第20話
〈side 葵〉
葵達はさつきの家にいる。
ん〜っ、やっぱり、さつき先輩のお店のケーキは美味しいなあ。いくらでもたべれちゃう。
太りそう。
少し控えないとね。
「さつき先輩。パソコン借りていいっすか?」
「おー、どうぞどうぞ。勝手に使っちゃって。何に使うの?」
「ちょっと動画を見ようかなって思って。」
「まさか、エッチなやつ?」
「んなわけ無いじゃないっすか!試合の動画っすよ。」
「だよね〜。まっ、悶々としてきたら言ってね。私が相手してあ・げ・る♡」
さつきが燐を誘惑するように迫り、燐は壁の方へ追い詰められ、さつきが燐に壁ドンするような体勢になる。
もーっ!さつき先輩何してるんですかっーー!
燐の顔が紅潮していく。
「冗談っすよね?」
「本気だよ。」
スパーンッ!
快音とともにさつきが頭を抑える。
「いったぁーい。」
「さつき、何してんのよ?」
沙織の髪が逆立っている。
その隙に、燐は一馬とパソコンのある別の部屋へ逃げる。
ちなみパソコンはさつきの部屋にもありますが、2人は逃げ出しました。
「いやぁ、冗談だよ?葵ちゃんどういう反応するかなって思って。」
「だとしても、やりすぎよ!」
「ほら、葵ちゃん見てよ。」
葵は顔を真っ赤にし、俯いてる。
「ちょっと、可愛いわね。もしかして、こういうのに苦手だった?」
「うぅ…」
葵は膝の上で手を握りしめて、プルプルしている。
「葵ちゃん、燐くんも男の子だからね、こういうのには慣れておいたほうがいいと思うよ。」
「もーっ!先輩達何の話してるんですかっー!
先輩達わざとですよね!確信犯ですよね!いじわるっー!」
葵は涙目になりながら2人をポカポカ叩いている。
「あははっ、ごめんごめん、葵ちゃんの反応が可愛いから、つい。」
「そうね。でも、やりすぎちゃったかしら?ごめんね。」
「もういいですけどー。ぐすんっ。」
先輩たちひどいです。悪魔です。
でも、立花くんも興味あるのかなあ?
「立花くんもやっぱりこういうのに興味はあるんですか?」
「ま、男の子だからねー。」
「そうね、あると思うわ。ほら、ベッドの下とかエッチな本があるし。」
「沙織先輩見たんですか?」
「まあ、弟の弱みを握るためよ。」
「沙織!ジャンルは!?マニアック?」
「さつきには教えないわ。でも、葵ちゃんにはいいかな。」
「ま、まだ大丈夫です!」
「そう?知りたくなったら言ってね。」
沙織先輩も大概だよね。
でも、ちょっと聞いてみたいかも。
「なんで、私はダメなの!?」
「危ないからよ。」
「ブーー」
さつきは膨れる。
さつき先輩って、立花くんのことどう思ってるんだろう?
「さつき先輩は立花くんのことどう思ってるんですか?」
「あ、知りたい?」
さつきは悪戯な顔をする。
葵はコクコク頷く。
「ん〜、ないしょ。」
さつきはえへっと笑う。
やっぱり好きなのかな?
敵いそうにないなあ。
「葵ちゃん、さつきの事は気にしないでいいからね。楽しんでるだけだから。」
「は、はい。」
「そうそう、私の事は気にしない、気にしない。頑張りなよ、葵っ。」
さつきはそう言って、はにかむ。
気にしちゃうんだけどなあ。
その後は、3人はガールズトークに花を咲かせる。
「結構おそくなっちゃったね。葵ちゃん。燐達の様子見てきてくれる?」
葵は返事をして出て行く。
「入りますよー。」
葵は静かにドアを開ける。
ガチャリ
「すぅ……すぅ……」
燐と一馬は寝ていた。
あ、寝てる。
立花くん寝顔可愛いなあ。
これなんだろう?
葵は紙を見つける。
おわぁ〜、すごい、びっしり書いてある。
紙には、作戦や選手特徴などが書かれている。
「2人とも寝てました。」
「そう、葵ちゃん起こしてきてくれる?」
「それは…ちょっと」
「ふふっ、じゃあ、私が行くわね。」
帰りは燐が葵を送ることになった。
燐と葵が並んで歩いているのを眺めながら、
「沙織、何企んでんのよ。」
「ふふっ、だって面白そうでしょ。それにさつきばっかり可哀想じゃない。」
「んな、あれはちょっとからかっただけだって。」
「ほんとにぃ〜?ま、でも葵ちゃん、心配そうに見てたからさ。」
さつきは苦笑いする。
「ふぁ〜〜。」
燐は欠伸する。
立花くん眠たそうだなあ。
あ、今2人きり?意識したら、急に緊張してきた。
あ〜、家に着いちゃった。
もうちょっと一緒にいたかったなあ。
「送ってくれて、ありがとう。」
「おう、気にすんな。」
「じゃあ、おやすみ。」
「あ、待て。」
え?待てって?
葵は足を止め振り返る。
「……とう。」
「え?」
「だから、ありがとう。」
「急にどうしたの?」
「俺のせいで、部活あんなんになっちまったのに、応援してくれたから。」
燐は照れ臭そうに、口を尖らせて言う。
「ふふっ、なにそれ。立花くんもそんなこと思うんだね。」
「う、うるせー。俺を何だと思ってんだよ。じゃあな、また明日。」
葵は飛び切りの笑顔で、
「うん!」
葵はその場から動けず、燐の後ろすがたを見送っていた。
うわぁーーー!ありがとうって言われちゃった。
嬉しい。にやけがとまらない。ふふっ
ちょっとは近づけたよね?
いつもの立花くんもいいけど、
最後の照れてる立花くんも可愛いかったぁ〜。
葵はベッドの上でジタバタしている。
「ただいまー。」
「おかえり、燐。あら、なんだか嬉しそうねいい事あった?」
「べつにー、何もないよ。」
「そう?」
母は不思議そうな顔をする。
怪しいなぁ〜。
沙織は燐顔をみてそう思うのであった。
更新ペースゆっくりになります。




