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誰がために剣を持つ  作者: hope
8/9

騎士たちの王国

菌糸纏う城を抜け、試練を超えし者たちがついにはたどり着く

そして己の身に刻み込む

その意味を


金属の鎧に身を包む騎士たち

たたずむ騎士が警護する王城

その玉座に、王国の主はいる


その身を焼きながら、愚かさと覚者の境界で封印者は新たな風を呼ぶ

その風は火を大火にし、自らの無知を自覚させる

そうして得られた瞳にはすべての境界を見通す力を与える


愚かな彼も、最初の覚者も、知らず分からず感じず、されど封印者は目覚めた

自らの無知を知る故に覚者、故にその風は新たな見聞を呼び、火は大火となる

それらをまといしものに、もはや金属は意味をなさなかった

騎士たちは蒸発し、城の明かりは消えた

王国に最初の夜が訪れた


玉座にたたずむ王、覇王、グリード

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