1話 森にいた・・・
初めての作品です。ペース遅いですが頑張ります。
★ちょっと変更します★ホントチョコットですが★
「どこですか?ここ?」
誰もいない森に私の声だけが響いた。周りを見回しても木、木、木、と木と草の風景しかなく現代機械化っ子の私としては有り得ない場所であり、いつのまにか、いつ、どこで、誰か、何をしたんだ?という心境なのもまた必然的といえよう。
一応「夢かも」と手に触れている草の感触がリアルだったとしても現実逃避して頬をつねるが頬に痛みがあるだけで夢かもという儚い期待は終わりを告げた。
「本当にこれってリアルなの!!なんでこんな事になったんだっけ?私何してたっけ!?」
私は今日、何をして今の状態にいたった原因を回想し探してみた。
私は東京にある芸能プロダクション指定の高校に通っている。
一応これでも新人女優としてそこそこ売れてきた所だった。
今日は、朝から春から始まったドラマの収録だったため学校は休みだった。
私が通っている学校は芸能学校なため、芸能人の卵が在校生の三分の二を占めている。
芸能学校だけあって、学業より仕事を優先させて大丈夫なシステムになっていた。
そのため、私は今日も仕事を優先させた。
今回のドラマでの私の役はサブヒロイン的な役柄で主人公を裏で虐めて表では仲よしな友達役を演じていた。
私の演技には監督が絶賛し、「君は悪魔のようだ!君しかこの役はもうは出来ない!」とまで言わせた程だ。
収録には同じプロダクションの大物俳優で先輩の赤井優がヒロインの相手役として来ていた。
赤井さんは私にとって芸能界で一番の仲良しな先輩。
初めて会った頃の印象は外見は超美形で黒髪が艶やかかに輝いていて羨ましいほどのサラサラヘアー…
顔も卵顔で小さく、切れ長の目が印象的で鼻は高い、体型も日本人では有り得ない足の長さで身長も190センチ。
10人中10人が好意を持てると断言できるほどのいい男。
性格は初め取っ付きにくい人だと思っていたけど今では時々家にまでご飯を作りに行ってる程だ。
もちろん男女の仲ではなく、先輩と後輩的な感じだ。
でも一度、今回のドラマが決まったとき、ヒロイン役のマヒルさんと3人で演技をした際、弾みで赤井さんがエロス的な視線をマヒルさんにしてしまい(私はエロスの帝王と心の中で呼んでます……実際視線だけでどんだけエロスなんですか!?と思うくらいエロスでした。………本人には死んでも言えませんが)マヒルさんと微妙に私が惚れそうになりましたが直ぐにいつもの紳士に戻られたこともあり恋愛難を逃れた事もあります。
そんな赤井さんと今回のドラマの視聴率について話していた。
ヒロイン役のマヒルさん、今、一番人気の女優で恋人にしたい人ナンバー1にランクされる程の方と相手役の赤井さんは抱かれたい男ナンバー1にここ4年程キープしている程のいい男とのラブストーリードラマなのだ。
噂では今春のドラマ大賞総なめとの事。
だからこそ視聴率が気になる。
そんな話しをしてから収録後、赤井さんが何時ものように「今日、家でご飯一緒どうですか?お嬢さん」との茶目っ気なお誘いがあり、赤井さん家にお邪魔して料理を作り上げ二人で食べた。
時刻は23時丁度だったと思う。
何時もより収録も長引いてしまったこともありこんな時間になってしまった。
赤井さんは遅いから泊まっていけばいいよ。部屋も余ってるしと言われ私は赤井さんの家に泊まるのが初めてじゃなかったため、「ありがとうございます」と泊まることにした。
もちろん男女の関係ではなく赤井さんも紳士でした。
「………で、そのまま赤井さんの隣の客室の寝室で寝て起きたら森にいたと……………………………………………意味がわかりません!!」
一人でツッコミしつつ、回想から現状維持だった寝ている状態から起き上がる。
「どこから見ても森だよ…。赤井さん家のベッドがまさかどこでもドアだったとは知らなかった。」
このままでもどうしょうもないので現状をどうするか思案する。まあ、出来る事は限られていますが。
「歩きますか?」
誰に問うわけでもなく今出来ることを口にした。
実際問題今出来ることとしたら誰かがココにくるのを待つか歩くかの二択しかない。
ただ、前者の場合、私は今赤井さん家で寝ていて起きた状態なわけで赤井さんのパジャマを着用中なわけでして(赤井さんが私が服のまま寝たのでは皺になるからと用意してくださったのがこのパジャマ。いつも赤井さんが着ているとの余計なお言葉付きで貸してくださいました。因みに赤井さんは手足がモデル体型なため私は袖を折って着ています…四つ折り…)食べ物関係を一切持ち合わせいないんです。
しかも周りには食べ物は疎か水も見当たらない状態でこのままココにいて誰にも発見されなかった場合を考えるとやはり歩くしか選択がない。
「さて、どっから行こうかな?」
まあ、周りを見ても木なわけでどっから行っても分からない状態なため、私は真っ直ぐ行くことにした。
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