Épisode2-3
週末の良く晴れた日の朝、ミーテルとイーライが瑠莉の家に迎えに来た。
「おはようございます。「ルリちゃん!おはよう!」
「ミーテルさんイーライさん、おはようございます。今日はよろしくお願いします。」
「ルリちゃんの洋服可愛い!!」
瑠莉は薄いピンクで白い花が散りばめられているワンピースを着ていた。この日の為にとエレーナとティナが張り切って洋服を選んでくれたのだ。
「ありがとうございます。ミーテルさんに言われるととても嬉しいです。」
「うふふ。じゃあ早速行こうかしら。」
「はい。」
3人は、馬車に乗り込み行ってきます!と手を振ってから湖を目指した。湖に向かう途中でミーテルが
「今日は、私たち3人と私の執事のエドレッドの4人で行くわ。私たちが湖に行っている間にランチの用意をしてもらおうと思って連れてきたの。後で紹介するわね。」
「ランチも湖も楽しみです!」
……………
……………………
瑠莉はイーライとも仲良くなりたいと思い声を掛けようとしたが、イーライは静かに窓の外を眺め険しい顔をしていた。話しかけるのをためらっているとミーテルが、イーライに話しかけた。
「そんな顔ばかりしてるとルリちゃんが怖がるよ!私の前ではよく笑うのに他の人の前では不愛想なの。ルリちゃんごめんね……でもいいやつだから多めに見てあげて。」
「そうなんですね……」
もしかして……ミーテルさんと2人の方が良かったのかな?それとも…………来たくなかったとか?
そんなことを考えていると、馬車が止まった。
「到着いたしました。」
ミーテルの執事のエドレッドが扉を開けてくれた。
「そういえば……エドレッドは例のあれは持ってきたのかしら?」
ミーテルは何かを言いながら先に降りてしまった。
「あっ……」
いざ降りようとすると瑠莉はブーツの紐が取れているのに気づいた。イーライを先に行かせ急いで紐を結んだ。
皆を待たせてはいけないと急いで降りるとそこにはイーライしか立っていなかった。
瑠莉が探して周りを見渡していると
「ミーテルなら、先に行っていると言っていた。」
「そうなんですね。待っていて下さってありがとうございます。」
「行こうか。」
………
何も話さないで歩いていたので、枝や葉を踏む音や鳥の鳴き声がよく聞こえる。
何か話さないとだよね……
「あの……今日は付いてきて頂きありがとうございます。」
「君は、さっきからお礼を言ってばかりだな。」
少し口元が緩んだように見えた。
「君が付いてきてとお願いをしたわけではないから、気にすることない。俺に構わず楽しんでくれ。」
「あ、ありがとうございます。」
すると木で出来たログハウスのような建物が見えてきた。瑠莉は大きいログハウスを見て目を丸くして驚いた。
「ルリちゃん!イーライ!こっちよー!」
「お城みたいですね……ここは、何ですか?」
「私の別荘よ!建物自体は前からあったんだけど、私しかよく来ないからおじい様が立て直して私の別荘にしてくれたのよ。そんなことはこの辺で、とにかく荷物を置いて湖に向かいましょう。エドレッド!お昼の用意を願いね。」
ミーテルは執事に料理を任せて、別荘を後にした。
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