プロローグ
〜3月下旬 スペインにて〜
空港にて高校生ぐらいの日本人の男とスペイン人の男が話している。
「本当に日本に帰るのか?」
「ああ、ここでいろいろお世話になったけど高校でどうしても一緒にプレーしたい人が日本にいるからな。」
「そうか、じゃあまた帰ってこいよみんな待ってるからそれにもう契約もしたんだろ?」
「まあな、でもその話はまだ秘密だから言いふらすなよ。まあまた帰ってきた時よろしく頼むわ。」
「おう、待ってるわ 元気でな!」
「じゃあな、もう行くよ」
男はそう言うと後ろを向きながらぷらぷらと手を振った。
(日本か、一年ぶりだな一馬くん元気かなー)
キャリーバッグを引きずりながら空港の中へ入って行った。
時は流れ4月日本にて
(あ〜、寝坊しちゃった〜、入学式間に合うかな〜、
とにかく急がなきゃ)
今年から高校一年生になる桐山葵は昨日の夜に緊張して眠れなくなってしまい、起きる時間がが予定時刻より45分も遅れてしまい駅に向かい走っていた。
(もうっ、お母さんもっと早く起こしてくれてもいいのにっ!)
葵が今年から通う公立仙陽高校、通称仙高はいわゆる進学校であるがスポーツが盛んで推薦を取っており全国大会に出場する部活もある文武両道の高校である。葵は特別運動神経が良いわけでは無いので一般入学である。
(ふぅー、なんとか間に合った、校舎大きいなー、友達出来るといいな。)