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鋼鉄のフェスティバル(前篇)-3

メルクーアの発言に一同は彼女の方へ視線を向けた。

ワイズマンは返す刀の様に彼女に疑問を投げる。


ワイズマン:「司令、その理由は?」

メル:「理由は簡単です。我々がいることそれ自体です」


メルクーアの解答にスバルは思わず首を傾げたが

質問したワイズマン始め、隊員のほとんどはなるほどと

理解した様子を見せていた。


スバル:「どういうことだ?」

ライアー:「司令が言ったとおりだ。俺らがいること自体が

抑止力になってる訳よ。警備が厳重なのもそうだが俺らの様に

その道の連中に知られている様な組織が参加していることを

あらかじめ流しておけば、迂闊に誘拐実行とかに移すなんてことは

避けるモンさ。よほど名を売りたいバカかチンピラとかは

その限りじゃないだろうが大概そういうのは実行前にボロを出すモンよ」

スバル:「要はハッタリかよ。大丈夫なのか?」

ライアー:「ハッタリを舐めちゃいけないぜ。現場じゃあ誤報に振り回されて

戦線とかが維持できせんでしたとか洒落にならないからな。この手のプロなら

猶更、慎重になるモンよ」


そういうモンかなぁ、と疑問符を浮かべながらも納得する様子を見せるスバル。

無論、必ずしもハッタリが通用するとは限らないのは確かである。

とはいえ、脅しと云えば相応の効果を発揮すると思われるのもまた事実だ。

そういった意味でも【ブリューナク】の存在の流布は大事なことでもある。

そしてそれに補足する様にメルクーアは言葉を紡ぐ。


メル:「もし仮に彼女を狙うとしてもマキナ少尉と【ガンクロウ】を護衛していますし、万が一の保険もあります」

ワイズマン:「その保険とは?」

リチャード:「すまないがそれに関してはレベルA以上の権限を有する者以外には

開示できないのだ。―――いずれ、共にすることもあるかもしれんが今はそれを

教えることはできんということは理解してくれ」

アル:(レベルA以上――――組織の統括者クラス以外では教えられないトップシークレット)

ライアー:(噂レベルで言われている連中のことか?とすれば、触れない方がいいだろうなこれ以上は―――)

メル:「保険に関してはこれ以上は皆さんには言えませんがミカサさんに関しては問題ないと認識してください」


これ以上の質問はできないと言う様に切り上げるメルクーア。

それを理解した一同も言及しまいと姿勢を戻す。

一連の動きを確認したワイズマンは咳払いをした後、最終確認するべく口を開く。


ワイズマン:「色々と不測の事態が起こりうるだろう。イベントの内容と我々の任務内容は後々別途端末に転送しておく。各自、当日までに内容を頭に叩き込んでおけ。こちらからは以上だが何か質問は?」


しばしの沈黙が続く。

それを確認したワイズマンはメルクーアのの方に目配せをした後、一つ頷いて再度口を開いた。


ワイズマン:「これにてミーティングは終了する。各員それぞれ任務にあたる様に!!以上、解散!!!」


ワイズマンの言葉に呼応する様に一同は起立し、敬礼する。

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