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探し求めていた運
「探し求めていた運、、
それがさっき言っていた素晴らしい運ということですか。どういう運なのですか?」
聞いたことのない運の話を少し面白く感じ始めた、高山が尋ねると、男は答えた。
「"戦場で矢が当たらない運"です。
運の強さは世が世なら歴史に名を残す程です。」
(戦場で矢が当たらない、、?戦場?矢?)
高山は困惑した。
予想もしていなかった回答に呆けてしまったが、もともと信じていなかったこともあり、立ち直りは早かった。
「あまりにも予想外の回答で驚きました。
あまり良い運だとは思えないのですが、どこが素晴らしいのですか?」
「高山様個人に対してはそうかもしれませんが、我々の仕事にとっては素晴らしいのです。」
男は少し嬉しそうに答えた。
「仕事?」
高山は少し怖くなった。
(盾にでもする気か?)