第12話
〈side 葵〉
立花くんは無事に来てくれました。
朝見たとき不機嫌そうに見えたんだけど、
移動の最中や着いてからはずっとニヤニヤして楽しそうだったな。
とりあえず一安心。
遠征1日目は全敗、不安だな。
でもきっと大丈夫だよね。
話せば分かるはずだから…
話せば……
葵はお風呂に入っている。
「ふぅー、気持ちいいな。」
「相変わらず、デカイ胸してんのね。」
「早苗ちゃん!」
葵は自分の胸を守るようにして、手で覆う。
「私なんて、私なんて…、泣けてくるわ。」
つばさがタオルを肩に掛けながら。
「先輩心配いらないですよ。似合ってますから。」
そう言って微笑った。
「あ、あんたねぇー、似合ってるて何よ、」
早苗はプルプルと震えながら言う。
「言葉通りですよ〜、ほら、私の悩殺ナイスバディ。」
つばさは色っぽいポーズをとる。
かなり挑戦的だ。
「もう怒ったわ!茜来なさい!」
そう言って早苗はつばさに掴みかかった。
「ラジャー!」
茜は敬礼をしてつばさに掴みかかる。
「ちょっと、んっ、先輩!あっ…茜!やめて〜」
つばさは力が抜けて抵抗できない。
「無理よ、あなたにはお仕置きよ!」
早苗は止まらない。
「んーっ、んんっ、んーっ…」
「つばさちゃ〜んどうしたのかな?」
うわぁ可哀想、良かった私じゃなくて。
葵は眺めている。
「んあっ、あぁぁ…、あんっ…」
「つばさ先輩イヤラシイ声出さないで下さいよ。」
茜ちゃん、すごい慣れてるんだけど怖い。
「あぁぁーー!、むりむりっ!もうらめぇー、」
つばさは恍惚な表情を浮かべている。
「まだですよ〜、せーんぱい♡」
茜は耳に息を吹きかけた。
「ひぁんっ…」
ドS!茜ちゃんドSだ!
「あぁぁぁ…、あんっ!♡あぁぁぁー!!!!」
葵はその後の行為には手で目を覆っていた。
しばらくしてつばさは解放された。
早苗と茜はハイタッチをしている。
つばさは全身を紅潮させて、犬のように舌を出して呼吸をしている。
私もあんな感じだったのかな?
思い出しただけでも恐ろしい。
「そろそろかな。」
早苗はそう言って壁に耳を当てる。
「何してるんですか?」
茜が早苗に問いかける。
「後で分かるわ、とっても楽しいことよ。」
私にはその楽しみ方が分からないんだよね。
いつの間にかつばさは回復しており、
「今年もやって来ましたね!」
「そうね、毎年毎年困るわ。」
そう言う顔は不敵な笑みを浮かべている。
本当に困ってるの?
「なるほど今年は5人ね、しかも悠人がいるという。あいつは3年連続だな。」
「速川は乙女の敵です!」
「先輩、もしかしてアレですか?」
「さすがは茜、察しがいい。」
「ふふっ、私はこれでも中学の時は野郎どもを締めてましたから。」
茜の笑顔が怖い。
やっぱり茜ちゃんはただ者じゃなかったんだ。
「これは心強い。ではでは野郎狩りの始まりじゃーー!!」
「「おーーー!」」
「今年の作戦だがな……」
2人は目を光らせた。
男風呂にて、
「今回はな俺たちも武器を持つんだよ。」
「なるほどっす!」
「この桶を持って、飛んでくる物をガードだ!」
『おーーー』
周りの人が関心している。
風呂にはもうこの5人以外いない。
「よしっ、みんな準備はいいか?」
『はい!』
「じゃあ、せーのだからな、せーのっ、」
5人は壁に身を乗り出す。
「うおーー!葵がいるぞ!」
もうっ、なんで私が囮なの?
はぁー、見られないけど、恥ずかしいよ。
「隊長!他のマネが見当たりません!」
「気にするな!つばさ意外は貧乳だ!」
「そうですね!」
悠人は気付かない、1人、また1人と減っていることに。
(葵、タオルをとってこっちを向くんだ。)
「あ〜ら、速川さん、もうあなた1人よ」
(え?)
悠人は周りを見回す。
(あれ?みんなは?と言うか今、背後から声しなかった?まさか…、俺は今年も見れないのかーーー!)
悠人は恐る恐る振り向くがその瞬間に意識がプツンと途切れた。
「「「いぇーーーい!!」」」
3人は男風呂でハイタッチをする。
「葵ーー!もういいよ。」
成功したんだね。
みんなは男の子の裸に抵抗ないの?
作戦は葵が囮となって、他の3人が男風呂へ行き、背後から襲うと言う、シンプルなものだった。




