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彼と彼のペットの朝


──────


「…………………、」


鳥たちの軽やかな囀りと、顔を覆う()()のせいで籠もった熱気で、自然と(?)目が覚める。

いつも通り自分の体にへばりつく白玉を引き剥がしてから起き上がる。


(……ねむ)


まだ、焦点が合わない。もう一度ベッドに飛び込みたい気持ちを我慢しながら部屋を出て、向かいの部屋にある厨房へ。


友人たちが不定期的に泊まりに来たりするのでかなり広めに取ってある厨房は、普段一人で……いや、一人と一匹(?)で使うのがもったいないくらいだ。


(朝ごはん、どうしよっかなぁ……)


久しぶりに凝ったものを作るのもありかな、という思考も、寝起きの気怠さの前に、その思考ごと彼方へ消え去って行く。


(………漁師トーストでいっか)


投げやりになって適当にメニューを決めるが、残念なことにいつもツッコミを入れたがる白玉はまだくかーくかーとベッドの上で夢の中だ。


しばらくすると、とんとんとん、じゅーじゅー、ことことこと、どっかーん、と料理をする音がレンガ質の赤い屋根の立派な家に響き渡……爆発音とともに響き渡る。


そうして今日も、彼らの賑やかな一日が始まろうとしている。


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