Ⅰ そしてページはめくられた
ドルダム「不思議の国のアリスの本を読んでから見たほうがいいよね、ドルディー」
ドルディー「知ってた方が楽しめるよね、ドルダム」
ドルダム「別に知らなくても困らないけどね、ドルディー」
ドルディー「それもそうだね、ドルダム。」
昔々・・・
おとぎの国に住む住民は考えました。
「死ニタクナイ」 「ズット生キタイ」 「死ヌノハ怖イ」
そして、おとぎの国の住民は黒魔法を使い、
「エイエン」を手に入れました。
そう、エイエンを・・・。
*********************************
「一年a組、エージェ君。 校長先生がお呼びです。校長室に来て下さい。」
教室は静まり返り、下校しようと鞄を持った黒髪の少年を見た。
「いいよな成績優秀なやつは。」
「俺なんか校長室に呼ばれたら停学の話かと思うもん。」
「俺は退学かもな・・・。」
笑い声が響く教室で黒髪の少年、エージェは固まっていた。
「どうした?」
「速くいきなよ。」
「・・・。」
「どうせ、また賞状だろ?」
「・・・た。」
「?」
「今回のテスト、半分以上間違えたかも・・・」
「え・・・。」
彼は成績優秀。学年トップだ。・・・そんな彼が半分以上も間違えるなんて・・・。
「雪が降る。」
誰かがそう呟く声が聞こえた。
外では蝉が鳴いている。 入道雲は優雅に泳いでいる。 水泳部が水に飛び込む・・・
ゆっくりとエージェは立ち上がった。
手が震えているのがはっきりと分る。
隣の席の女の子が心配そうにエージェの顔を覗き込んだ。
エージェの目は少し潤んでいた。
そして、ふらつきながらもエージェは教室を出た。
そして、教室にいた誰もがこう呟いた。
「グッドラック。」
廊下を歩きながらエージェは悩んでいた。
(この前のテストのときは確か風邪を引いていた。
だから、結構間違えたけどまさか呼び出しをくらうほど悪かったなんて・・・・)
そして校長室の前に立つとノックをして、
重く感じるドアを開けた。
「失礼し・・・」
「エージェ君!!」
ビクッとエージェの肩が震えた。
(やばい、めっちゃ怒ってる・・・。)
がしっと、校長がエージェの肩を掴んだ。
「よくやった!」
「・・・はい?」
校長の満面笑みを浮かべた顔が近づく。
「あの・・・何がですか?」
校長がデスクから黒い封筒を取り出した。
「これを見たまえ。」
怖いほどにこにこした校長から封筒を受け取った。
封筒は一度開かれた形跡がある以外何の変哲も無い封筒だった。
エージェは封筒を逆さにした。
手紙が入っていると思ったが、出てきたのはカードだった。
『 招待状
ルイズ第一魔法高等学校 一年a組 エージェ・マンハッタン殿を
フェアリーテール魔法高等学校に招待いたします。
尚、学費、食費、生活費などは本校がすべて負担します。
フェアリーテール魔法高等学校校長』
「どうだ?すごい知らせだろう?」
カードを持って動かないエージェの肩を校長が叩く。
「・・・。」
しかし、エージェは動かない。
「おいどうした?」
校長が少し触れた瞬間、エージェは倒れた。
******************************
「ねえ、彼は来るかな?ドルディー。」
「ああ、きっと来るよ、ドルダム。」
沢山のぬいぐるみが置かれた部屋で双子の少年らが
楽しそうに話している。
「みんな、彼が来たら喜ぶよ。ドルディー」
ドルディーと呼ばれた少年が足元のくまのぬいぐるみを拾う。
「でもさぁ、意外とつまらない奴だったらどうしようか。ドルダム」
ドルダムと呼ばれた少年はドルディーのぬいぐるみを指差す。
「分りきったことを聞くなよ、ドルディー。」
ドルディーはニッコリと笑う
「そっか。」
そして、くまのぬいぐるみを引き裂いた。
「キャハハハハハハハ・・・」
部屋は甲高い笑い声に包まれた。
つづく
やばい!コ●ラのマーチを食べながら書いてたから、
キーボードに食べかすが!!!
余談はさておき、
読んで下さってありがとうございます!