定理、公式、法則、設定は合っているか確認しましょう。
「さて、お次はルールの説明か」
「唯でさえ意味のないことなのに今となってはなお無意味じゃないか」
「…………愚痴を言うのも無意味だな」
「さっさと終わらせよう」
「まぁルールが妙に複雑だから、」
「飽きたら打ち切りだ」
「まずは種族の説明」
「種族は掃いて捨てて腐らせるほどある」
「初めは必ずリアルの種族に固定されるが後は条件さえ満たせば何にでもなれる」
「正に“何にでも”、だ」
「無い種族は無く、度々アップグレードされていくから新種族も漏らさない」
「生物どころか無機物まで種族として認識される」
「モトラド(注:二輪車。空を飛ばないものだけを指す)や戦艦になったプレイヤーだって見たことがあるぞ」
「あぁ、武器に変身する『武具精霊』なんてのもあったな」
「無機物の場合は総じて“九十九神”や“魂”がある、という『非公式設定』だ」
「……今となってはどちらでもいいが」
「『公式チート種族』も紹介しておこう」
「生物最強『真龍族』、無機物最強『殱車』、能力最強『神族』」
「『真龍族』はそのままだな、龍だ。」
「身体がデカくて鱗も堅く、力も強い」
「だが一番の特徴は『一つの『属性』そのものになれる』という点だ」
「例えば火の真龍は自分を火に変えられる」
「つまり実体でなくなるから物理攻撃が通らん」
「その属性の対極の属性攻撃を当てないと倒せない」
「リアルで昔は勇者が聖剣使って殺して回ったらしいが……」
「……おぉ!本当なのか!!すごいな……」
「おっと、次だ」
「対某殲滅特化型車両、通称『殱車』」
「昔からリアルでたまに発掘される、なにかしらを殲滅することに特化したオーパーツだ」
「今の発達した神魔科学でもいつ誰が何故どうやって造ったのかわかっていないが」
「発掘されたそれらは例外無く自動で起動し」
「周りのものを手当たり次第に攻撃、殲滅していった」
「共通点はその凄まじい防御力、そしてある特定の何かに対する殲滅力だ」
「殱車の面白い特徴として『攻撃さえしなければ、対応する某以外には攻撃を加えない』、がある」
「プレイヤーには関係ないだろうが、な」
「そして『神族』」
「神話のようなことができる」
「これに尽きる」
「あと、神のごとき肉体が手に入る」
「ただ、『神族』にはその神話の力に加え、『聖天種』と『堕天種』に別れる」
「『聖天種』はサポート的なスキル〈奇跡〉、全体回復や全体蘇生などを覚え、『堕天種』はより攻撃的なスキル〈災厄〉を覚える」
「Dr.フロスト、そしてあの男がこれに当たるな」
「“聖天使”だったか?」
「まぁいい、次の解説に行くぞ」
「〈スキル〉についてのおさらいだ」
「まず〈スキル〉はスキルレベルが上がることで手に入る」
「または魔法の使える職業をメイン・サブ・サポートに入れた状態で適する“魔法書”を使用するか」
「『改造施設』か〈改造〉スキル持ちに頼んで『サイボーグ』になり武器を体に仕込むか、だ」
「ちなみに『サイボーグ』の武器は種族スキル扱いだから詠唱は要らない」
「くく……それにしても、いちいち技名を叫ばないと発動しないとは、何とも特撮じみている」
「無意味な世界だからこそ少しでも遊び心があるべきだと思わんかね?」
「……ふぅ、で、スキルには大別して三つある」
「発動に時間のかかる魔法、ノータイムの武技、詠唱なしの種族スキル」
「魔法は、アレだ。呪文の詠唱、または一定時間経たないと発動しない」
「代わりに非常に強力な範囲攻撃が可能だ」
「詠唱は別に韻を踏まなくてもただ正確に唱えれればいいので大概早口言葉みたいな光景ができる」
「武技は単体に対する威力が高いな」
「一番上の奴などは山も真っ二つだ」
「種族スキルは、まぁ使いこなせれば強力だな」
「メインには現在の職業、サブ・サポートはには過去成っていた職業が入る」
「サブとサポートの違いは仕えるスキルの量だ」
「サブは覚えている技を全て使えるが、サポートのスキルは攻撃系のみ使えない」
「だからまぁ、生産職には関係ない」
「……スキルに関してはこんなところか?」
「あとなにか説明することが……あぁ、あったな」
「『クリエイト』についてだが、それほど言うことはない」
「必要以上形は変えられないことだけ覚えていてくれ」
「要はナイフをクリエイトして姿を刀にはできない、ということだ」
「ふむ……そろそろ飽きた」
「だいたい、この設定、今はほぼ無意味なのだよ」
「次に行こう」