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Épisode1-2


―――――――〈瑠莉side〉――――――――

目が覚めると、森の中にいた。着ていた服がパジャマではなく濃い緑色の襟がフリフリしたドレスに変わっていた。

不意に自分の肌を触ってみると違いを感じる。

あれ?いつもよりも肌がつやつやかも。

少し落ち着いたので周りを見渡すが、見えるのは木や草だらけ。

とりあえず、人を探さないとだなぁ。そもそも人なんているのかな……

………

……………

…………………

もう!誰もいないじゃない!

人に出会うことなく森の中をさまよっていると、木の根元で苦しんでいる男性を見かけた。

赤茶色っぽい髪色で口ひげが生えていて、40代後半くらいのように見える。

………声を掛けてみようかしら!

「どうかしましたか?大丈夫ですか?」

「おぉ!?」男性は突然現れた瑠莉を見て驚いた。

男性は気を取り直して「荷物を持ち上げようとしたら腰を痛めてしまって…家が近くだから連れて行ってくれないか?」とお願いをしてきた。

「えぇ、分かりました。」

ここで人に会えたのも何かの縁かもしれないわね。

立つために肩を貸そうとした時、男性が少しふらつき腰に指先が当たった。

その瞬間……。

触れたところが白く輝いた。男性は驚きこちらを見ている。

「……!?君は回復の魔法が使えるのか?」

回復の魔法?

ふと神様?が言っていたことを思い出す。

そういえば、私の力が必要って言っていたなぁ……

元気になった男性を見ながら色々なことを考えていた。この人も魔法?が使えるのかしら?

「助けてくれてありがとう。お礼をしたいから家に来ておくれ。私の名前は、ダルマン・ベリー・コスター。君は?」

「私は、…松本 瑠莉。」

「おぉ、良い名前ではないか!そういえば、ルリ殿は」

「いきなり名前呼びなんですね。」

「……ルリは家名じゃないのか?」

もしかして、ここは苗字と名前が逆なの……?

「瑠莉が名前で、松本がみょう、(じゃなくて……)家名です。」

「ほう、奇妙な名前の付け方だなぁ。」

「ところで、君は貴族なのか?」

「貴族…?いいえ違います。私のいた所では、平民でも家名を持っています。」

ダルマンは眉間にしわを寄せて考え込んでしまった。

 

―――――――〈ダルマンside〉――――――――

黒髪、瞳の色が瑠璃色、

メテオール王国の貴族では見たことが無い少女だ。

平民でも家名を持っている国なんて聞いたことない。

彼女はどこから来たんだ?でも魔法は使えるし……ふむ……

「あのー、ベリーさん?」

「…………。」

「ベリーさん!」

ハッ!!

しまった!考え込んでしまっていたか……

「ベリーさんが持っているその長いのって何ですか?」

「これは、弓だよ。見たことが無いのかい?」

これを知らないとは……

「見たことはありますが、確か弦があったはずでは?」

「あぁ、弦は使う前に魔法で作っているのさ。」

「ま、魔法で!?」

凄く驚いた顔をしている瑠莉を見てダルマンは、思わず笑ってしまいそうになっている。

そんなに魔法で驚くのか?ルリ殿も魔法を使ってはいたがな…………

……

………

話をしながら歩いていると、整えられた道に出た。

また後で色々な話を聞くとするか!

更に道をまっすぐ進むと、赤い屋根の綺麗な屋敷が見えてきた。

「あれが我が家だ!」

 

kasumisou

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