第三話 燃える心
なんだよこれ。なんで家が燃えてるんだ?
「おい!水持ってこい!もっとだよ!ってああ!クリストンか!君のお父さんとお母さんは絶対助けるから!」
え?父さんと母さんはまだ中なのか?は、早く助けなきゃ!
「ちょっとクリス!何する気!?」
「邪魔だ!父さんと母さんを助けに行くんだよ!早くしないと手遅れになっちまう……!」
「行って何が出来るの?入ってもクリスはすぐ死んじゃうよ?おとなしく待てとは言わないから水運び手伝お?」
「そう……だね。すぐに行ってくる!」
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5分後
「水次!ふぅ。そろそろいいか。よし!ちょっと行ってくる!」
「頼みます!」
「ああ!任せとけ!」
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突入視点
任せとけって言ったはいいものの時間的にはもうギリギリか。あいつがいるとしたらどこだ?リビングか?キッチンみたいに火が出るところにはいないだろう。あれ?よく考えたらなんであいつは出てこないんだ?あいつなら出ようと思えば出れるはずだろ?これは急がなきゃだな!
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あ!いた!って血が……たくさん出てる……でもこれって切り傷?ってことはこれは人為的なものか!犯人は……流石にいないか。どうしたもんか……ってやべ!もう時間がない!すまない!逃げるぞっ!
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クリストン視点
あ!戻ってきた!父さんと母さんは?あれ?いない?どうして!
「ちょっと!どうして父さんと母さんがいないんですか!」
「すまない……もう、手遅れだった……」
「絶対助けるって言ったじゃないですか!どうしてくれるんですか!父さんと母さんは戻ってこないんですよ!」
「本当にすまない。もっと早くに突入していればと思うよ……」
「信じられませんね。もう話しかけないでください。」
♢♢♢♢♢♢
「それは本当なのか?」
「はい、村長。あの二人は誰かに殺されていました。誰かまではわかりませんでしたが……」
「そうだったのか……このことはくれぐれも内密に頼むぞ。」
「わかりました。」
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そう……だったのか……父さんと母さんは殺されたのか。なんだ?この心の奥底から湧き上がってくる感情は?そうか。これは恨み……か……俺はいままで怒ることはなかったし感情をむきだしにすることもなかった。けど、ここは異世界だ。俺も感情に忠実に生きるとしよう。さて、目標が決まった。俺の両親を殺したやつらの情報を手に入れ、殺す。そのためには手段は選ばない。そして幸か不幸か俺には魔法の才があるらしい。そして魔力と思われる物もわかる。そうとわかれば特訓からだな。
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アンナSide
あの日、そう。クリスの両親が亡くなった日から、クリスは変わってしまった。学校でも家でもあまり喋らなくなり、夜遅くに汗だくで部屋から出てくるのを見かけた。あ、今クリスは私の家に住んでるの。話を戻すけどパパはクリスのことは気にするな、そっとしてあげなさいと言われたし、私もそうだと思う。でもこの前顔を見たときとっても怖かったの。どうしたの?クリス……
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この日から俺は魔力らしきものの操作を練習するようになった。一箇所に集めるとその場所から力が溢れていた。これが俗に言う『身体強化』というやつなのであろうか。そして魔力は放出することもできて、また集めたり広げたりしてみた。すると、集めたときには魔力というものが初めて可視化され、広げると周囲の状況が分かった。集めたときのものは、昔読んだことのある小説から引用し、『魔力弾』そして広げたときのものは『魔力探知』と名付けた。魔力探知は魔力が続く限りずっと使い続けた。使い続けると、練度が上がったのか探知できる距離が伸びた。そして3年後の8歳になると探知できる距離は全力だと半径5キロにまで伸びた。普段は半径1キロでとどめている。さらに、学校でも身体強化は習った。しかし、魔法の才能があると言われていた子たちはまったくといっていいほど出来ていなかった。なんなら俺が出来ていることに驚かれた。魔法の才能がある人には出来なくて当たり前らしい。そしてあれやこれやがあり、今日は卒業の日だ。
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