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第32話

〈side 燐〉


「終わったーーー!」


テスト終了の合図と共に響き渡る声。


やっと、終わった。俺の長かった戦いが。

今日から、ぶっかつ〜♪


燐はスキップしながら、部活へ向かう。


練習前の更衣室にて、


「てんめぇ〜、いつのまに抜けがけしやがった!」

「お前は、許さんぞ。俺たちの敵だ!」

「ふはははっ!勝負あったな。チェリーどもめ」


「「それはてめぇーもだろうが!!」」


ん?何?喧嘩?もめてんの?


ガチャリ


「おーい、どうした?」


悠人に対して隼人と旭が上裸で詰め寄っている。


「何々?そういうプレイ?いやぁ〜お前らさすがにここではやめとけよ」


「「「そんなんじゃねぇ!!」」」


「あ?ちがうの?じゃあ何?」

「悠人が葵と遊びに行くってんだ?2人でだぞ!?」

「は?それだけ?」

「それだっけってなぁ、俺たちにとっては由々しき事態なんだぞ!」


うんうんと旭が頷く。

悠人は勝ち誇ったように2人を見る。


「それって普通じゃね?」

「はぁー?何処が普通だよ!」

「だってこいつ桐山と付き合ってんじゃん。」


さつき先輩の言ってたこと信用してない訳じゃないんだけどな。でも付き合ってるっぽいし。


燐くんはアホですね!ʅ(◞‿◟)ʃ


燐が指で悠人のほうをさしながら言う。

悠人は満更でもないような顔をする。


「「はぁー!!!」」


「燐!マジか?嘘だって言え!」

「嘘だろう?そんな事があるはずがない。」


2人が燐にせまる。


なに?こいつら、うざい。


「まあ、まあ、落ち着けって、だって俺桐山と悠人が2人でケーキ買いに来てるとこ見たし。」


それを聞いた2人は床に手をつく。


「うそ…だろ…、そんな事が。」

「ありえん、この僕を差し置いてそんなことありえるはずがない。」


なんなんだよ、こいつら。病気か?


そんな2人を見下ろしながら。


「いやぁ〜、ごめんね。2人とも。」


悠人はそう言うと高らかに笑いながら、更衣室を出る。


2人は、もう無理だ、終わった。などと呟いている。


それを見かねた燐は、


「さっきはああ言ったけど、実際付き合ってるように見えなかったから、まだチャンスあるんじゃね?俺が桐山に聞いてやるよ。」


ってさつき先輩が言ってたんだけどね。


「ほ、ほんとうか?」

「ああ、多分な。」

「頼む、お前が最後の希望だ。」


大袈裟すぎんだろ、


「ああ、聞いてやるよ。」


「「心の友よ〜」」


そう言って2人は泣きながら抱きつく。


「や、やめろ、キモいわ!」





休憩時間中


葵は体育館のドアの近くにいる。


あ、いた。


「おい、桐山。」

「立花くん?なあに?」

「ちょっとこい。」

「わぁっ!」


燐は葵の腕を掴み外に引っ張りだす。


(え〜、いきなり何〜?ドキドキする。強引なのが逆にいいかも。)


葵は笑みを浮かべる。


「た、立花くん、いきなりどうしたの?」


葵は顔を赤らめながら言う。


(まさか!こ、く、は、く?まって、待って、まだ無理だよ。)


「お前、本当に悠人と付き合ってんのかよ。」


(え?あのときのこと?気にしてたんだ。)


「ううん、付き合ってないよ。」


燐はホッと息を吐き、


(今ホッて、もしかして安心した?)


「そうか、ならいいんだ。時間とらして悪かったな。」

「うん…、別に大丈夫。た、立花くんこそ、さつき先輩とは付き合ってるの?」


(まだ本人に聞いてなかったからね。)


「付き合ってねぇーわ、あの人は俺の反応見て楽しんでるだけだ。」

「そっか、」


葵は微笑ってこたえる。


(付き合ってないんだ。ちょっと安心したな。)


「桐山は笑ってるほうがいいよな。」


燐が照れ臭そうに口を尖らせて言う。

顔が少し赤い。


「え?ど、どうしたの?」


(照れてるのかな?)


「最近、俺見る度に沈んだ表情してたから、気になってただけだ。」

「そうなんだ、無意識かな?でももう大丈夫そう、ありがとう。」


葵は満面の笑みで燐を見る。


この笑顔が1番ヤバイんだよな。

なんか、抱きしめたくなる。


「べ、別に。」


そう言って、顔をプイとそらす。


(照れてるんだ。可愛い。でも、意外だったなぁ、立花くんがそんなこと思ってたなんて、ちょっと嬉しい。)


「ふふっ」

「なんだよ。」

「なんでもないよ。」

「戻るぞ。」

「うん。」


2人は体育館へ戻る。



練習後の更衣室


「「ほんとかぁ〜」」


「ああ、付き合ってないってよ。」


「ここからは、俺も行動にでるぜ!悠人にはわたさねぇ!」

「僕が本気になれば悠人など敵ではない!ふはははっ!」

「俺が一歩リードしてることを忘れるなよ!」


3人の視線はぶつかり火花が散っている。


あれ?さらにめんどくさくなった?

言わない方が良かったかも。

俺的にはこの3人の誰にも渡したく無いんだけどな。

ん?渡したくない?

これはどういう?んーっ、わからん!


ピローン


あ、ライン、さつき先輩からだ。


『ヤッホー、1分以内に校門へ来い。ψ(`∇´)ψ』


は?唐突すぎんだろ、やべぇ


燐は更衣室を後にする。




燐はさつきのもとへたどり着く。


「よし、間に合ったね、えらい!」

「はぁ…はぁ…先輩、なんすか?はぁ、いきなり。」

「テスト前のなんでも言う事聞くっていう約束を今日果たしてもらおうとおもってね。」


あ、忘れてた。


「あー、そんな事ありましたね。」

「完全に忘れてたよね。」

「は、はい」

「まあ、遅れずに来たから許してあげる。」

「それはそれはありがたいことで。」

「じゃあ行こっ。」


さつきは燐の腕を掴んで歩いていく。


「で、俺は何をすればいいんすか?」

「うーん、そうだな。」


さつきは指を唇にあてながら考える。


「よし、決めた。2人のときはこれから私のことをさつきって呼ぶようにすること。」


さつきは人差し指を立てて言う。


「それだけっすか?」

「なぁに?君はもっと過激なのが良かったのかな?」


さつきが燐に迫る。


「そ、それは嫌です!」


手を前に出して言う。


前みたいなことになったら、

次は理性が持たないかも知れないからな。


「そんな否定されるとヘコむんだけど。」

「いや、だって、それはこの前みたいになったら、俺もう我慢出来ないっすよそうなったら大変じゃないっすか、ねえ?」

「そう?私はいいけど。」

「よくねぇーー!」


さつきはクスッと笑う。


は?なんなんだよ。まじか、

もう分からん!


「とにかく!さつきって呼べばいいんすね?」

「そうそう、一回よんでみて。」

「さ、さつ…き。」


何これ。めっちゃ恥ずい。


「うわぁー、照れてんの?かっわいいね。」

「う、うるせぇ!」


燐の顔は真っ赤だ。


「私たち、付き合ってるみたいだね。」

「え?」


燐はそのまま固まる。


先輩はどうしたいんだ?

そんなにからかって楽しいのか?

訳分かんねえ。なんなんだよ……


「かわいいね〜、このこのっ。」


さつきは肘で燐を突っつく。


「あーー!もう。やめろ!さっさと帰るぞ!さつき!」

「え……、うん!」


さつきは一瞬驚き、満面の笑みを浮かべる。

その白い肌は少し赤みがかっている。



先輩が見せたその可憐な笑顔に俺はまた酔い痴れそうになる。


くそっ!これじゃあ先輩の思うツボじゃねぇか。



2人は帰路を歩く。


「もう一回呼んでよ、さっきみたいにさー」

「むり!」

「えー、ケチ。」


さつきは口を尖らせる。


2人の影を夕陽が長くする。


文章力がほしい。

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