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第25話

〈side 燐〉


ピーーーッ!


笛とともに立ち止まり、スコアボードを見た


25対32


勝った…

優勝した…


「うおぉぉーーーーー!!!!」


嵐が叫ぶような大声


直後に歓声が巻き起こる


コート中には

泣き崩れる者、喜び抱き合う者、様々だ


「燐!」


パチンッ!


燐は悠人とハイタッチを交わした。


「お前のおかげだよ。」

「違う、チーム全員だ」

「そうだな。そういうことにしといてやるよ。」


優勝は何度も経験しているが、今回ほど嬉しかったことはない。


燐はベンチにいた葵の方を一瞥した

葵はこちらを向いて嬉し涙を浮かべて微笑んだ



表彰式


優勝:仙陽高校


最優秀選手:立花 燐

優秀選手:速川 悠人


表彰式を終えて、燐はすぐに葵のもとへと向かった


「優勝した。」

「うん…、おめでとう…」


葵の目にはキラキラと涙が湧いている


「桐山のおかげだ。」


そう言って燐は葵に金色のメダルを首にかけた。


「ありがとう…」

「おう、」


葵の肩からヒョコッと


「なになに〜、いつの間にそんな関係に?」

「隼人!邪魔すんな!」

「ほほう、貴様は葵を選んだのか。」

「始めから一択だ!」

「とうとう俺の葵をお前は…」

「元からお前のじゃねえ!」

「せんぱーい、私にもメダルかけてくださいよ〜」


つばさが燐に飛び付いた。


「おい、つばさ!当たってるから、離れろ。」

「え〜、イヤです。略奪ですっ、」

「貴様、僕のつばさにまで手を掛けるのか。」


旭のひたいには十字路が


「ムッツリは黙ってください。べーっだ。」


つばさはあっかんべーを旭に向ける


「はうっ…、罵られるのもいいかもしれん。」


おい、旭が何かに目覚めたぞ。


ドシッ!


燐の足に衝撃が走る


「いって!」


なんだ、桐山か…?


燐が葵の方を見ると、葵は頬を膨らませてそっぽを向いていた


「桐山?怒ってんの?」

「別に怒ってないです。つばさに抱きつかれて鼻の下を伸ばしてるからって怒ってませんからっ!」


え?完全に怒ってるよね…


「おい、違うって、別に伸ばしてないから。」

「せーんぱい、嘘はいけませんよ♡」

「むぅ……」

「おい!つばさ、ややこしくすんな!桐山が怒るだろ。」

「へぇ〜、私のことは苗字で呼ぶのにつばさは名前で呼ぶんだ。」


もしかして…


「おい、妬いてんのか?」

「むぅーーーー!妬いてるよ!妬いてますよ!」


葵はプンスカしながら、燐に迫る


うわぁ〜、怒ってんのに可愛い…


「何でニヤけてんの!こっちは怒ってるんだよ!」

「あ〜、ごめんごめん、可愛いなあって思って。」

「えっ、ボッ、」

「せんぱーい、こんなところでバカップルしないで下さい。」

「おい、燐見せつけてくれるじゃねえか。」

「貴様…」

「俺の葵を返せ!」

「あーーー!もう、うるせえ!どっか行け!」


そんな様子をさつきと沙織は遠くから眺めていた。


「燐くん絶対尻に敷かれるよね。」

「そうねぇ、葵ちゃんに敵いそうにないもんね。」


「「ふふふっ、」」



あっと言う間に夜に


燐は悠人と同じ部屋


悠人はベッドに寝転がり、燐は椅子に座っている。


「おい、昨日上機嫌で帰って来たと思ったらそういうことかよ。」

「ああ、まあな。」

「ったく、心配かけやがって、」

「悪い。」

「優勝出来たから許してやるよ。」

「サンキュー。」


「悠人、今までありがとな。」

「何だよ急に改まって、」

「桐山と付き合ってやってたんだろ。」

「なんだよそのことか、あーあ、あのまま俺が貰う予定だったんだけどなー、」

「へ、言ってろ、バーカ。」

「ふんっ、もう泣かすんじゃねえぞ。」

「ああ…」


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