後悔に愛をこめて
この小説では人が簡単に死にます。
だからこそ命の大切さはより明確に記さないといけない、
そう、私は思っています。
だから彼らにも後悔や罪悪感というものはあります。
ここは城。
の地獄と化した城壁内部。
の城の大扉の中。
から進んだ四階。
その廊下。
の天井に空いた大穴から直通で行ける玉座の間。
の玉座手前の広いとこ。
「あ~あ……」
ラヴは静かに眼を閉じ思い浮かべる。
自分が拷問した彼らを。
「あ…ああぁぁ……!」
黒蟻は青ざめながら振り返る。
己が全身を濡らしたのは、数多の命だという事実を。
「………くっ……」
ルリは眉をひそめて考える。
自分の引いた引き金が一体幾つの人生を終わらせたのかを。
「オ、俺は何てことヲ…………」
フロストは呆然と思い出す。
激情のままに拳を振るい、それどころか嬉々として敵を追い詰めて遊戯のように焼き払ったことを。
四人は自分達がしでかした事の重大さを自覚し、たっぷりと後悔に苛まれながら――――――
「「「「なんて勿体無いことを(ヲ)!!!!」」」」
後悔の悲鳴をあげた。
「あ゛ーしまったぜ、貴重な情報源を皆殺しにしちまった!!」
「俺、俺ぇ……初めてはもっとロマンチックにって…思っとったのに………」
「何ということダ!大事な実験材料を無為に消費してしまっタ!!」
「僕ももっと丁寧に殺ればよかったよ。あぁ、うっかりで殺しちゃった彼らには悪いことしちゃったな………」
彼らは心から後悔し、反省している。
そのポイントが無辺世界の彼方なのはいつものことだ。
その内黒蟻がハタと顔を挙げる。
「せや!なぁラヴ、あの魔王俺にくれや。今度こそしっかりきっちりバラバラにしたるからさぁ…!」
「待テ、その前にこっちにあの魔王をくレ!やりたい実験があるんダ!!」
「ちょい待ちてめぇら、別にどうしてくれてもいいが、俺が情報を抜き出してからだ」
「“抜き出す”って……拷問でもする気?僕そんなひどいことするの嫌だな。
……普通に“お願い”すればいいんじゃない?」
「いや?手っ取り早く頭に読心技術叩き込んで情報強奪すんだよ」
「りぃーでぃんぐ?何それ?」
「えっとな、こう、相手の頭に手を置いて、俺と相手の“気”を同調させて魂繋いで……ようは相手の頭ん中覗けるってことだ」
「……人体に影響ハ?」
「あるに決まっとるやろ。他所の体に無理矢理押し入って魂から情報抜き出すんやで?プロでも専門の設備と薬品使わな相手の記憶、人格もろもろぶっ壊してまうんやから」
最悪施行した者も巻き込まれて仲良く消滅や、と、黒蟻はまとめた。
すごく…賢そうです……。
「何で君が知ってるの?」
「森羅の精神科で研究されとる技術やからや」
「いいじゃねえか別に、体残ってりゃいいんだろ?」
「………お前なら相手の人格を破壊せずに情報を抜き取れるんじゃないカ?」
「メンドイから却下」
「仕事しやがれチートキャラ!!」
「そうだよ!それに皆も落ち着いて!唐突に欲しいものが手に入りそうだからってがっつかない!!」
「「えぇ~~~…」」
「ムゥ………」
「あ、あとルリ、後で僕の魂覗いてよ!僕がどれだけ君が大好きか教えてあげる!!」
「………よ」
「え?」
「こ、こんなもん使わなくても、お前が俺のこと大好きなのは、し、知ってるよ……」
「……瑠璃架…」
「月光……」
「……フロスト…砂糖いらへん?」
「悪いが俺はブラック派ダ」
口から大量の砂糖を生産し始めた黒蟻。そんな気味悪い砂糖は要らんとフロストはコーヒーで胸焼けを流し込もうとし、
「……!?ブッハ!!何だこれハ!!?俺のブラックがカフェオレになってるだト!?」
最早最初に話していた内容をすっかり忘れてイチャイチャしだす二人に辟易する二人。
ちなみにその間、元魔王の少女は未だミンチスに可愛がられ続けており、後程ボロ雑巾のようになって連れてこられることになる。
嘘に決まってんでしょうがwwwww
前書きは思いっきり嘘ですwwww
この流れの関係上感想を返信できませんでしたがご了承くださいwww
でも感想はもっと欲しいです!!