Ⅴ イカレタ話
マーチ「あれれ~?エージェ君が見当たらないよぉ~」
ハッター「・・・チッ」
マーチ「ハッター?・・・キャラが違うよぉ・・・」
ハッター「豆腐の角に頭ぶつけて氏ね!!」
マーチ「ハッタアアアアあああ!!!!!!」
う・・・
気絶してたのか・・・?
確か、生徒会室に入って、
くまを踏んで、
顔が二つ・・・
・・・
落ち着け俺。
『おい!こいつに何をした!!』
『何もしてないよ。ねえ、ドルディー』
『ちょっと、驚かしただけだよ。ねえ、ドルダム』
声が聞こえる。
そろそろ起きたほうがいいのか?
目を開く。
同じ顔が二つ・・・
「○×♪☆$!」
声にならない叫びがこみ上げた。
「よかった!生きてたのか!!」
誰かに強く抱きしめられた。
あ、デル君だ。
ふふふ、ようやく、目を合わせたな。顔を見せろ!!
・・・ん?どっかで見たことがあるような目だな。
「・・・。」
あ、目をまた逸らしやがった。
「いつまで抱きついてるの?」
「僕らの紹介ぐらいさせなよ。」
あ、ごめんなさい。
てか、双子だったのか。だから、同じ顔なのか。
「右の白いニット帽がドルディー。左の黒いニット帽がドルダム。」
デル君が丁寧に説明する。
二人とも茶髪で、顔はいわゆるイケ面だ。 身長も高いし、モデルみたいだなー。
子供っぽい話方さえなければ、モテモテだろうな。
「ねえ、さっそく本題に入るけど、いい?」
・・・どうぞ。
「驚かないで聞いてね。」
はい。
「僕らは、139才なんだ。」
へー・・・えええええええええええええ!!!
「そこまで、驚かなくても」
じょ、冗談ですよね・・・
「ハッター、マーチ、チェシャ、ホワイトはもっと年上だよね。」
何歳だよ・・・
「えっと、1865年生まれだから・・・」
もういいです。
「落ち着いて、今から僕らが話すことを聞いてね。」
努力します。
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昔々、御伽の国という御伽話の住民が住む国がありました。
ある日、外の世界から悪魔がやって来ました。
悪魔は言いました。
「永遠ノ命ガ欲シクナイカ?」
住民はエイエンを欲しがりました。
誰だって、死ぬのは怖いのです。
そして、悪魔と契約をしてエイエンを貰いました。
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「その、住民が先生や、生徒だってこと。」
なるほど、だから白雪姫や、ヘンゼルとグレーテルがいたのか。
「わかった?」
面白いジョークですね。
「・・・。」
だって、信じがたい話じゃないですか。
「この話には続きがあるんだよ。」
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しかし、エイエンとは絶対に死なないというものではなかったのです。
『死ンデモ、生マレ変ワレル』
というものでした。
それを知った住民は激怒し、悪魔を問い詰めようとしましたが、
それは出来ませんでした。
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生まれ変わるって、どういうことですか?
「次に生まれ変わったときに、前世の記憶があるってこと。」
それだけですか・・・。
「うん。」
結果的には記憶がずっとある。といったところか。
なんで、追いかけて魔法を解いて貰わなかったんですか?
「契約で、御伽の国から出られないわけ。」
ややこしい契約ですね。
「でも、全員が同じ契約じゃないんだよ。」
ん?またややこしいぞ。
「中には身長が永遠に伸びないとか、16歳以上になれないとか。」
地味な嫌がらせみたいですね・・・
「でも、ほとんどが御伽の国からでられないって、契約したらしいよ。」
たぶん、適当に決めたんだろうな・・・
「で、元御伽の国がこの学園の敷地内。」
てことは、学校からほとんどの人が出られない。
「で、こっからが、大きな問題なわけ。」
永遠に生きてるのに、不満でもあるんですか?
「死ねないんだよ。」
死ななくていいじゃないですか。
「100年以上も生きてたらつらいことも沢山あるわけジャン。」
まあ、そうですね。
「いっそ、死にたい!と思っても死ねない。これはかなりきついんだよ。」
うーん、15年しか生きてないから解りません。
「で、ここで神様が助けてくれるわけ。」
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哀れに思った天使様が魔法を解く条件を出してくださいました。
その条件とは、
『ハッピーエンドで話を終わらせること』
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?
「つまり、僕らの場合アリスが夢から覚めること。」
「シンデレラの場合、王子が見つけ出すこと。」
簡単な話じゃないですか。
「いや、この条件は不可能だよ。」
「問題が起きたんだ。」
え?
「アリスが行方不明。」
「すべての王子が失踪。」
「ピーターパンが飛べなくなる。」
「三匹の子豚が家を作らない。」
・・・大変ですね。
「だから、天使様を見つけて条件を変えてもらわないといけないんだ。」
悪魔を見つけて魔法を解いてもらえばいいじゃないですか。
「見つけて問い詰めたけど、」
「魔法の解き方を知らないんだって。」
そうきたか・・・
「だから、早く条件を変えてよ。」
は?それは天使様に言ってください。
「何言ってんの?」
「君が天使様なんだよ。」
続く・・・のか。
最近知ったこと。
眉毛コアラの眉毛は、
眉毛ではなく、シワだ。
・・・。
余談はさておき、
読んで下さりありがとうございます!!






