Entracte ~エレーナと瑠莉の約束~
―――――――〈エレーナside〉――――――――
ベリー家のバルコニーにて……
今日はルリちゃんとお茶会の日、初めてゆっくり話せるから楽しみだわ。
「ルリちゃん!こっちこっち!」
エレーナは手招きをして瑠莉を呼ぶ。
「お待たせしてすみません。」
「いいのよ!勉強お疲れ様。甘いもの食べてリフレッシュしましょう!」
「はい!ありがとうございます。」
ルリちゃんはどんな甘いものが好きなのかしら?モンブラン、イチゴタルト、マドレーヌ……?
テーブルに用意されたケーキや焼き菓子を見ながら予想をしてみた。
「ルリちゃん先に選んでいいわよ!」
「良いんですか?では、お言葉に甘えて……」
瑠莉はマドレーヌを選んだ。
予想が当たったわ!
その後は、お茶を楽しみながら世間話をした。
「この国にも慣れてきたかしら?」
「はい!皆さんにもよくしてもらえていますし、何よりご飯が美味しすぎます!」
「それは良かったわ。ルリちゃんも何か食べたいものがあったら、シェフにリクエストしてみるといいわよ。お菓子でも料理でもね!
そういえば、ルリちゃんの住んでいた所では何が好きだったの?」
ここにはない物とかあったのかしら?
エレーナはニコニコしながら瑠莉の答えを待っている。
「私が好きだったものは……親子丼です。知ってますか?」
「聞いたことない食べ物ね……今度食べてみたいわ!」
「私が作ってみても良いですか?」
「ルリちゃん作れるの!?」
「多分!全く同じには出来ないとは思いますが、似た感じにはなると思います。」
「まぁ!それは楽しみにしておくわ。」
「はい。約束します!」
ルリちゃんの手料理!どんな料理なのかしら、想像がつかないからとても楽しみだわ。
kasumisou