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“普通”の終わり、“日常”のはじまり-3

教室に入ってきたのは銀色の長い髪をなびかせる女生徒だった。

身長はクラスの女子の中でも高めでスラリとしたメリハリの効いたスタイルで

モデルを彷彿とさせるかのような一見するとまるで人形を思わせるかの様な

大人びた感じを抱かせる様子だ。

どこか吸い寄せられるかの様な雰囲気を醸し出す少女は入り口側の先生の隣に

背筋を伸ばした姿勢正しく立っていた。


キョウコ:「今日から皆さんと一緒に勉強する秋桜さんです。自己紹介お願いね」


担任のキョウコに対して了解しました、と更に背筋を伸ばすと

同時に何故か敬礼のポーズをしながら女生徒は早々と自己紹介を始める。


マキナ:「本日付けより転入と相成りました秋桜マキナと言います。

去年まで海外を転々としておりまして昨今の日本の情勢などは疎い部分も

多々ありますが皆さんと一緒に苦楽を共にしていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いいたします!!」


スラスラと間髪入れず自己紹介をした秋桜マキナに担任を含めて

クラス全員がポカーンと唖然の様子となっていた。

一瞬、戸惑いの色を見せた難波は場の空気とマキナのフォローをすべく口を開く。


キョウコ:「あ、秋桜さんは海外暮らしが長くてそれで色々とズレていることも

あるんで皆さんでしっかりとフォローしてくださいね。それで席は、そうねぇ・・・美神さんの隣でいいかしら?」

マキナ:「了解であります」


短く返事をするとマキナはスタスタとミカサの隣の空いている席へと向かい、着席する。

先程の自己紹介もあってか若干戸惑いを残しながらもミカサはマキナに挨拶する。


ミカサ:「よ、よろしくね秋桜さん」

マキナ:「こちらこそよろしくお願いします美神さん」


動揺が隠れていないミカサと比べると微塵もなく冷静な印象を受ける様子のマキナ。

そんな彼女の姿を見て何故か吸い込まれる様な感覚を抱くミカサ。

やや困惑とどよめきがあったが場を切り替える様にキョウコが声を出して出欠を取り始める。


?????:『―――――――――』


そんな彼女らのやり取りを別の校舎の屋上から見ていた“モノ”が居た。

“ソレ”はまるでその場にいるのだが風景に溶け込んだ透明な物体であると思われるが

その大きさなど把握が現状難しかった。


?????:『各員に通達。スルーズ11は予定通り、目標の隣に着席。

―――やや自己紹介でスベっていた感じでしたがそれ以外は問題ない模様。』

?????:『了解した。“当該機”は引き続き、観察並びに警戒を行え。どうやら

周囲に動きがあるようだ』

?????:『近々、行動を起こすと?』

?????:『【ノルン】の予測によれば可能性は極めて大、とのことだ。不足の事態もあり得るだけに油断しない様に』

?????:『了解。“少尉殿”にも折を見て伝えます』

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