第4話 “エッグ”という名のギフトー1
ガイドビーコンの誘導に従い、輸送ヘリは懸架している【ガンクロウ】を
【マーナ=マークリル】艦上から開いたハッチから格納庫へと降ろしていく。
ハンガーへと降ろしワイヤーを解除すると輸送ヘリは移動し、
艦上のヘリポートを兼ねた展開した甲板へと着陸する。
マキナが先に降り、その後に続くミカサをエスコートする様に手を差し伸べる。
彼女もそんなマキナの優しさに恐る恐るな様子だったが勇気を出して降りていく。
ミカサ:(これがマキナの組織の艦・・・・・?)
初めての潜水艦と云うには巨大すぎる艦船の甲板に立っていることもあってか
ワクワク感もない訳ではないがドキドキといった緊迫感と緊張感が強かった。
【ブリューナク】・・・マキナの所属する組織。
自分を襲撃してきたALオペレーター達の反応やマキナとその乗機の活躍から
見てもそれなりの規模だとは思っていたが――――
ミカサ:「いや流石に――――デカすぎない?色々と」
マキナ:「どうした、ミカサ?」
おもむろにミカサの声を聴いて振り返るマキナ。
振り返ったマキナの思ってたよりも身長の高さとスタイルの良さに気付いたミカサは
思わず赤面してしまう。
ミカサ:「う、ううん。なんでもないから!!」
変な誤解を避けたいから大袈裟に近い様な素振りをしてしまう。
そこへミカサ達の所へ近寄ってくる人影が複数あった。
先頭の人物2人が組織の中枢なのか他の面々とは衣装が違っている。
????:「急なご来訪、ご無理をさせてすみませんでした美神ミカサさん」
一団の一番前にいたその中で階級が高いと思われる人物がミカサに声を掛ける。
見た目は自分かマキナよりやや若く見える様な感じの少女の面影を残している女性だ。
将官用のコートをマントの様に羽織っている姿は年齢を抜きにしてもどこか威厳も
感じさせた。
その女性と隣にいた顎髭を蓄えた艦長風の男性らに対してマキナは敬礼を行う。
マキナ:「秋桜マキナ少尉、ただいま帰投致しました!メルクーア司令!!」
メル:「帰投お疲れ様ですマキナ少尉」
同じく敬礼で返すメルクーア。
続く様に艦長のリチャードらも敬礼を行う。
それを見たミカサはちょっと気圧されたのか、急に姿勢を正す。
その様子を見たメルクーアはクスリと笑みを浮かべながら
メル:「【ブリューナク】の全体統括を務めるメルクーア・ベルンシュタイン少将です」




