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レイ戦記  作者: 倉羽瑛太
11/14

大陸にて1

 レイとムサシは、早速大陸の脅威に直面していた。首尾よく炎上する交易船から離れ、

大陸に到着したと思ったが、ノルガノ国の監視網は伊達ではなく、すぐに追撃を受けてし

まった。

「くそっこいつら、手練れだ・・・大和!!・・・・・・またか!」

ムサシの攻撃は、兵士に直撃したように見えた。しかし、その兵士は、霧のように体を拡

散させ、回避してしまった。

「くくくく・・・俺を霧のクラウザーと知っての攻撃ではないな?貴様らの攻撃なぞ、当

たらんよ!」

クラウザーは霧と化し、ムサシの斬撃をやり過ごす。ムサシの背後で霧を腕だけ解除し、

打撃を与える、というのを先ほどから繰り返していた。

「ぐうっ・・・俺の防御力ならそう致命にはならんが、このままじゃ・・・レイ!一帯を

焼き払えないか?」

だが、苦戦はレイも同じだった。クラウザーは瞬時にレイが自分と相性が悪いことを見抜

き、部隊の全員をレイの足止めと始末に差し向けたのであった。

「こいつら、四段超越でようやくやりあえる・・・くそっ3人がかりとは!」

「甘いな!!!氷結攻撃!」

「電撃!!!」

「水撃!!!」

「ぐわああああ!!!」

レイも一方的にやられていた。

「くそっこれじゃあ黒炎使うのも危なくて出来ない・・・双頭炎龍!」

両手からそれぞれ炎龍を出して対抗しようとするレイ。

「一手足りないな!雷撃!」

「怯んだところを氷撃で固めて!」

「水撃で撃つ!」

「くそっ・・・」

致命傷にはならないが、確実にダメージを与えてくる。このままではいずれやられる。

(可能性に賭けるしかないが、そのためにも・・・)

「そんなんじゃ何万発撃っても倒せないぜ?炎銃!」

だが、自由に動く相手に当たる類の攻撃ではない。

「そんな単独攻撃が当たるものか!お望み通り特大の一撃をやるよ!!雷雲!!!」

「そこに、氷塊を集めて・・・」

「水糊で固めれば!!合体必殺!!巨大氷脚だ!!!粉砕!!!!!!!」

レイは避けなかったため、潰されたように見えた。

 その様子は、ムサシの目にも入ったが、特に気にはしなかった。だから、クラウザーが

「おいおい、仲間の心配はなしか?」

と挑発しても、

「あれくらいで死ぬなら仲間にはしないさ。」

と返し、反撃を続けられた。

「くくくくくくく。お前の攻撃は無駄だといい加減に理解したらどうだ?さて、霧で体積

を拡大した俺は、こんな岩も持ち上げて・・・投げられる!!!」

クラウザーは先ほどの氷脚ほどの大きさもある岩を投げつけた。

「大和!!!」

「斬れる大きさか!!!・・・なんだと!?」


ムサシの剣は岩からすれば、ほんの少し触れた、という程度であったのに、完全に真っ二

つに切り裂かれていた。

「俺の技術だ・・・大和が触れれば、いくらでも斬撃を延長できる!!」

「小癪な・・・なら予定通り、霧で嬲り殺す!」

「いや、もう付き合いきれないな。俺が今すぐ終わらせる。」

ムサシはそう言うと、大和にエナジーをさらに与えた。

「そんなに剣を光らせたところで、目くらましにもならないぞ馬鹿が!」

「大和奥義・・・八紘一宇!!」

「馬鹿が、霧の俺に」

そこまで言ったところで、クラウザーは喋らなくなった。死んだのである。霧と化してい

た身体が、2つに分かれた状態で元に戻っていた。その身体は、切り裂かれたのではなく

、初めから繋がっていなかったかのように滑らかであった。

「八紘一宇は、大和の力・・・事実を斬る力。お前の身体が1つだった事実を斬って、分

けちまったのさ。もちろん、身体は別れたら機能しないからな、特に顔を2つに割ってや

ったからな。霧になろうが、何だろうが、斬れないものは大和にはないっていうのは、こ

ういうことさ。だが、」

ムサシは座り込んでしまった。

「相変わらず、消耗が大きすぎるな、この力。割合でエナジー持っていってないか?大和

よ?」

そんな愚痴も言いたくなるほどの消耗であった。暫くは満足に動くこともできない。

「さて、あちらもそろそろ終わらないかな?」

そう言ってムサシがレイの方向を見ると、見たことのない姿があった。

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