変わり始める“日常”-9
どこかしんみりとするリチャード。
その表情は父親としての側面も伴わせている。
そんなリチャードを見てイカルガ社長も悦びの感情を表情に出していた。
しかし、その表情もすぐに引っ込ます話題をイカルガ社長は口に出す。
イカルガ:「しかし・・・、マキナくん以外の“生き残り”の所在は
未だ不明のままか」
リチャード:「――――ええ、諜報部や情報部も八方手を尽くしてはいますが・・・現状は手詰まりといった所ですね」
申し訳ないという表情を浮かべるリチャード。
それは仕方ない、と肯定しつつ残りのコーヒーを口にするイカルガ社長は更に口を開く。
イカルガ:「しかし【ブリュンヒルデ計画】ね・・・常々思うこともあるが人間と
いうのは度し難いと思うことは多々あるとホント――――――」
イカルガ社長の言葉に無言で頷くリチャード。
2人の表情は先ほどまでとは一変して表情はかなり険しさを深めていっている。
リチャード:「出来ればあの子には――――普通の少女として学生としての生活を送って欲しいのですが・・・・・」
イカルガ社長:「それが赦される世の中になって欲しいものだね――――」
リチャード:「その為にも――――」イカルガ社長:「そうだね――――我々が
頑張らないとね・・・・・」




