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貫くものと鋼鉄の鴉―3

メルクーアはシートに備え付けている端末を操作する。

メインスクリーンが表示されると同時に画像が映し出された。

モニター画面にはツナギ姿の金髪のセミショートの健康的な褐色肌の女性がいた。

休憩していたのかタンクトップを露出させツナギの上半身をへその部分辺りに結んでおり、片手には飲み物が入っていると思われるボトルを握っていた。

【ブリューナク】の整備を一手に引き受けている整備班【エレニア・スミス】だ。


メル:「スミス整備班長。【ガンクロウ】の整備状況は?」

エレニア:「損外傷が軽微な外装は軽いチェックだけで済ませて今は内装と電装を

最優先しておおまかな調整を済ませてるから予定通りなら1時間で終了して後は

【クロウ】に細かい調整を任せるだけだから15:00(ヒトゴーマルマル)までには

間に合うわ」

メル:「わかりました。引き続きお願いします。―――【本社】からの入電は?」

オペレーターC:「予定通り本社直通の輸送ヘリによる懸架で輸送するとのことです!」


オペレーターからの問いにわかりました、と答えるとメルクーアは

軽くひと息付くように息を吐く。

それでも間髪入れずにクルーに指示を出す。


メル:「本艦は速度このままにランデブーポイントまで航行。【ガンクロウ】を移譲し、マキナ少尉の所まで移送します。各員、予定通りに行動してください!」

クルー一同:『アイアイ、マム!!!』

アンダーソン:「司令、マキナ少尉にはまだ連絡は入れなくても?」

メル:「本来ならすぐにでも連絡すべきでしょうが護衛対象である美神ミカサさんへの負担を考慮すれば出来るのであればギリギリまで通信は避けるべきでしょうが―――」


自分でも甘い判断なのはわかっている。

この前の襲撃者の様に慎重な動きをする連中かどうかもわからない以上、

いきなり警戒するような指示をすれば気取られた場合の危険性を考慮すると

迂闊に連絡を入れるのはまずい。

無論、こちらの想定外な行動を取る可能性がある以上、現場にいるライアー達に

任せるしかないのが現状だ。


メル:「艦長的には今回の件は前回と同一だと思いますか?」

アンダーソン:「――――確証的なものが無い以上、断言はできませんが・・・・・

おそらくは別口でしょうな。以前の連中からすると質が低い、と言わざるを得ないですな」


艦長の返答にですね、と同意する。

その後、ふと考える仕草をした後、オペレーターにある指示を出した。

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