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マシンナリィガール:ゼノ  作者: 貴宮アージェ


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日常に溶け込む “違和感”―2

?????A:『しばらくは様子見、ということでお願いします』

傷有りの男:「――――ほう、ここは間髪入れずにとか言うと思ったが・・・」


いやに冷静だな、と男は心中で思った。


?????A:『単純な人海戦術ならそれも可能でしょうが彼らがアームズレイヴン、特に“あの機体”を持ち出しているということは彼らも本気であるとわかりますからね』

?????D『フレースヴェルグ――――まさかヤツらの虎の子とも云える機体も投入しているとは』

?????C『実地試験のつもりか?』

?????E『アレは市街戦での戦闘を想定していると聞く。護衛役としてはおあつらえ向きということだろう』

?????B『忌々しい!!たかが新参の企業と傭兵集団風情が!!』


ガン!と男にも聴こえる程の机の上に思いっきり握り拳を叩きつける音が響く。


?????A:『【サイクロプス】の改造機でもアレの相手は少々荷が重いでしょう。ですから少しこちらも本気を見せるべきだと思いまして』

傷有りの男:「いいのか、気取られるかもしれないぜ?」

?????A:『そのような失敗はしないでしょうアナタは』


傷有りの男は不敵にその言葉に笑みを浮かべる。

そしてあからさまにオーケーだ、と答えながら言葉を続けた。


傷有りの男:「プロだからな。ご期待に応えるモンだ。いいモノを送ってくれよ」

?????A:『わかりました。ですが手配に少々時間を有するのだけはご理解ください』

傷有りの男:「わかってるよ。それまではこっちも準備をしておくよ」

?????A:『では今回はこれにて』


議会進行役の言葉を皮切りに会議は終了した。

窓などを開けて外の明るさが部屋を照らし出す。

男はイスから立ち上がるとソファーへと放ったカバンからコンビニ袋を取り出し、

そこから更にチキンカツのサンドイッチを取り出すとそれを持って備え付けられている小さなキッチンへと向かい、レンジへと入れてスイッチを押す。

その合間に彼は更にバリスタに使い捨てのカップをセットして押してインスタントのコーヒーを淹れる。

温めたサンドイッチと共にコーヒーを持ってデスクに戻った彼はサンドイッチを一口頬張り、コーヒーを一口飲む。

ひと息付くとイスを窓際の方へと向ける同時に立ち上がり、眼下の街と人の流れを黙って見ながらコーヒーを再び口に運ぶのであった。


傷有りの男:「―――――――」


黙して語らない男の瞳は敵対する者達への期待を寄せる様な燃え上がる様な感情を

内に秘めさせているのを感じさせた。

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