5/5
#04 暗い影と全ての始まりなんです
ここからやっと事態が動き始めます。長い間同じ所で停滞してましたからね…
あえて残してある疑問点も多々あるので、その辺も考えながら読んで頂けたら嬉しいなーと思います。
男は焦っていた。
じっくりと甚振って行く筈だったのに計画を狂わされるかもしれないことを、男は何よりも恐れ、理不尽に憤慨し、ひたすらに焦っていた。どうすべきだろう、と心の中で呟き…――不意に聞こえた声に反応してそちらに意識を向ける。そして…、
ああそうか、と静かに嗤う。
何も不利益だけではない、ならば出来る限り情報を引き出せばよいのだと…そう考えると不思議なくらい気分が高揚した。それに合わせ主人の心も浮き立つのがわかって男は声を上げて笑いだしたくなった。男は頭が良かった。何もかも上手くいく…これからのことを予測して計算し、そう言って目を閉じる。
――――――今更お前がどれだけ望もうともう逃げることなどできないと、暗い影は闇に溶けて消えた。
*




