表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/8

NO.6 あと三日の戦闘準備(前半)

まさかの戦争始まりまであと三日ということを知ったカレン!

「もう少し早く王子たちが来ればよかったのに!」と思う作者。

おはようございます、みなさん!

ふかふかなベッドで寝ることができたんですよ。うつ伏せで寝たら窒息しそうだったけど。


動きやすい長袖長ズボンに着替えるとレイの部屋に行く。しかしレイはおらず、ルイスの部屋に行くとルイスもいなかった。トイレかと考えたがトイレには誰もいない。

昨日の記憶を探りながら食堂に行くと二人が普通にご飯を食べていたのだ。あきれて言葉も出ない。そして、王様とレフィールはいない。

「どうした、食べないのか?」

「お姉ちゃん、もうお昼だよ」

食べますよもちろん。というか、昼だったんだね。


改めてこんにちは、みなさん!


さあ食べるか。

「今日のご飯もキラキラしてるね。なんか、普通にパンに卵をのっけたやつが食べたい......」

そう口にするとメイドがトーストを持ってきた。仕事がはやいな。



三人が食べ終わると同時にレフィールが入ってきた。何か重そうなものが入った布袋を執事に持ってこさせていた。

「ここに白金貨百枚入っている。このお金を使って装備を整えて戦争に勝ってくれ、頼む」

「「白金貨!!?」」

「分かりました」

レフィールが出ていくと、ルイスとレイが布袋の中身を慌ただしく確認する。

「どうしたの、そんなにびっくりして」

「白金貨ですよ!それが100枚!これで、一生遊んで暮らせるぐらいの値段ですよ!」

と、レイが興奮しながら言う。

「へーそうなんだ」

しかしカレンの反応は薄い。

「どうしてそんなに反応薄いの!」

「ごめん、ここの通貨知らないんだよね」

マジでごめん、日本の通貨ならわかるよ。でも、日本の通貨分かっても意味ないよね。

「あ、そうだったんですか。なら、納得です。教えますね」

「あ、お願いs『私がお教えしましょう』あ、大丈夫です」

フヨウがしょんぼりするのが分かった。

悪いな、異世界の通貨は異世界の人に教えてもらった方がいいだろう。

「あ、でもお姉ちゃんは違う国から来たんですよね。そしたらフヨウさんに教えてもらった方がいいと思います」

あ、そっか、レイは日本の通貨知らないもんね。フヨウお願いします。

『最初からそうすればよかったんですよ』

「すいませんでした」

あれ、ルイスさっきから話してないけどどうしたんだ?


レイの影に隠れて白金貨の枚数を数えてるよ。

やはり人間はお金が好きだねぇ。


んじゃ、通貨について教えてください。

『この世界では円の代わりに"ペルー"を使います。先程白金貨を百枚貰いましたが、それをペルーになおすと一億ペルーとなります。なので白金貨一枚は百万ペルーとなります。ここまではいいですか』

「はーい、通貨は他にあるの?」

周りから見ると生徒と先生みたいな関係だな。

『ありますよ。通貨は六種類あり、白金貨、大金貨、金貨、銀貨、銅貨、石貨(せきか)です』

「結構多めなんだね。石貨は重そうだし、強く地面に叩きつければ割れそうだけど......」

『主様のように石貨を地面に叩きつける人はおりませんよ』


大丈夫だ、私はお金を地面に叩きつけたことはないさ。

それより通貨をペルーに変えてほしい。

『そして通貨をペルーになおします。大金貨一枚は十万ペルー、金貨一枚は一万ペルー、銀貨一枚は千ペルー、銅貨一枚は百ペルー、石貨一枚は十ペルーになりますよ。これで、通貨の説明は終わりです』

「ありがとう、フヨウ」

フヨウをポケットにしまう。そしてまだルイスが数えていた布袋を奪い取る。何か言ってたが無視だ。

「じゃあ、今から武器を整えるんだけどスキルと連動しやすいものを買いたいと思います。意見はありませんか?」

二人の意見はないという。

「じゃあ、まずルイスの武器についてなんだけど、ルイスは【影縫い】っていうスキルがあるから影属性の武器を買った方がいいかも。私としては盾を影属性、剣を他属性の軽くて切れやすいのにすればいいと思う。剣は今使ってるのより少し長いほうがいいと思うよ。【影縫い】の詳しいことは知らないけど、たぶん武器と一緒に影の中潜れると思うからかな。防具は軽いものがいいかもね」

「考えてくれたんだな、ありがとう。いつもは刃の短いやつを選んでたんだ、周りにあたるといけないからな」

「大丈夫だよ、今回は前衛を任せるからね」

「ああ、任せろ」

ドンと胸をたたくルイス。


「で、レイの方だけども結構難しかったな。レイは【状態異常付与】っていうスキルがあるから付与しやすい弓矢を買った方がいいかも。弓は出来る限り遠距離用がいいかな。理由は簡単、弓使いってだいたい後衛で前衛の援護をする人が多いからね。それと矢は影属性がいいかもしれないな。防具はできる限り軽くしたほうがいいかも」

「うん、分かった。お姉ちゃんは何買うの?」

「私はどうしようかな、あまり邪魔にならないやつを買うよ。それと、武器の通常価格を知らないから白金貨四十枚渡すね」

そう言ってルイスとレイに四十枚ずつ渡し、自分には残りの二十枚を持つ。

「変なものは買ってこないでよね?ちゃんと需要のあるものを買ってきてね」

「こんなにもらえないよ、もう少し減らしてくれないか?」

「私はそんなに買わなくていいの、二人は防具と武器でしょう?結構値が張ると思うから持っておいて」

そう言うと渋々承知したルイスだった。

「あ、レイ、バッサリ髪切ってきたらどう?」

「うん、考えてみる」

髪切ってくれるといいな。


そして、三人は別れて王都を出て、街に装備を買いに行った。




ルイスの戦闘準備

「レフィール様に勧められた武器屋に行くかな?失礼しまーす」

そう言って入った武器屋は少し薄暗かった。店主がいないと思い外へ出ようとすると声を掛けられた。

「おい、いるぞ」

鼻を横切る大きな傷が目立ついかついハゲ男が立っていた。

「あ、すいません」

「謝らんでいい、武器を買いに来たんだろう?」

「あ、はい」

「何か予定してるものはあるか?」

カレンの言っていたことを男に伝えると男は奥に入っていくといくつかの武器を持ってきた。

「この中から選べ。裏に訓練場がある、素振りをして来い」

「ありがとうございます」

お礼を言うと片手剣と盾のみを持ち、ルイスは訓練場に入っていった。




レイの戦闘準備

「お姉ちゃんと一緒に行きたかった......。あ、ここがベルフィアの武器屋?」

その武器屋の見た目がきれいで周りには一切武器は見えない。しかしメモにはここと表示されている。恐る恐る入っていくと耳が人間より長いエルフの男がカウンターに背を向けて立っていた。

「すいません、弓矢を買いに来ました!」

「僕はベルフィア。いらっしゃい、お嬢さん。弓矢ならあっちだよ」

そう言ってベルフィアは右を指した。

そこには弓矢が大量に置いてあった。

「後ろに訓練場があるから撃ってきたらどう?」

「あ、ありがとうございます!」

ぺこんと頭を下げ訓練場に走って入るレイ。




カレンの戦闘準備

「何買おうかな、といっても魔法は使えないし、ユニークスキルの延長線上のスキルだから武器も防具もいらないんだよなあ」

はあとため息をつきながら石畳をゆっくりと歩く。

目をつぶると行商人たちの明るい声が聞こえ、馬が石畳を駆けて行く音が聞こえ、住人たちの笑い声が聞こえてきた。目を開けると今まで暗かったが明るくなり少しまぶしい。


少し歩くと思い出したことがあった。

口元を隠すマスクが欲しいんだった。

すっかり忘れていた。


マスク屋さんはなくても防具屋に行けば口元を隠す物はあるだろうと思い、街を見渡しながら歩く。


すると後ろから小さな女の子の声が聞こえる。

「こっち」

しかし、振り向いても声の主はいない。


空耳かと思いまた歩き始めると、また声が聞こえる。少し怒っているように聞こえた。

「こっち!」

しかし、振り向いても声の主はいない。


少しいらいらしながらまた歩き始める。今度は声ではなく引っ張られた。物理的に。

「うわっ!」

後ろに尻餅をつくとまたあの声が聞こえてきた。

「あなたが悪いんだからね?ついてこなかった罰なんだよ!」

この光景を三人称視点で見ると一人の少女が勝手に後ろに転んでいるという光景だ。少し周りに奇怪な目で見られた。

「見えないんだからしょうがないじゃない」

と、小声で言いながらほこりを払っていると姿の見えない声の主が驚きの声を上げる。

「え、本当に見えないの?!じゃあ、こっち!ついてきて」

そう言ってカレンの袖を少し引っ張り路地裏に向かって歩く。


路地裏に入ると建物による影が身体を包む。


すると今まで見えなかった声の主が現れた。


レイのような子かと思えば、手のひらサイズの女の子が虫の羽を使い私を引っ張っていたのだ。

漫画で見たことがあるような、妖精なんじゃない?


≪【人間兵器Lv.--】を発動します。図鑑を表示します ≫

『妖精:姿は様々だが小さくて耳が長く、二対または三対の羽が生えている。いたずらが大好きで近くを通った者を妖精の世界に飛ばすことがある。森にすんでいる』

≪急所は人間と同じ首です≫


いや殺さないから!

引っ張っただけで殺すようなひどい人じゃねえよ!


というかこんな子にカレンを引っ張る力があるものなのか思う。

妖精からしてみればカレンは巨人のように見えるはずだ。


「あの、どこに行くの?」

これ、一応誘拐だと思うんだよね。たぶん......。

「あなたに会いたい人がいるの。ほらこの人」

そう言って妖精が消える。

え、まさかの置いてきぼり!??

驚いていると少年の声が聞こえた。

戦闘神(せんとうしん)殿、息子を助けてくれんかの?」

たぶん、次の話以降出る可能性が低い武器屋の主人二人。

たぶん、少年の声の主はこの後も出てくる可能性がある。


おまけというよりお金や他の説明

白金貨1枚=100万ペルー(円)

大金貨1枚=10万ペルー(円)

金貨1枚=1万ペルー(円)

銀貨1枚=1000ペルー(円)

銅貨1枚=100ペルー(円)

石貨1枚=10ペルー(円)

重さはあまり現在のとは変わりません。

現在の銀行は異世界のギルドに収納されています。

【アイテムボックス】というスキルがあればその中にお金を入れることができ、ギルドに預けなくて大丈夫です。


また次回、来週にお会いしましょう!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ