Ⅷ パーティーが始まるよ
エージェ「覚えてないのかって、どういう意味だろう・・・。」
ヤマネ「ふぎゅぅ・・・」
エージェ「うわ!今、何か踏んだ!?」
ヤマネ「痛い・・・のですよ・・・」
エージェ「ごめんなさい!まさか人が床で寝てるなんて・・・」
ヤマネ「・・・。」
エージェ「本当にごめんなさい・・・」
ヤマネ「まあ・・・気にしないでよ・・・。」
夏。
人魚が水に飛び込み、
小人は木陰でくつろぎ、
チェシャ猫は道端で干からびる・・・
って、チェシャ先輩いいい!!!
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「・・・君。」
う・・・ん・・・
「エージェ君!」
ん・・・って、白雪さん!
俺、エージェが目を開くと白雪姫の顔が近くにあった。
「授業中だよ。」
あ、寝てたんだ・・・。
ハッター先生は気づいてはいない。
よかった。ありがとう、白雪さん。
「それより、何の夢を見てたの?かなりうなされてたけど・・・」
・・・先輩が干からびる夢。
「うふふ。面白い夢ね。」
白雪さん。
「ん?なあに?」
口調が女性になってます。
「あ、本当ね・・・じゃなかった。本当だね。」
白雪さんは、今、男の子に生まれ変わってるんですから、
女性の話し方だと、オカマみたいに聞こえますよ。
「そうだよね。腐部の部長として、もっと気を付けないとダメだね。」
腐部?そんな部活があるんですか?
「うん。素敵な♂×♂のカップリングを研究する部活なんだよ。」
俺には永遠に関係の無い部活ですね。
「そうでもないよ。今、エージェ君×デル君のカップリングが・・・」
授業中ですよ。
「もう、ツンデレなんだから・・・」
口調が・・・まあ、いっか。
「エージェ君。」
は、はい。何ですか?ハッター先生。別に、寝てはいませんでしたよ。
「メイド服を着る気はありませんか?」
ありません。(即答)
「よし、プールに行きましょう!」
・・・はあ!?
『やったーー!!』
クラスのみんなが、喜びの声をあげる。
メイド服って、なんだったんだろう・・・。
でも、水着なんて持ってませんよ。
「保健室に沢山あるので大丈夫です。」
保健室って、一体・・・。
「では、男子はJクラス、女子はQクラス、元男子はKクラス、元女子は保健室で着替えてください。」
「じゃあ、また後でね。」
手を振る白雪さん。白雪さんは元女子か。
およそ、1/4が残った。
「じゃあ、水着はここに置いておきますね。」
ぐいっ!
デ、デル!何だよ、腕を掴まなくても・・・
「急げ!早く水着を取らないと・・・」
急がなくても、大丈夫だろ。
「いや、ハッターのことだ。たぶん半分は女子用のスク水だ。」
いそげえええええ!!
教卓の前にあるダンボールを急いで覗く。
よかった。まだ普通の水着が残っていた。
デルと水着を取って、自分の席に戻る。
次からは気を付けないとな。
ネクタイを外して、上着のボタンに手をかける。
デルは上着をもう脱いでいた。
しなやかな体が目に入る。肉はあまりついていないスポーツマンのような体だ。
「・・・見られていると着替えづらいんだが。」
ご、ごめん。
自分も上着を脱ぐ。
「相変わらず、女みたいな体だな。」
う、うるさいな。・・・ん?相変わらず?
「いや、何でもない。」
・・・何なんだよ。
「よお、エージェちゃん。」
ライさんが入ってきた。ちゃん付けしないでください。
「何しにきた・・・」
デルから、黒いオーラが漂う。
「いや、デルの着替えを手伝おうと思ってな。」
「近寄るな。キモイ。ウザイ。消えうせろ。」
そ、そこまで言わなくても・・・
「まったく。ベッドの上で俺にすがり付いて可愛く泣いてたのは誰だったんだろうな。」
「な、何でその話が出て来るんだよ!!」
ベッドって・・・。俺はデルを信じていいんだろうか・・・。
「じゃあ、また後でな。」
ライさんが帰る。何しにきたんだろう。
「おい、行くぞ。」
気がつくとデルはもう着替えていた。
ちょっと待って!
急いで着替える。
続く・・・のさ。
次の話は水着が沢山出てくる話になりそうだ・・・。
チェシャが主役で書こうと思います!
読んで下さり、ありがとうございます!!