であるという気迫を伝えてくる助手。


よく見たらつぶらに見えなくもない目と全身のセンサーでこちらを見つめるガラガラドン。



そのどちらを見ても、どれだけ悪意ある見方をしても、とてもじゃないが敵対する可能性があるとは思えん。



そんな彼らを試すと思うと非常に心が痛、いた……まないな、全く。


うむ、自分でも驚くほどどうでもいい。


結局のところ俺とボスさえ居ればあとはどうとでもなるのだ。


ならばさっさと実験といこうか。



「それはだナ……」



ちなみにフロストは公式には技術長官、彼の階層の研究員の間では博士と呼ばれています。

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