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第7話

〈side 燐〉


まあ、こんなもんか。

インハイぐらいは出れんだろ。

やっぱり一馬くんにいて欲しかったな〜


燐は校門に向かって歩いている。


着替えるのも早いので、帰りはいつも1人。


前は、姉ちゃんやさつきと帰ってたんだっけ…


少し寂しげな表情をし、歩調が速くなる。


「せんぱーい!」


背後から声がする。


燐は振り返る。

つばさが手を振りながら走って来ていた。

燐のところへ辿り着くと、

膝に手を当てて、肩で息をしている。


「えーっと、葉月さん?どうかした?」

「はぁ…はぁ…、先輩一緒に帰りませんか?」


息が上がっているのか、顔赤くして、上目遣いで言う。


「別にいいけど、方向は?」

「駅の方です。」

「じゃあ同じだな。行こうか。」


つばさはパァと顔を明るくし、


「はい!」


2人で並んで歩く。


「先輩って、好きな人とかいないんですかー?」


顔を傾け、覗き込むようにして言う。


この子いきなりだな。


「うーん、特にはいないかな…」


あれは終わった恋だしな。


「ふぅーん、じゃあ、いたことはあるんですか?」


いたことか。


「あるよ。」


燐は前を真っ直ぐ見て言った。

つばさは意外そうな顔して、


「告白とか、したんですか…?」

「ああ、したよ。」


燐は前を向いたままだ。


「フラれた。」

「え?」


つばさはかなり驚いた様子。


「すみません。嫌なこと訊きましたよね。」


そう言って、俯く。


「いいよ、気にしないで。もうかなり前のことだから…」

「そうですか…」

「気にしなくいいから、元気だせよ。」


燐はつばさを見てニコリと微笑む。


つばさはその笑顔に胸のときめきを覚える。

ポワッと頬が赤くなる。


コクリと頷いた。


「先輩今から暇ですかー?」

「一応今日は暇だけど。」


つばさはニッと笑って、


「じゃあ今からどっか寄り道しましょう!レッツゴーー!」


そう言って、燐の手を引き走り出す。


「え?ちょっ、」


この子結構強引なんだな。


その後燐はつばさに振り回され続けた。


「じゃあ、最後はあそこです!」


そう言って、連れて行かれたのはオシャレなカフェ、女の子がいかにも好きそう。


「ここ?なんか、入り辛い。」

「大丈夫ですよ!ここのパフェが美味しいんです。」

「そ、そうなんだ。」


座れるならいいか。


カランカラン


中へ入って、席を探していると、


「立花さま?」


まさか、この声は…


「やっぱり、立花さまですわ!」


制服姿の女性が燐のもとへ近づいて来る。


「花宮さん、奇遇だね。」


燐は苦い顔をしている。


「いいえ、運命ですわ!」


偶然だ!


服をチョンチョンと引っ張られ、


「先輩?この人は?」


つばさが人懐こい顔で訊いてきた。


「この人は、生徒会長の花宮さん。」


つばさはムッとして、


「そんなことは知ってます!先輩との関係を訊いてるんですよ。」


はぁー?なんで怒るんだ?


「そう言われても、元クラスメイト?」


花宮さんが燐に迫り、


「立花さま!私という者がありながら、どうしてですか?」


うるっとした目で見つめる。


「いや、ただの友達だろ?」

「わたくし、告白しましたわ!」

「え?先輩?」

「そんなこと言われても、断ったし。」

「立花さま!」

「先輩!」


2人が燐に迫る。


なんだよこれ。

なんでこんなことになんだよ!


「ごめん、今日はもう帰る!」


燐は走って逃げた。

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