恋とか愛とか。
妄想の世界でしか生きられない彼女と、エリナに依存しなければ生きられない僕。僕は、エリナを救世主として称えていました。彼女は僕の救世主です。
僕と彼女の出会いは、間違いメール。中学生になった僕は、携帯を買ってもらいました。
僕はそれが嬉しくて、クラスメイト全員のアドレスを聞いて回りました。そしてその日、
意味も無く、クラスメイト全員で遊びました。僕はそれだけで、クラスのボスになったと
勘違いし、嬉しくてたまりませんでした。そしてその晩、メールが届きました。
名前は、北沢エリナでした。地味で暗くて内気な子からのメールに内心、ドキッとしま
した。そして、メールを開くとそこには、僕への悪口がびっしり書かれていました。
それも、僕の心を全て読み取ったかのような感じで、びっくりしました。僕はなんだか、
超能力者みたいだと関心しました。でも、それは、間違いメールだったのです。最後に、
今日は初日記。これからもいっぱい書くぞ!
僕は朝、北沢に間違いメールについて言いました。お前すげぇな、超能力者?って言ったら
呆れた目で見てきた。だから僕は、間違いメールきたぞって言ったら、顔が赤面して、
あ、ゴメンだって。なんで謝るの?悪口書いてたから?でも僕は気にしない。
だって今日、好きな人が出来たから!相手は、北沢エリナの友達の久賀リンカちゃん。
席が近くて友達になったらしい。北沢に話しかけたときに、リンカちゃんにも北沢って
超能力者?って聞いたら、笑ってくれた。その笑顔が可愛かったな、リンカちゃん。
明日にでも告白しようかな。
最悪だ。僕は今日、破局した。リンカちゃんに、彼氏いるの?って聞いたら、いるよって
照れながらいってきた。止めに北沢が、もう三年になるんだっけ?って言った。
要するに、小五から付き合っていたらしい。幼馴染でリンカちゃんの、初恋の人。
その場で僕は、灰となった。だけど、帰り道に北沢が、馬鹿は泣かないものだって
言ってくれた。ちょっと嬉しかったぞ、北沢!
僕は気がついた、自分の恋を応援されるより、応援したほうが楽しいってことに。
リンカちゃんはもう彼氏がいるから、北沢の恋を応援しようと思った。
そして聞いてみたら、いないらしい。中学生になって好きな奴もいないなんて、
おかしい。だから問い詰めたら、新城のことが好きらしい。そっけない感じで
新城ジンが好きです、悪いですか?だって。応援するぞ、北沢。
僕は都合よく、新城とは親友だった。だから、リンカちゃんと北沢、僕と新城の
四人で遊んだ。北沢は緊張しながらも、ちゃんと話せれていた。感心感心。
僕はというと、リンカちゃんと一緒に、二人の恋のプロデュースをしていた。
ときどきリンカちゃんの声が変わる電話に嫉妬しながら、二人っきりの時間を
嬉しくおもえた。今日はとってもいい日だったな。
僕は今日違うクラスの女の子から、告白された。でも断った。だって
好みじゃないから。可愛い感じの女の子だったけど、どうしても無理だった。
そういえば、僕の好きな人って誰だろう?僕の好みのタイプって何だろう。
リンカちゃんは好きだけど、もっとときめきのある、恋がしたいな。
僕は今日、衝撃的なものを見た。北沢が煙草を吸っている。
三時間目の体育が面倒だから屋上に行ったら、北沢がいて、煙草を吸っていた。
僕も北沢もあ然とした。びっくりして、叫びそうになった。話しによると、
小五から煙草を吸っているらしい。意外に影では、悪いことをしていた。
でも、北沢との秘密ができてなんだか、嬉しかった。
僕は屋上に北沢を呼び出して、煙草を貰った。初めてだったから、うまく
吸えなくて笑われた。でも、初めての煙草デビューに北沢がいて、なんだか
嬉しかった。結局、ゲホゲホばっかり言っちゃったけどね。北沢は
ときどき、変なこと言うんだ。今日も煙草吸いながら、煙草って
早死にするんだよー、なんて言うからビビった。僕は長生きするんだ!
今日はリンカちゃんに呼び出された。そして、告白された。
彼氏と別れたらしい。理由は、僕のことを好きになったから。僕は
リンカちゃんが好き、だけど迷った。なんでだろう。そしてリンカちゃん、
柴くん、エリナのこと好きなの?って聞かれた。分からなかった。
好きとか、愛とか、難しいことから避けてきた僕には、分からなかった。
結局リンカちゃんは、もういいよ、って言った。飽きられちゃった。
僕って、北沢のこと好きなのかな?明日、聞いてみよ。
今日、北沢に聞いてみた。僕って北沢のこと好きなの?って、知らないって
言われたけど、北沢の耳が赤くなったのをちゃんと確認した。僕まで
赤くなりそうだよ。北沢にはまだ、告白しない。だって、まだ
分からないから。好きだけど、付き合うとか分からないから。でも、
今日はもう一つ発見したよ、僕はお酒に弱い。屋上で、北沢からお酒を
貰った。ちょっと飲んだだけで、クラクラしてしまった。でも北沢は
グビグビ飲んで、僕の父ちゃんみたいで、目をそらした。
今日は最悪な日になった。学校が楽しくて、スキップで帰ったら、
父ちゃんがいた。母ちゃんは殴られて倒れていた。父ちゃんが酔いつぶれてる
間に、救急車をよんだ。母ちゃんは、泣いていた。病院から帰ると、
父ちゃんと貯金していたお金がなくなっていた。