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マシンナリィガール:ゼノ  作者: 貴宮アージェ


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CHAOS(ケイオス)―5

 場所は都内から離れた屋外にある試験場。

夏が本番を迎え始めている為か、屋外ということもあってか

朝方という時間帯でも熱気がジワジワと空気として感じさせるほど。

そこの観客席に加藤シンイチはスーツ姿で座っていた。


????:「加藤君」


 席に座り、あご肘を付いていた加藤に声を掛ける人物がいた。

加藤はその人物が背後にいるのに気付いてそちらへ身体を向ける。

上着を脇に抱いたその人物は同じくスーツ姿でメガネを掛けた男性で

加藤よりも少し年配の初老といった感じの風貌をしていた。


加藤:「こりゃ、牧島課長。お暑い中、ご苦労様です」

牧島:「構わんよ。現場で頑張ってるキミらに比べればこっちは

冷房の効いたオフィスでデスクワークだ。むしろ、申し訳なく思うぐらいだよ」


 そう言いながら牧島ゴロウ特機2課長は加藤の隣に座る。

彼らが見学しているのは【CHAOS(ケイオス)】を搭載したWLの試験運転場である。

本来であれば試験運転による性能お披露目の後、支給書き換えが行われる予定であったのだが東京国際

マシンナリィフェアの騒動の折、スケジュールの変更を余儀なくされ、一部での試用運転が開始された

中での改めてのCHAOSの試運転公開と相成ったのである。

加藤と牧島課長が今回参加したのは【ピースキーパー】にも搭載予定であることもあってのこのイベントへの参加理由でもある。


加藤:「八雲隊長も来て欲しかったですが・・・」

牧島:「流石に隊長二人を出払ってしまうのは問題だからな。その点も含めて改善策は模索中だが・・・」

加藤:「例の第3小隊の新設の件です?」

牧島:「不服かね?」


 その言葉にバツが悪そうな感じの表情をする加藤。


加藤:「そりゃあ、レイヴン部隊が増えるのはありがたいですが若い人材を食い潰すだけのやり方は後々、反感を買うだけですからね・・・」

牧島:「――――背に腹は代えられないのは重々承知だよ。とはいえ、今後増える可能性が試算されているレイヴンを用いた事故などに対処するには機種転換を含めた習熟させる時間があまりにも足らんのだよ。

そういう意味でも【CHAOS】を搭載した機体の安全性と信頼性を確かめるべきなのは急務だ。」

加藤:「ままならないモンですな・・・」

牧島:「――――まったくだ」


 そう言うと二人は始まった【CHAOS】搭載WLの性能テストを見始めるのであった。

ムシムシと熱気が空気を支配していく夏空はサンサンと地上を照らす。

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