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貫くものと鋼鉄の鴉―4

ミサカ:「マキナ~、良い物あった?」

マキナ:「うん、CDとあと気になったゲームソフトが

あったのでこちらも買ってみた」

ミサカ:「あ~このソフトね。噂でもかなりの名作って

聞くし、それとゲームハード持ってる?」

マキナ:「どう・・・知り合いがこの手のレトロゲームを

所有しているので場合によって彼から借りようと思う」


レトロショップでお目当ての物が見つかって心なしか

嬉しそうな様子を見せるマキナ。

そんな彼女の嬉しそうに感じる表情にミカサもどこか

嬉しそうな感情が沸き上がってくる。

時刻は16時20分。

時間的にも帰宅や夕食関連で繫華街もにわかに活気づいていく。


ミカサ:「欲しい物があってよかったね」

マキナ:「ああ、家に帰ってからが楽しみだ。昔はこういうのを

触ったことも無かったからそういう感情もよくわかっていなかったんだ…」


そう語るマキナの表情はどこか哀愁を漂わせる後悔とも取れる感じを漂わせていた。

ミカサはそんなマキナの時折感じさせることについて聞いてみようと声を掛けようとする。


ミカサ:「あのマキナ・・・・・・――――――?」

マキナ:「―――――――」


無言でミカサの近くに寄り、彼女を守る様な姿勢を取るマキナ。

表情は敵対者に向けての警戒と敵意への返しとも云える険しいものとなっている。

ミカサも彼女の視線の方へと自身の視線を向けた。

その先にはあからさまに怪しいとも云える黒服の男性が複数人いた。

この前の襲撃者とは違い、スーツ姿ではあるがミカサでもわかるぐらいには

真っ当な組織の人間とは思えない雰囲気である。


黒服A:「美神ミカサだな」


応じようとしたミカサを手で制止するマキナ。

マキナの視線は黒服の方へと向けており、より警戒を強めている。

それを見た黒服たちに動きが見え始める。

交渉による誘致は無理と判断しての強硬手段に出るつもりだ。

マキナは小声でミカサに話しかける。


マキナ:「――――ミカサ、走るよ。合図したら走って」

ミカサ:「う、うん・・・」


不安を抱きながらもマキナの言葉に頷く。

それを確認すると同時にマキナはカバンから取り出したものを空中へと放り投げる。


黒服たち:『!?』


黒服たちは身構えると同時に懐に忍ばしていた“モノ”を使おうとしたが

その内の1人が“ナニか”がぶつかったのか頭から床におもっいきり倒れ伏す。


黒服A:「なっ?!」


視線を空中の物体に気を取られていたことでマキナの投げたボールに対応できなかった。

またマキナが投げたと同時にミカサが走り出しており、マキナも黒服を警戒しながら後に続く。

黒服たちも追跡する様に動こうとした時、空中に放っていた“ソレ”が時限経過に

伴い、爆ぜた。

周囲に強烈な光と激しい音が同時に発生し、その空間に居た人間の聴覚と視覚を

一時的にマヒさせる。


客1:「キャア?!」

客2:「なんだ!?爆発か!?」

客3:「目がァ!目がぁ~!!」


周辺に居た一般客がパニックなり、場は大きな混乱と相成った。

黒服の1人が苛立ちながら隣にいる仲間に大声で指示を飛ばす。


黒服B:「おい、こうなったらもう手段は選ぶな。“アレ”を出す様、指示を

出せ!!」

黒服C:「え―――――え!?けどもアレはあくまで脅しの為で」

黒服B:「ごちゃごちゃ言ってる暇はもうねぇんだ、他の連中に出し抜かれる前に

やるんだよ!!」


一時的なダメージから回復し出した黒服たちは外にいる仲間たちに連絡を取りながら

ミカサ達を追う為にその場から走り出す。

その様子をロングスカウターが小型のドローンを飛ばして高所から見ていた。


ロングスカウター:『こちらロングスカウター。ネズミたちが動き出した。

【プラン“鴉”】発動』

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